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橋を渡る の商品レビュー

3.5

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

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  3. 3つ

    16

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2022/05/26

3章までは吉田修一の絶妙な表現力含めて楽しく読めたけど、4章目で脱落。ちょっとシチュエーションが吉田修一の文体に合わない気がして最後まで読むことが出来なかった。載せたメディアの性質もあったと思うけど残念。各章がつながらなくても良いので、この雰囲気のまま最後まで書き進めてもらいたか...

3章までは吉田修一の絶妙な表現力含めて楽しく読めたけど、4章目で脱落。ちょっとシチュエーションが吉田修一の文体に合わない気がして最後まで読むことが出来なかった。載せたメディアの性質もあったと思うけど残念。各章がつながらなくても良いので、この雰囲気のまま最後まで書き進めてもらいたかった。

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2022/05/11

妻と暮らすサラリーマンの男性、都議会議員の夫を持つ女性、結婚を間近に控えたテレビのディレクター。彼ら3人がそれぞれに主人公。 画廊に勤める妻に新人画家が執拗につきまとったり、議会での性差別的なヤジ問題に巻き込まれたり、新しい生殖技術の取材に立ち会ったりなど、生活や仕事の一環で携わ...

妻と暮らすサラリーマンの男性、都議会議員の夫を持つ女性、結婚を間近に控えたテレビのディレクター。彼ら3人がそれぞれに主人公。 画廊に勤める妻に新人画家が執拗につきまとったり、議会での性差別的なヤジ問題に巻き込まれたり、新しい生殖技術の取材に立ち会ったりなど、生活や仕事の一環で携わったことが何らかの形で未来に影響していく。 感情の微妙な部分を描くのがやっぱり上手いなと思い、それだけでまあまあ満足していたのだが、最終的にはSFになってびっくりした、 この作家さんはリアリティがある作品の方が好き。

Posted byブクログ

2022/05/14

初作家の作品を読んでワクワク感がなかった。最後のエピローグで賄賂を受け取った旦那を告発した事で未来が変わって凛は虐待されずに生きているのかも。でも、婚約者を殺害した謙一郎は未来から現代に戻ったけど、消えた時と同じ時間に戻る。そんなうまく罪を無かったことにならないと小説なのに残酷に...

初作家の作品を読んでワクワク感がなかった。最後のエピローグで賄賂を受け取った旦那を告発した事で未来が変わって凛は虐待されずに生きているのかも。でも、婚約者を殺害した謙一郎は未来から現代に戻ったけど、消えた時と同じ時間に戻る。そんなうまく罪を無かったことにならないと小説なのに残酷に思うけど、現実はなかった事にはならないのでその辺りはこの作家の良心なのだろう。 一人一人違う人生を歩んで未来では孫たちが接点をもつという斬新なのかな??でも楽しく読めたわけではないのでもう一度時間を置いて旅立たせるか決めようと思う。 この作品を思い返すと繋がりがテーマなのかな?と思う。後に引く読了感。語彙が豊富ではないので書くのは難しいけど頭に残る小説の気がする。

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2021/12/12

あの『悪人』や『怒り』と同じ系統の群像劇を期待して読み始めたら何だか違う。現代を舞台にした3編はそれぞれにつながりがなく、最後の4編目で時代は2085年に。私の苦手なSFチックな話になっているという。 現代の3編でそれぞれの主人公やその周囲の人は、ちょっとした悪事や倫理・正義にも...

あの『悪人』や『怒り』と同じ系統の群像劇を期待して読み始めたら何だか違う。現代を舞台にした3編はそれぞれにつながりがなく、最後の4編目で時代は2085年に。私の苦手なSFチックな話になっているという。 現代の3編でそれぞれの主人公やその周囲の人は、ちょっとした悪事や倫理・正義にもとる行動をとるかとらないかという狭間におかれる。「橋を渡る」ってどういう意味だろうかと思うけど、人間として越えちゃいけないものを暗示しているんだろうかと思いながら読んだ。 4編目の未来でそれまでの3編がつながるんだけど、かといってよかったとも悪かったともいえない読後感。いやいやどっちかというと「そして、冬」ってだけあって、よくない未来。かろうじて、1編目でさわやかな若カップルだった孝太郎と結花が年を重ねた2085年にサインの響と凛にかけた愛情が救いかな。 吉田修一のうまさって現代をリアルに描くところや多様な立場の人の機微を描けるところだと思っているので、未来まで描かなくていいかな。

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2021/05/01

吉田修一の見せるもうひとつの世界。 リアル。現実から少しずつずれていく。 このひとの描く世界は手を伸ばすと触れそうで、人物が重厚で魅力的。 主人公のひとりにおいてさえも、見えているものだけでなく、その奥に隠されているものがあり、読み進めてハッとする。

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2021/04/20

主に3人の登場人物目線の話が章ずつ進むというプロット自体は解説にも書かれている通り吉田修一お得意のもの。ただ、各章での展開がいまいちなように感じながら読み進めて、最後4章でどう絡めるのかと思ったら予想の斜め上の展開だった。賛否両論ありそうな展開だけど個人的には前半三章の展開的にこ...

主に3人の登場人物目線の話が章ずつ進むというプロット自体は解説にも書かれている通り吉田修一お得意のもの。ただ、各章での展開がいまいちなように感じながら読み進めて、最後4章でどう絡めるのかと思ったら予想の斜め上の展開だった。賛否両論ありそうな展開だけど個人的には前半三章の展開的にこのまま普通に終わらせるだけだったらつまらないよな、と思っていたので予想外の展開なのは良かった。 この作品には現実に起こったニュースがいくつも登場する。登場する、というか前半三章においてはそれぞれの生活の中でけっこうなウェイトを占めていたり、事件の関係者だったりする。吉田修一には『犯罪小説集』という実際のニュースを元にして作った連作小説があるけれど、この『橋を渡る』はお話の中に都議会ヤジ問題とかips細胞とか実際にニュースを賑わせた話題が実際の出来事として出てくるせいかより居心地の悪いような感覚があって、その感覚やニュースに対する吉田修一的な問題提起なのかなと感じる部分もある。特に第4章でとある登場人物の口から語られる「ユートピア、ディストピア」にまつわる発言など。「ニュース」と私たちの日常の境を私たちがとう受け止めているのか、ということを問いかける提起とも感じるのですよね。

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2020/12/12

実在の事件と微妙にリンクさせながら語られる少し不穏な雰囲気のかある3つの物語を読んで、さあ最終話でどう締めるのかと期待していたら、なんとまあ。。。 斬新ではあるものの、好みではなかった。

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2023/12/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第3章の最後から「えっ!?」ってなって、第4章は「え、えぇっ!?そうくるか!?」って感じ。 吉田修一の価値観は個人的にとてもしっくりくる。

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2020/10/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一見バラバラの3人のそれぞれの人生が、最終章で集結する。 コロナ前の未来予想図。 未来は現在より良くも悪くもなっていなかった、という言葉が印象的。 コロナ後、どんな未来予想図を描き出すのか…

Posted byブクログ

2020/09/21

まさかのSFで驚きと残念感が、、、。 時間を置いて読んだせいか、冬の章で、この人誰だっけ?ってなるので、一気に読み進めた方がよいかも。 最後の章以外は、さすが吉田作品って感じ。

Posted byブクログ