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冬の光 の商品レビュー

3.3

36件のお客様レビュー

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2024/03/23

人の考え方ってその人それぞれなんだなぁ、と読んでて考えさせられました。 初めてこの作家さんの本を読んだけど、描写、ストーリー性、心情の書き方、素敵だと思います。他の本も読んでみたい、そう感じました。

Posted byブクログ

2024/02/29

以前どこかの本屋さんのPOPを見て気になっていた本。 人の行動にはそれぞれの理由があって、理解できることも理解できないこともある。 物語ではどうしても登場人物には光というか、正義を求めがちだけど、必ずしも感情移入させたりせず、淡々と人間って綺麗なところや理屈で説明つくところだ...

以前どこかの本屋さんのPOPを見て気になっていた本。 人の行動にはそれぞれの理由があって、理解できることも理解できないこともある。 物語ではどうしても登場人物には光というか、正義を求めがちだけど、必ずしも感情移入させたりせず、淡々と人間って綺麗なところや理屈で説明つくところだけじゃないよねというのが書かれている気がした。 最後は救われるところもあってよかったです。

Posted byブクログ

2024/01/09

買って帰ったら 「それ、あるよ」と家族に言われて 悔しかったので急いで読んだ本 篠田節子のベストだ! って感想を多く見かけたので ワクワク読んだけど 個人的にはベストじゃない 全然、ない あまりそそられるとこもなく 肩入れしたくなるキャラも出ず パッパの貞操観念の低い感じとか...

買って帰ったら 「それ、あるよ」と家族に言われて 悔しかったので急いで読んだ本 篠田節子のベストだ! って感想を多く見かけたので ワクワク読んだけど 個人的にはベストじゃない 全然、ない あまりそそられるとこもなく 肩入れしたくなるキャラも出ず パッパの貞操観念の低い感じとか わりと上からなとことか 仲良くしたくないと思った 一番印象に残ったのが トロ箱2つにいっぱいのサンマ 去年、サンマ一匹しか食うとらんな… なんてこと思い出した そんな感じの本 篠田節子なので 星は2つ もっと好きなのあるからな

Posted byブクログ

2023/12/18

三十代半ばを過ぎた頃からミッドライフ・クライシスの足音が聞こえてきた私には碧の父・康宏が抱く心の葛藤を理解できる部分もあれば、それは流石に身勝手では?と感じる部分も同じくらいある。家族という運命共同体であれ、互いの心の内は決して分からないし、理解するのは無理であろう。終盤に配置さ...

三十代半ばを過ぎた頃からミッドライフ・クライシスの足音が聞こえてきた私には碧の父・康宏が抱く心の葛藤を理解できる部分もあれば、それは流石に身勝手では?と感じる部分も同じくらいある。家族という運命共同体であれ、互いの心の内は決して分からないし、理解するのは無理であろう。終盤に配置された康宏と梨緒のエピソードの持つ意味合いを咀嚼できなかったが、人の本質は容易に変わらないということであったり、良い面も悪い面もその全てが一個人を形作る要素であると解釈した。一人の男の生涯を通して、人間の不完全さをまじまじと考える。

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2023/12/13

篠田節子さんは初読みの作家さん 男性心理をメインに描いた作品で大人のディープな世界観だった。 『冬の光』 東日本大震災のボランティア後に、四国遍路を終えた帰路フェリーから冬の海に忽然と消えた父 高度成長期の真っ只中で企業戦士として働き、専業主婦の妻に家庭を任せ順風満帆だったはず...

