1,800円以上の注文で送料無料

新章 神様のカルテ の商品レビュー

4.5

184件のお客様レビュー

  1. 5つ

    105

  2. 4つ

    46

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/02/11

“勇気とは重圧の中での気高さである” 作中に出てくるヘミングウェイのこの言葉が、物語を貫いていると感じました。仕事における様々な困難、時には修羅場の中で、如何に気高さを保てるか。仕事とは何か、プロとは何かを考える上で、この言葉が心に深く響きます。 シリーズの舞台を大学病院に移...

“勇気とは重圧の中での気高さである” 作中に出てくるヘミングウェイのこの言葉が、物語を貫いていると感じました。仕事における様々な困難、時には修羅場の中で、如何に気高さを保てるか。仕事とは何か、プロとは何かを考える上で、この言葉が心に深く響きます。 シリーズの舞台を大学病院に移し、組織の複雑さや理不尽さを描きながらも、一人一人の医師の専門性の高さ、プロフェッショナル集団としての大学病院の凄みを描いた本作。医師でもある作者の確かな知識に裏打ちされ、病院内の描写はとてもリアルです。同時に、個性と人間味あふれる登場人物たちの言動や人間哲学によって、作品世界に奥行きと彩りが生まれます。 作者のストーリーや文体、描こうとする主題が、シリーズを通して変わってないことを改めて感じさせます。多くの人が安心して読める、そして、医療とは何か、人としてあるべき姿は何かを考えることができる良作だと思います。 最後に、物語の中から、印象に残ったフレーズをいくつか。 「“心配ない。小春はただ食べて寝て、わらってくれればそれでいい”」(p14) 「世の中は難しいことが多い。だがだからといって、君が難しくなっていいわけではない。どんな理由を述べたところで、嘘と卑怯と小細工は恥ずかしいことだ。」(p175) “急がず、焦らず、投げ出さず。大変なときは、いつもそうやって乗り越えてきたんですから”(p450)

Posted byブクログ

2021/02/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公栗原一止が信濃大学医学部付属病院の大学院生という立場で病院を駆けずり回る話。あくまで高度医療を提供するために大学医学部病院が存在するのであって、症状の軽い患者を長期間入院させるわけにはいかないパン屋の宇佐美助教授、診断のつかない患者を一発で診断したり、海外に行って活躍したり、ERCP、救急、カンファレンス。話題がてんこ盛りであきなかった。全編にわたる骨格は29歳で小さな子供がいる膵臓癌の患者の話。お礼のはがきのりさという二文字でわたしも涙してしまった。本業も忙しい中この本を届けてくれた作者に感謝。

Posted byブクログ

2021/02/06

大学病院に勤めて長いのに、大学病院の役割とかあり方とか「なるほど、そうだったのか!」と思うことが多かった。ドクター達も大変なんですね…。

Posted byブクログ

2021/02/05

生きるとは何か。 直球のテーマ。 久しぶりにこういうこと考えさせられた本でした。 新章も、読んでよかった。

Posted byブクログ

2021/02/04

不動の安定感をもつ「神様のカルテ」シリーズ。主人公が夏目漱石好きであることもあり時折難しい言葉が出るも情景や登場人物の表情が思い浮かんでくる。 1人の患者に向き合うことの大切さや難しさや家族・大切な友人から守られていることを実感させてくれる作品です。

Posted byブクログ

2021/01/29

本当に好きなシリーズ。 本当にステキな文章。扱うテーマは重いのに、その重さを重すぎず、でも存在感ある描き方。登場人物の描き方が絶妙過ぎる。本当に大好きな本。

Posted byブクログ

2021/01/28

 医者が主人公なので、読んだらまぁ何かしらプラスになるだろう、と損得勘定で手に取ったのを後悔するような、幻想的なお話。  信州山間の人手足りなさすぎ超ハイパー病院に勤務しながらも、職場での優しい看護師・先輩医師に囲まれ、一心不乱に勤務して気づいたら5連泊。たまに家に帰ると、美しく...

