だから殺せなかった の商品レビュー
私が守るべき、選ぶべきはどちらだったのか 著者と同名の新聞記事と 連続殺人犯が紙面上にて対話する 途中少し間延びした感はあったが 犯人が犯行を決めた動機が悲しい そして最後まで読んで知る事実に 胸が締め付けられます 「リード(前文)」「オピニオン面」「ひとこと」 これは朝...
私が守るべき、選ぶべきはどちらだったのか 著者と同名の新聞記事と 連続殺人犯が紙面上にて対話する 途中少し間延びした感はあったが 犯人が犯行を決めた動機が悲しい そして最後まで読んで知る事実に 胸が締め付けられます 「リード(前文)」「オピニオン面」「ひとこと」 これは朝日新聞を意識しているのかな #朝ポキ リスナー WOWOWでドラマ化されていて 主人公の玉木宏はありやなー 歳を重ねても男前なやー 小説とは少しラストの描き方が変えられていて 救われたかな
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ドラマと並行して読んでみた。 少し違いはあるもののどちらも楽しめた。 ドラマだとなんとなく犯人や展開は読めてしまうので、やはりここは本を先に読んでじっくりラストのページまで楽しむのがいいなぁと思う。 タイトルの意味回収には、ぐっとくるものがあった。
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連続殺人犯から一人の新聞記者へ届いた新聞紙上での公開討論を要求する手紙。商業主義に走ろうとする新聞社、記者の葛藤など面白く読みました。根底にあるのは父親の愛、そして父への愛でした。終わらせ方は説明的すぎるかなとも思いましたが面白かったです。そして最後に表題を改めて思うと、とても切...
連続殺人犯から一人の新聞記者へ届いた新聞紙上での公開討論を要求する手紙。商業主義に走ろうとする新聞社、記者の葛藤など面白く読みました。根底にあるのは父親の愛、そして父への愛でした。終わらせ方は説明的すぎるかなとも思いましたが面白かったです。そして最後に表題を改めて思うと、とても切ない気持ちになりました。
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半分過ぎたあたりから、犯人この人だ〜!伏線もある!とか思いながら読んでたのに、外れてた。悔しい。 こういうちょっと暗くて疾走感のある作品、読みやすくて好き。
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2人のモノローグ(独白)で進む 【第二章 言葉】の新聞面でのやりとりにハラハラした 『だから殺せなかった』タイトルの意味…… 読みながらずっとどういう意味だろう、、と楽しみに読み進めました。 本文中にある〈どうして彼を殺せるだろう。〉この言葉に驚き泣きたくなりました。 文庫...
2人のモノローグ(独白)で進む 【第二章 言葉】の新聞面でのやりとりにハラハラした 『だから殺せなかった』タイトルの意味…… 読みながらずっとどういう意味だろう、、と楽しみに読み進めました。 本文中にある〈どうして彼を殺せるだろう。〉この言葉に驚き泣きたくなりました。 文庫本、単行本ともに同じ表紙のイラスト… あのシーンかぁーーと胸に迫るものがありました。
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第27回鮎川哲也賞優秀賞受賞作品。 読み応え十分な作品だった。 読み始め、新聞社内の登場人物が多い事と、先が読めない展開に苦労したが中盤以降どんどん面白くなっていった。 人間をウィルスと定義し、自分をワクチンと名乗る男が起こした連続殺人事件。 ワクチンVS主人公・一本木 透...