篠田節子さんは初読みの作家さん 男性心理をメインに描いた作品で大人のディープな世界観だった。 『冬の光』 東日本大震災のボランティア後に、四国遍路を終えた帰路フェリーから冬の海に忽然と消えた父 高度成長期の真っ只中で企業戦士として働き、専業主婦の妻に家庭を任せ順風満帆だったはずの父 何故、父は帰らぬ人となったのか・・・ 物語は、四十年にも及ぶ父とその愛人との繋がりと、長年裏切られた憎しみと恨みを抱えた母、 その影響を受けた姉妹の関係性が軸になっている。 父の死がどこか釈然としない次女の碧は、数日間の休暇を使って父の最期の旅路に出掛ける。そこに過去の父の経験が重なる形で物語は進行する。 感想 これは人生も程なく折り返し地点を過て、ゴールを自然と意識し始めた年齢層の方がより入り込み易い作品だと思った。 父と愛人との繋がりは、肉体的なもの以上に精神的な部分が相当に強かったのだろう。義父が言うように素人女はダメだが、学生時代から惹かれる部分をそのまま強固に磨き上げて来た女性はそう容易く代わりがきく存在でも無かったんだろう。 妻の怒りもご尤もだが、その役割はきっと家庭を完璧に守ってくれた良妻賢母の妻では難しかったのかもしれない。 でもなぁ愛人との付き合い、四十年は長過ぎる。 自立した大人同士の繋がりは希少だし、ましてや男女の仲であれば、長くなる程、形を変えて意味を持つのかもしれない。若い頃と違い一定の距離感は保ちつつも、心の奥底に根付いている関係。日常的に意識しなくとも特別なのだろう。 描いていた企業戦士の目標に辿り着けなかった父は何を胸に秘めて、何を感じていたのか・・・ 旅路の終わりに次女の碧が、父の心情に少し寄り添えたのが救いだった。 本作は、家族や会社といった社会との関わりにおける「孤」の存在の意味を問われていると感じた。 四国遍路では地位も名誉も肩書きも関係ない。 退職した父の大企業を名乗る名刺も必要ない。 そこにあるのは圧倒的な弧の存在だろう。定年退職を控えた世代には特に響く内容だと思う。 読み進める内に、結局のところ父は妻にも愛人にも心の内を曝け出せていなかったことが、切なくて虚しく感じた。 これは男の美学なのかプライドなのか、それとも世間体なのか、はたまた世代の問題なのか? そんな父が震災での生死に直面し、生涯独身となった愛人の死に様を胸に秘めた追悼旅の道すがら、不貞行為に及んでしまったのは、男のさがというよりも短期間で凡ゆる局面を目の当たりにした人間の、種の本能のように思えた。善悪はさておき、それによって補えた部分が確かにあったのだろうと思う。 二十代の頃に本作を読んでいたら、碧と同じく、父という存在に生々しい性的な要素がみえて拒否反応を起こしたかもしれない。もうすっかりそのお年頃は越えたんだなぁと自覚させられる大人向けの作品だった。

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2023/11/30

これを書いているのが女性だというのが不思議でならない 不倫の話をここまで男に寄り添った視点で書けるものだろうか 結局は家族を想って亡くなったという、最後は優しい話でした

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2023/09/13

(図書館) 私にはまだ早かったかも。 お父さんの不倫話、読まなきゃだめかな?となってしまいなかなか読み進められなかった。

Posted byブクログ

2023/08/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ほんとに著者女の人?っていうくらい男の視点が細かく書かれ、語り口も硬質。事実を並べればしょうもない男なんだけど、本人の語りで読むと、そんなこともあるか…と思わせてしまう描写力。一人の人間の中に存在する多面性、弱さ、人間くささがよく描かれている。 でも莉緒との関係は余計だ。気持ち悪い。 ところどころ光った表現がある。 「動物は着替えたりしない、という前衛アーティストの言葉そのままに、昔とまったく変わらぬ身なりで」 「人生の終焉の迎え方としてはね、今の日本がおかしいんですよ。リーダーシップを譲るべき時に次世代に譲らず、それどころか介護という形で何十年も負担をかけて、未来を紡ぐ芽をつぶしていく。そうやって生物的限界を超えて長生きしているのは、我々だけですよ」

Posted byブクログ

2023/08/06

★3.5 救いようがないと思わせる運びでしたが、最後はタイトル通りの光が。 分かり合うために言葉にすればよかったのに…と知ったようなことも思ってしまいます。

Posted byブクログ

2023/04/07

四国でのお遍路を終えたあと、フェリーから転落死した父親。 父の死の真相はなんだったのか 娘が四国に渡り、父の足跡をたどる 娘の視点。父親の視点。 家族とはいえ、決して分かり合うことはない。 哀しい結末でした。

Posted byブクログ