騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編(下) の商品レビュー
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村上春樹っぽさは存分に堪能。 今後の登場人物たちの人生は希望に溢れていると感じたが、その感覚は今までの村上春樹作品でもっとも大きかったように思う。
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1Q84風の終わり方だなあと感じた。 目に見える、周りが正しいという何かが、必ずしも正しいわけではないし、自分が信じようと思えるものを信じて進めばいいのだと思う。
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正直言って第1部(文庫2冊目)と第2部(文庫3冊目)の間がそれほど待ち遠しいというわけではなかった。もちろん第1部でも免色さんの秘密とか、騎士団長が出てきたあたりはニヤリとさせられたわけだけれど、話の展開がゆっくりで、おだやかで、さほど先が早く知りたいという気持ちにはなれなかった。「1Q84」のときほどには。だから、木曜日に文庫3冊目、4冊目を購入したあと、すぐには読み始めなかった。読みかけの本を終えて、土曜日の午後あたりから読みだした。そこからは一気である。日曜日に3冊目を読み終え、その後、講習中で早朝から深夜まで仕事ということもあり、3日かけて、やっと木曜午前に読み終えた。心地良いひとときであった。雨田継彦の遺書あたりからぐんと引き込まれ、そして「記憶は時間を温めることができる」ということばに惹きつけられた。ゴッホの郵便配達夫、確かに。さあ、第2部後半(文庫4冊目)、いよいよ雨田具彦との対面である。意識はほとんどない。しかし、ほんのわずかな顔の筋肉の動きで、相手の感情を読み取ることができる。私が最近、両親を看取って感じたことでもある。こちらの勝手な思い込みかも知れない。しかしそう信じていたい。穴へ入りこんでからはジェットコースターでてっぺんから一気に下っていく感覚であった。そして、まりえの告白。いつ、まりえも穴に入りこむのか。え~、そのまま帰ってくるのか~。ページ数残りわずか。そこに、このあとどう話は展開するのか。ワクワクドキドキしながら読み進む中、まりえのハワイ旅行のあたたかな話。その件は必要なのか。しかし、興奮気味のこころをクールダウンさせるために、そういう流れがあってよかったのかもしれない。はあ、終わった。ユズとの会話。むろの登場。そういえば、村上春樹の作品に、こんな幼い子どもが登場することはあっただろうか。短編にはいくつかあったか。むろが遺伝的にも私の子どもであってほしいと思う。そういえば私の名前は何であったか。もちろん、ワタナベノボル(なんと安西水丸の本名であったか。初めて知った。ネットの力)ではあるまい。さてさて、スバル・フォレスターの男は何者か。謎は深まるばかりだ。
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村上春樹の最新作が文庫化。 単行本を読んでいたので再読。久しぶりに読むとけっこう細かいところは忘れているが、読んでいるうちに思い出してきた。 前作は文庫まで買うのもなぁと思って単行本だけで済ませたが、今回は文庫も買ったのは、矢張り終盤の、老人ホームから『庭の穴』に再び出て来るまでの旅路が好きだったから。特に派手でも何でもない、何とも村上春樹らしい『冒険』だが、どうもあのシーンが好きなのだ。 しかし、単行本の時はさほど気にならなかったが、4分冊の文庫になってみると、随分、薄く感じる。これなら単行本と同じく上下巻か、いっそのこと1冊に纏めてくれても全く構わないってか、その方が逆に嬉しいのだが、今時、余り分厚い文庫本は流行らないのだろうか。
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