騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編(上) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
まだ第一部の上巻しか読んでいないけど、今までの村上春樹作品より読みやすい気がする。 ねじまき鳥クロニクルでは、少しグロテスクな表現も出てきて、本を閉じたこともあったけど、今回は(今のところ)そんな感じはなさそう。 村上春樹作品は学生時代によく読んでいたし、今でもノルウェイの森とか、羊をめぐる冒険とか、1Q84とか色彩をもたない多崎つくると彼の巡礼の年とかも大好きなんだけど… 歳を取ったからか、今までよりもすーっと入ってくると言うか。 村上春樹作品の好きなところが、比喩表現の多彩さなんだけど、今回も資源の入り組んだ仕分けって言うので思わず笑ってしまった。これを聞いて、誰もセックスのことだとは思わないでしょ!笑 主人公が「自分のための絵画を描くことをやめてしまった。〜胸の中に燃えていた炎のようなものがーー私の中から失われつつあるようだった。その熱で身体を温める感触を私は次第に忘れつつあった。」って言ってたことに関して。 この年齢になって、何となく分かるような気がする。日々の生活で精一杯で、何かこう…そういう気持ちになることは少なくなった。読んだのが、学生時代の私だったら多分まだよく分からなかったと思う。 色んな点で、主人公に共感するようなことが多い1巻だった。 内容自体は物語の導入部って感じ。 あの絵画と石室、仏具と免色さん。どういう風に関わってくるのかな。
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世間一般の村上春樹感を分析したガイドラインにそって、村上春樹的なお約束も満載、しかも批判されにくい表現で、仕上げました。のような小説。だと思ったが、これからクセが強くなって面白くなるのだろうと期待する。
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(おそらく他の村上作品でも言えることだが)序盤においては主要人物の行動や不思議な出来事は少ない印象。 日本風の絵なのに騎士団長殺しというタイトルのアンマッチさも狙っているのだろうか。 性や食に関する描写に情感がない(笑)記号的というか、事実を淡々と描いているというか。
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文章は特徴的だが、するすると違和感なく読み進められる。 冒頭、非常に非日常的な場面に惹きつけられる。一方、その後は現実的な描写や心情が丁寧に描かれ、徐々に主人公の人柄、空虚さが紐解かれていく。同時にいかにも象徴的で謎めいた存在と出会う。(それは、免色という人間だったり、「騎士団長...
文章は特徴的だが、するすると違和感なく読み進められる。 冒頭、非常に非日常的な場面に惹きつけられる。一方、その後は現実的な描写や心情が丁寧に描かれ、徐々に主人公の人柄、空虚さが紐解かれていく。同時にいかにも象徴的で謎めいた存在と出会う。(それは、免色という人間だったり、「騎士団長殺し」という日本画だったりする) やはり、魅力の1つは文章か。「そんな書きかたがあるんだ」「そんな見方があるんだ」という驚きを、随所に感じる。以下、引用。 静寂が私の目を覚ました。時としてそういうことが起こる。突然の物音がそれまで継続してきた静寂を断ち切って、人の目を覚まさせることがあり、突然の静寂がそれまで継続してきた物音を断ち切って、人の目を覚まさせることがある。 切れ目のない日常の中で、ごく当たり前のことがごく当たり前に起こっているとしか、我々の目には映らないのかもしれない。それはあるいは理屈に合っていないことかもしれないが、ものごとが理屈に合っているかどうかなんて、時間が経たなければ本当には見えてこないものだ。
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村上春樹という作家は、本当に恐ろしいくらいに作風が変わらないな、と改めて思った。 物語が連環しているというのか、螺旋階段のようだというのか、よく分からないけれど、間違いなく村上春樹の文学だと感じさせる作品。 主人公は、36歳の肖像画家の男。「騎士団長殺し」というタイトルから中...
村上春樹という作家は、本当に恐ろしいくらいに作風が変わらないな、と改めて思った。 物語が連環しているというのか、螺旋階段のようだというのか、よく分からないけれど、間違いなく村上春樹の文学だと感じさせる作品。 主人公は、36歳の肖像画家の男。「騎士団長殺し」というタイトルから中世ヨーロッパと何か関係があるのかと思っていたけれど、全く日本的な作品だったのが意外だった。 免色という不思議な苗字の隣人。 「色を免れる」という名前のその人は、字のごとく全くの白髪をしているという。薄気味の悪さがこのあとどのような物語に繋がっていくのか楽しみだ。
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久しぶりに村上春樹さんのファンタジーの世界を読みました。長いけど、苦にはならず読み進められるドキドキする展開はさすが。普段はそんなことあるわけないじゃんーと思ってしまう現実派の私も、あまりの突拍子のなさに割り切って読めました。夏休みに、現実逃避したい方にはおすすめかな。。
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ストーリー全体からすると導入部と思われる部分が第一部上巻のほぼ全体を占めます。なかなか始まらないな、と思ってしまいましたが、次巻以降に期待です。
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1Q84以来、久しぶりの村上春樹さんの作品。 まだ、第1部の上巻だけだが、徐々に世界観に引きずり込まれるような、惹きつけられる力がある。 妻との離婚から始まり、あちこち放浪した結果、主人公がたどり着いた、旧友から借りた住まいで、何かが始まる気配がしている。 下巻もじっくり楽しみ...
1Q84以来、久しぶりの村上春樹さんの作品。 まだ、第1部の上巻だけだが、徐々に世界観に引きずり込まれるような、惹きつけられる力がある。 妻との離婚から始まり、あちこち放浪した結果、主人公がたどり着いた、旧友から借りた住まいで、何かが始まる気配がしている。 下巻もじっくり楽しみたい。
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画家である主人公の妻との別離からの葛藤があり、 いきついた先の山奥の家の周りで起こる不思議な出来事、そして不思議な白髪の隣人 免色 渉という人物。 そして、騎士団長殺しというタイトルの不思議な絵。 上記の謎に共に迷い込んでしまうかのように、すっかり引き込まれた。 しかしまだ何...
画家である主人公の妻との別離からの葛藤があり、 いきついた先の山奥の家の周りで起こる不思議な出来事、そして不思議な白髪の隣人 免色 渉という人物。 そして、騎士団長殺しというタイトルの不思議な絵。 上記の謎に共に迷い込んでしまうかのように、すっかり引き込まれた。 しかしまだ何も上記の謎は何も判明していないため、すっきりというわけではない。 早く次巻を読みたいと思う。
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小説としては、文句なしに面白いのだと思う。思うのだが、如何せん、この後の続きを読みたいと言う気になれない。 恐らく話の良し悪しとと言うよりも、私の好みと村上春樹という作家の文章というのか、表現との相性が悪いのだと思う。そのため、他の小説に比べて読むのに時間がかかり、そして非常に...
小説としては、文句なしに面白いのだと思う。思うのだが、如何せん、この後の続きを読みたいと言う気になれない。 恐らく話の良し悪しとと言うよりも、私の好みと村上春樹という作家の文章というのか、表現との相性が悪いのだと思う。そのため、他の小説に比べて読むのに時間がかかり、そして非常に疲れる。疲れてしまうがゆえに、話の面白さが半減してしまうのかもしれない。 ただ、話は面白い。なので私の評価は低いのは気にされな畔も良いかもしれません。
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