第27回鮎川哲也賞優秀賞受賞作品。 読み応え十分な作品だった。 読み始め、新聞社内の登場人物が多い事と、先が読めない展開に苦労したが中盤以降どんどん面白くなっていった。 人間をウィルスと定義し、自分をワクチンと名乗る男が起こした連続殺人事件。 ワクチンVS主人公・一本木 透の新聞紙上で繰り広げられる攻防戦。 終盤に向かって次々に明らかになる真実。 これでもかと言う二転三転ぶりに翻弄されるが、それすらも気持ち良い。 そして最後まで読み終え、今一度タイトルを見た時、作者の言いたかった事が全て伝わり胸に沁みる。 上質なミステリーを堪能した。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
印象に残った文章 「僕がアリを踏み潰したら「アリの身になってみろ」と叱るのではなく「そのアリが父さんや母さんだったらどうする?」と問いかけた。命の重さを伝えた。」 「虐待、絶対暴力の恐怖から解放されるには『自分が悪かった』と受け入れる。それが一番安全で楽だからです。子供にも自尊心はあります。自分はこの状況に屈していない、泣き寝入りではないと自分を傷つけないように納得するのです。子供は悲しくても笑え、悲しくなくても泣ける。相手によって真逆のことも言う。そうやって発覚しない虐待のほうが、はるかに多いはずです」
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面白かった! 全国紙の新聞記者 一本木透。彼は過去に自身の取ったスクープで 大切な人の人生を変えてしまった過去を持つ。 そんな一本木の元に、都市部で起きている連続殺人事件の犯人「ワクチン」を名乗る人物から封書が届く。 「俺と紙面で対談しろ。俺の殺人を言葉で止めてみろ。」 こうし...
面白かった! 全国紙の新聞記者 一本木透。彼は過去に自身の取ったスクープで 大切な人の人生を変えてしまった過去を持つ。 そんな一本木の元に、都市部で起きている連続殺人事件の犯人「ワクチン」を名乗る人物から封書が届く。 「俺と紙面で対談しろ。俺の殺人を言葉で止めてみろ。」 こうして新聞記者VS殺人犯ワクチンの公開文書のやり取りがスタートし、劇場型犯罪が始まる。 新聞社の欺瞞 蔓延するSNSの顔なき暴力 「善と悪」「被害者と加害者」 「殺人は絶対悪なのか」 犯人が何を訴えたいのか いまいち掴みきれず 話の焦点を見出すのが難しかったけれど、 後半の「犯人の告白」は、全く予想をしていなかった「殺人の理由」だった。 殺人に至るまでの過程や、トリックはバババーっと無理矢理感も少しあったけれど、 犯人が一本木に託した最後の手紙には、切なくなったし、まだそんな真実が!?と素直に驚いた。 『だから殺せなかった』この意味がわかった時に やるせない気持ちになる。 【自分自身に置き換えてみても他人の痛みなんかわからない。でも、自分の大切な人と置き換えれば、命の重さがわかる】 そして、ラスト3ページ。 一本木の本当の罪も明らかになる。 書かなかった。書けなかった。 一生背負っていく罪 【殺せない理由】 読者だけがわかる真実。最後の1ページまで目が離せなかった。
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良かったです。 最後の最後まで綿密に練られた構成や、別々の登場人物の視点がひとつにつながっていく過程が、気持ち良いほど巧みでした。 終盤、謎が解き明かされていくにつれ、二転三転の展開がありますが、筋の通し方が納得のいくラストでした。 過去に、仕事のために恋人とその家族を犠牲にし...
良かったです。 最後の最後まで綿密に練られた構成や、別々の登場人物の視点がひとつにつながっていく過程が、気持ち良いほど巧みでした。 終盤、謎が解き明かされていくにつれ、二転三転の展開がありますが、筋の通し方が納得のいくラストでした。 過去に、仕事のために恋人とその家族を犠牲にした記者、一本木。過去の悔恨を記事にしたところ、連続殺人犯から手紙をもらう。人間はウイルスであり、罪を制裁するために自分は殺人を行うワクチンである、と。 ワクチンが提示する「罪」が具体的に何であるのか。最後に判明します。 ネタバレになるので伏せますが、ラスト4ページでミスリードされていたと気付かされ、すべてわかっているのは読者だけという哀切な余韻。 親子の絆の物語です。 ワクチンの告白には泣きました。 (ひとつだけ残念だったのは、誤植。文庫本初版の265ページ、カギカッコの位置がおかしいです。その後、修正されたのでしょうか)
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良作。 突っ込みどころが色々とないではないが、大切なものはきちんと含まれている。 久々に、ミステリーで心に染み渡るような作品に触れられた。
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