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手のひらの京 の商品レビュー

3.9

120件のお客様レビュー

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2023/09/25

ずっと京都で暮らしてきた人の感覚ってこんな感じなのかな。 凛の「簡単にはここから出られへん」という言葉。転勤族だった私にはない考えで、とても興味深い。 京都は観光で行くのは楽しいけど、「ぶぶ漬け」の印象が強くて若干近寄り難いイメージもありましたが、奥沢家の三姉妹が悩んで自分の道を...

ずっと京都で暮らしてきた人の感覚ってこんな感じなのかな。 凛の「簡単にはここから出られへん」という言葉。転勤族だった私にはない考えで、とても興味深い。 京都は観光で行くのは楽しいけど、「ぶぶ漬け」の印象が強くて若干近寄り難いイメージもありましたが、奥沢家の三姉妹が悩んで自分の道を進んで行くのを見ていると身近な場所のように思えたから不思議。 性格は違えど、姉あるいは妹の気持ちをすっと汲み取って相談相手になってくれる三姉妹が素敵でした。 地元の人が描く京都の暮らしぶりも面白く読めました。

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2023/09/03

京都の3姉妹のお話。3者3様の描き分けが良かったです。セリフが頭の中で(本場とは違うであろう)イントネーションで音となったり、京都の街並みや風景、文化を近く感じられました。 「いけず」を伝統芸能として紹介するくだりはわかりやすく、怖い笑

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2023/08/24

ー何気ない日常の、不思議と輝く瞬間 〈あらすじ〉 京都で生まれ、ずっと京都の家から出らずに過ごしてきた三姉妹。同じ家にいながらも性格の異なる3人は、京都の四季の中、それぞれ自分の日常を精一杯生きている。 〈感想〉 何か劇的なことがあるわけじゃないけれど、等身大な20代、30代...

ー何気ない日常の、不思議と輝く瞬間 〈あらすじ〉 京都で生まれ、ずっと京都の家から出らずに過ごしてきた三姉妹。同じ家にいながらも性格の異なる3人は、京都の四季の中、それぞれ自分の日常を精一杯生きている。 〈感想〉 何か劇的なことがあるわけじゃないけれど、等身大な20代、30代の3人が、なんだかすごく良かったです。 自分の人生だもの。 だけど自分で決めてしまえることって、自分で責任も取らなきゃいけなくて、すごく難しい。 綿谷さんの小説は、どこかいつも寂しさがあって、だけどその寂しさって悪いものじゃなくて、いい時間を過ごせていたから来るものなんだよねぇ、と思ったりしました。

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2023/07/23

三姉妹の等身大の姿が描かれていて、同年代として共感しながら読み進めていった。途中に京都ならではの文化が度々登場しており、あまり京都の文化に詳しくない私でも、京都の柔らかくどっしりとした雰囲気を感じられた。

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2023/07/14

奥沢家での出来事を通じて、京都人目線の京都の四季を感じることができる作品。都をどり、川床、祇園祭、大文字焼き、托鉢の日、クリスマス、お正月など。 お母さんが定年を迎えご飯を作らず楽しんでいる様子、ウイちゃんが元彼にガツンという様子、伝統芸能の”いけず”のくだりがおもしろかった。...

奥沢家での出来事を通じて、京都人目線の京都の四季を感じることができる作品。都をどり、川床、祇園祭、大文字焼き、托鉢の日、クリスマス、お正月など。 お母さんが定年を迎えご飯を作らず楽しんでいる様子、ウイちゃんが元彼にガツンという様子、伝統芸能の”いけず”のくだりがおもしろかった。 実家が関西なので、京都には何度も行っていますが住んでみないと分からないこともあるので、数年京都に住んで体験してみたいなと思いました。

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2023/07/12

自分自身姉妹で育ったので、とても共感! そして結婚や仕事、将来の不安や、やりたい事…何もかも捨てて大好きな地元を飛び出してみたかったあの頃。20代〜30代前半に感じていた揺れ動く気持ちを思い出した。

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2023/07/02

昔、綿矢りさ作品については初期のものを数冊読んだことがあるが、久しぶりに読んでみて文章の書き方が変わってしまってるようで驚いた。作品上、わざとなのかもしれないが柔らかくなっている。角が取れて丸くなったような。 これはこれで良いとは思うが、私の知っている綿矢りさではなかった。

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2023/05/31

綿矢りささんってこんな特定の土地にフォーカスした本も書いてるんだ〜と新鮮な気持ちで読む 京都で学生時代を過ごした人は身の回りにいても、京都で生まれ育った人は知り合いにもいないので、こんなふうに思ってるんだと興味深かった。 三姉妹それぞれ性格は異なるけどみな好感が持てる。 そん...

綿矢りささんってこんな特定の土地にフォーカスした本も書いてるんだ〜と新鮮な気持ちで読む 京都で学生時代を過ごした人は身の回りにいても、京都で生まれ育った人は知り合いにもいないので、こんなふうに思ってるんだと興味深かった。 三姉妹それぞれ性格は異なるけどみな好感が持てる。 そんな彼女たちの日常に、京都のよく聞いた地名が織り込まれている。 長女が結婚妊娠に焦る様子は、妊娠に焦る今のわたしと重なるところがあったなあ。 友人の結婚報告に、焦りのうさぎが片耳をぴょこんともたげ、今となっては巨大なうさぎとなって彼女を押し潰しかねない様子はとてもリアルだった。 綿矢りささんのこういった心情描写って、独自の表現でピタッと言い当てていて面白い。 わたしのうさぎはいま心臓くらいの大きさ。

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2023/05/23

京都には15の時に修学旅行でしか行ったことがないので守り・囲われている京都の本質をわたしは知らない。この土地柄はどこの家族とも似てるのかなぁ、とおもった。タイプの異なる三姉妹 ひとりひとりが皆新しい自分を見つけて成長していく過程を代わる代わる追えておもしろく一気に読んでしまった!...

京都には15の時に修学旅行でしか行ったことがないので守り・囲われている京都の本質をわたしは知らない。この土地柄はどこの家族とも似てるのかなぁ、とおもった。タイプの異なる三姉妹 ひとりひとりが皆新しい自分を見つけて成長していく過程を代わる代わる追えておもしろく一気に読んでしまった! 特にパワハラ上司(元彼)を撃退するのは清々した、失うものはあったけれど…

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2023/04/09

京都そのものと、そこに住む人間の心情に対する解像度が高い 観光地としての京都じゃなくて、日常としての京都を思う存分楽しめる物語 浮き足立った京都じゃなくて、地に足ついた京都 良く言えば守られていて、悪く言えば囲まれてる そんな京都の土地柄を、繊細な言葉で紡いでいく文章に魅了されな...

京都そのものと、そこに住む人間の心情に対する解像度が高い 観光地としての京都じゃなくて、日常としての京都を思う存分楽しめる物語 浮き足立った京都じゃなくて、地に足ついた京都 良く言えば守られていて、悪く言えば囲まれてる そんな京都の土地柄を、繊細な言葉で紡いでいく文章に魅了されながらの一気読みでした

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