 医者が主人公なので、読んだらまぁ何かしらプラスになるだろう、と損得勘定で手に取ったのを後悔するような、幻想的なお話。  信州山間の人手足りなさすぎ超ハイパー病院に勤務しながらも、職場での優しい看護師・先輩医師に囲まれ、一心不乱に勤務して気づいたら5連泊。たまに家に帰ると、美しく天真爛漫な妻が再会を祝福してくれ、近所に住む画家と学士と、名酒を片手に人文哲学を語らう。  医者に関する部分以外の描写が少しファンタジック過ぎると感じてしまったのは、私の心が荒んでいるからだと思う。小説としては良かった。

Posted byブクログ

2021/01/23

神様のカルテ全部読んでます。 一止が大学病院に勤め始めて2年経ったところから始まる。 人は人に影響を与え、そしてまた影響される。良い循環は本当に心地良い。 「立派な仕事をしてるってことなんだから、胸を張ればいいのさ。」カレー屋メーサイの女将さんの話。暖かい。 北条先生、ほとんど...

神様のカルテ全部読んでます。 一止が大学病院に勤め始めて2年経ったところから始まる。 人は人に影響を与え、そしてまた影響される。良い循環は本当に心地良い。 「立派な仕事をしてるってことなんだから、胸を張ればいいのさ。」カレー屋メーサイの女将さんの話。暖かい。 北条先生、ほとんどペテン、爆笑した。そんな理屈をこねて人を助けてみたい。素晴らしい。 「ガイドライン、ルールや規則も道具。積み上げた道具があまりに多すぎて、動画の向こう側が見えなくなってるのではなかろうか。」そう思うことが医者の世界でなくても多い。 「真面目ってのは真剣勝負だって意味だ。」 「私はパンの話をしているのではないのです。私は患者の話をしているのです。」一止、よく言った。 「急がず、焦らず、投げ出さず。」 読後さわやか。 最近メルカリで本を手放すことが多いが、この本は手元に置いておきたい。

Posted byブクログ

2021/01/19

◎あらすじ◎ 栗原一止は9年目の内科医。7年勤めた『24時間365日』をかかげる本庄病院を後にし、信濃大学病院に移り2年。相変わらず引きの栗原の名を持ち、日々、病棟勤務と実験に邁進している。そんな彼の信条は尊敬する夏目漱石の言葉"真面目とはね、君、真剣勝負の意味だよ&q...

◎あらすじ◎ 栗原一止は9年目の内科医。7年勤めた『24時間365日』をかかげる本庄病院を後にし、信濃大学病院に移り2年。相変わらず引きの栗原の名を持ち、日々、病棟勤務と実験に邁進している。そんな彼の信条は尊敬する夏目漱石の言葉"真面目とはね、君、真剣勝負の意味だよ"。 29歳の膵癌患者を担当することになった一止たち。その治療方針がスタッフや准教授と相容れず衝突してしまう。本庄病院で患者と向き合うことに邁進してきた彼は、様々な思惑の飛び交う大学病院で何を思い、どんな答えを出すのか…。 ◎感想◎ 神様のカルテ 『新章』とタイトルに付いているとおり、今作から大学病院編がスタート。 大学病院は大規模の会社に似ていると思う。 大学病院には最先端の医療が存在し、誰も知らないような疾患を一目で鑑識にあげたり、世界的なジャーナルに論文を掲載されるような凄腕の医師がいる。一方で組織が大きいがゆえにルールが多く、様々な部署や立場が存在するがゆえに風通しはよくなく、会議はなかなかまとまらない。 私の働いている会社でもこんな感じのことをよく感じる。一止には新たな学び多い環境だろうなぁと思いつつ、読み手としては本庄病院編のが気持ちよく暖かい空気に身を投じることができるな~と思ったりも。なので大狸先生や乾先生、外村さんの登場シーンではホッとしてしまった♪ 今回は結末近くの宇佐美先生の一言になぜか感涙。 やっぱり涙なしでは読みきれない神カルです!

Posted byブクログ

2021/01/16

娘にすすめられた。 娘には悪いけど月並み。男に都合のいいアニメに出てくるような女性像が気に入らない。男はいい感じなのに残念。めぞん一刻の一刻荘みたいなところも少し鼻白い。 桜のエピソードはよかった。

Posted byブクログ