手のひらの京 の商品レビュー
面白かった。三者の視点で描かれているため飽きずに最後まで楽しめた。 三姉妹がバラバラの性格だからこそ「この子の視点では、そういう考え方をするのか」と3人から人生を教えてもらった気分。
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綿矢りさ『手のひらの京』 2019年 新潮文庫 久しぶりの綿矢作品。 京都で生まれ育った三姉妹の物語。 京都出身の著者だからこそ描けるリアルで細やかな京都の街並み、文化、人がそこにはありました。 大阪生まれの僕にとっても京都は観光や仕事で訪れるばかり。住んだことはないので、や...
綿矢りさ『手のひらの京』 2019年 新潮文庫 久しぶりの綿矢作品。 京都で生まれ育った三姉妹の物語。 京都出身の著者だからこそ描けるリアルで細やかな京都の街並み、文化、人がそこにはありました。 大阪生まれの僕にとっても京都は観光や仕事で訪れるばかり。住んだことはないので、やっぱりそうなんだと思うところもあって楽しかったです。 さて、それぞれに悩みを抱える三姉妹の日常がゆるやかに紡がれています。仲のいい家族。 京都の四季とともに三姉妹の心を優しく物語っていて、それそれの未来を見つめている姿は元気をもらいます。 三姉妹の温かく愛溢れる未来を望みながらの読了です。 はんなりと、ほっこりと読み進められる作品でした。 #綿矢りさ #手のひらの京 #新潮文庫 #読了
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3姉妹3者三様の青春。 恋っていいなあ。 若いっていいなあ。 そうそう、若い時ってこん風に色々悩むよね! 京都という歴史やブランドある街に翻弄されながらも、自分の道を自分で見つけて生きていく彼女たちの強さがいい。 その京都独特の幻想の様も描かれていて、綿矢さんも京都出身なん...
3姉妹3者三様の青春。 恋っていいなあ。 若いっていいなあ。 そうそう、若い時ってこん風に色々悩むよね! 京都という歴史やブランドある街に翻弄されながらも、自分の道を自分で見つけて生きていく彼女たちの強さがいい。 その京都独特の幻想の様も描かれていて、綿矢さんも京都出身なんだね。
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綿谷りささんは『蹴りたい背中』以来だわ。 京都で生まれ育った奥沢家の三姉妹。 長女綾子は31歳のおっとりさん。そのうち結婚して子どもも産みたいと思ってるけど、彼氏もいないし無理なんじゃ?って不安になるけど、焦ってると思われたくなくて行動出来ない。 次女羽衣は勝気でいけず...
綿谷りささんは『蹴りたい背中』以来だわ。 京都で生まれ育った奥沢家の三姉妹。 長女綾子は31歳のおっとりさん。そのうち結婚して子どもも産みたいと思ってるけど、彼氏もいないし無理なんじゃ?って不安になるけど、焦ってると思われたくなくて行動出来ない。 次女羽衣は勝気でいけず撃退に忙しい。美人で男性にはよくモテるけど、女性には嫌われがち。いけずする先輩に反撃するけど、その後激しい自己嫌悪に陥る。 三女の凛は大学院生。まだ恋愛に興味がないのもあって、恋愛で右往左往する姉達を一歩引いたところから観察してる。
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普段の綿矢さんとは少し違ったテイストでおもしろかった。私も京都に住んでいることから、物語の中に出てくる街並みや様子が頭の中に浮かび、よりリアルに感じられた。特に京都はクリスマスはこぢんまりで正月の方が豪勢だというところはその通りだと思った。 大阪や兵庫はクリスマスマーケットやイルミネーションなど、クリスマスに力を入れているが京都はあまり聞かない。なぜなのか考えたこともなかったが、確かに京都はクリスマスツリーよりしめ縄のほうが似合う。
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京都から出たことのない両親の子たち、三姉妹。それぞれの迷いながら将来に進みたいと思いつつ過ごす日常。 三姉妹全員性格が違っていて長女の綾香、次女の羽依、三女の凛、女性ならだれかに似ていて共感しやすい作品かも。 この作品のなにが一番良かったかというと話し言葉!今の京都を含む関西ってこんな感じの喋り方、自然な喋り方が書かれていて本当に良い。ネットでは標準語の私も家では関西弁。 私は大学が京都(田舎でしたが…)、家族の職場が京都なのでわりと身近なんですが、独特な雰囲気の街ですよね。やたら若い人(大学生)が多くて。綿矢さんは京都出身なんですね。ぜひこの三姉妹のその後も書いていただきたいなぁ。
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現代にしても京都にはあちら側を想像させる空気や、閉塞感があるのだなぁ。ストーリーは全くないが、京都に住む人々、という描写は良かった。
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装丁が可愛く手に取った。(ブクログには、私が手に取ったバージョンの装丁の「手のひらの京」は登録されてないのかな?ボタニカルな感じでとてもかわいいのに。) 綿矢りささんの本のイメージといえば、結構刺々しい表現があって、それが好きだったりするのだけど、本作は柔らかく穏やかな印象。(...
装丁が可愛く手に取った。(ブクログには、私が手に取ったバージョンの装丁の「手のひらの京」は登録されてないのかな?ボタニカルな感じでとてもかわいいのに。) 綿矢りささんの本のイメージといえば、結構刺々しい表現があって、それが好きだったりするのだけど、本作は柔らかく穏やかな印象。(でも"いけず"は怖いなぁ…) 京都で生まれ育ったタイプの異なる3人姉妹をめぐる物語。 仕事も含めて京都には3度だけ訪れたことがあるけれど、旅先ではなく、日常に神社仏閣や鴨川があるのって、こんな感じなのかな、と思いを馳せた。 社会的な本を読みがちだけど、久々にポリコレに気を遣っているわけでも、強いメッセージ性があるわけでもない文章を読んで、これもいいもんだな、と思った。
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京都って旅行で数回しか行ったことないから 地名とか文化がちょこちょこ出てきて新鮮だった。 三姉妹も全く違う性格だから、それぞれの物語飽きずに楽しめた。
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京都という場所で三姉妹が懸命に日常を送る。 綾香は、さすが長女という生き方で 真面目に誠実に生き、そして良き人を見つける。 どうして結婚を焦る年齢まで相手が いなかったのか不思議だった。 羽依は会社で起こる、 いやがらせ(京都ではいけずという) をされるけど、真正面からぶつか...
京都という場所で三姉妹が懸命に日常を送る。 綾香は、さすが長女という生き方で 真面目に誠実に生き、そして良き人を見つける。 どうして結婚を焦る年齢まで相手が いなかったのか不思議だった。 羽依は会社で起こる、 いやがらせ(京都ではいけずという) をされるけど、真正面からぶつかって 相手とやり合っていく姿を見て 私にはできないその逞しい姿に ものすごく好感をもったし、 やったれー!と思っていた。 うちの次女もそうだけど、 あんなに好戦的なのは次女の特質なんだろうか笑 凜はしっかり者というイメージ。 達観していて、自分も周りも観れている感じ。 東京行っても頑張ってほしいな。 京都はとても良い所だというイメージがあるけど、 両親の京都へのこだわりが強いのは 少し強すぎるなと感じたな。 でも、一度は住んでみたい場所ではある。 三姉妹の日常を京都の風景を合わせて 物語が進んでいく。 読んでいてさわやかな風が吹いてくる感じでした。
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