胎児のはなし の商品レビュー
タイトルの通り、胎児の話(笑) 対談形式で書いてあり、医学や科学の話が苦手な私でもさらりと読めた。でも内容はちゃんと胎児についてがっつり医学的、科学的に書いてある。リアルすぎてエグいと感じた部分もあった。 妊娠、出産を経験しているかどうかとか、男性と女性とか、立場や経験などによっ...
タイトルの通り、胎児の話(笑) 対談形式で書いてあり、医学や科学の話が苦手な私でもさらりと読めた。でも内容はちゃんと胎児についてがっつり医学的、科学的に書いてある。リアルすぎてエグいと感じた部分もあった。 妊娠、出産を経験しているかどうかとか、男性と女性とか、立場や経験などによってこの本の感じ方や受け止め方が変わりそうでおもしろい。 高齢出産とか、出生前診断とか、不妊治療とか、母乳神話とか、最近気になる話題にも触れていて、何かの結論が出るとかそういうのではないけど、産婦人科医の先生でもこんな風に思うんだな~と思えた。 また、これだけ医学や科学が進歩していても、妊娠、出産についてはまだまだわからないことも多くて、何が良いとか悪いとかもあてにならかったりするので、それならお産が大変なのは仕方ないと、良い意味で諦めがついた(笑)
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ヒトは生まれた日を0歳として年齢を数えるので、母親のお腹の中にいた9カ月半は年齢にカウントされない。 「胎児」と呼ばれる水中生物から、「新生児」と呼ばれる陸上生物に変身した瞬間からヒトとして生きる。 これまで「胎児」についてきちんと知ろうとしたことはなく、いわば未知の生命体でし...
ヒトは生まれた日を0歳として年齢を数えるので、母親のお腹の中にいた9カ月半は年齢にカウントされない。 「胎児」と呼ばれる水中生物から、「新生児」と呼ばれる陸上生物に変身した瞬間からヒトとして生きる。 これまで「胎児」についてきちんと知ろうとしたことはなく、いわば未知の生命体でした。 (知らないことばかりだったので)この本で多くの知識を得ることができた。 胎児は生まれるとすぐに泣くけど、おなかの中でも泣いている? あくびやしゃっくりをどのくらいしている?(くしゃみの記述はなかった) 呼吸は口ではなく鼻でする練習をして生まれてくる。その理由は? 大量のおしっこはどこへ行く?うんこは? その他、胎児の診断や手術がどこまでできているのか。 などなど。 10カ月足らずで役割を終える胎盤と100年近く生きる胎児が同じ受精卵からできるなんて知らなかった。 胎盤は精子由来、胎児は卵子由来。 胎盤は母親が作り出していると思っていた(なんと無知なことか)。 そして一番の驚きは、父親のDNAが胎児を通じて母親に入り込んでいるということ。 その父親のDNAが母親にどんな影響を与えるのかの一例も紹介されている。 結構すごい内容だと思いますが最後まで興味深く読めました。(最相葉月さんのおかげでしょうか?)
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面白いですねえ。お腹の中の赤ん坊。スゴイですねえ。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201911300000/
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著者の増崎英明氏は長崎大学の産婦人科医。胎児治療ってスゴイ。喉や尿道や十二指腸閉鎖を開いたり、脳や脊髄に溜まった水を抜いたり…お母さんのお腹に(半分くらい?)いる状態で、ですよ!超音波の画像診断も腹腔鏡も、すごい。でも日本では「法的には出生からヒト扱い」なので、保険適用外だそう。なんか変…。 長崎県で30年間、断乳を徹底(自殺や離婚に配慮し、母乳に拘る姑さんの説得までした)してHTLV-1キャリアを減らした話は強烈だけど感動モノ。長崎県、偉い。ガンを疫学で減らしたのは世界初で、来日時のワトソン博士も感動したそう。 胎児の話なんて、三木成夫『胎児の世界』くらいしか読んだことなかったから、うんと小さくて産まれてくる赤ちゃんって透き通っている…なんて読んでてドギマギしちゃった。 経産婦(とそのご主人)には既知あるいは常識なことも沢山あるんだろうけど、私には未知の世界で面白かった。「赤ちゃん3センチなら妊娠10週ゼロ日」って、国家試験に出るそうだけど、私が知ってもあまり役には立たないなあ(笑)。 皮様嚢腫(デルモイド)の話から処女懐胎に進んだ時にはビックリしたが、考える間でもなく、X染色体しかないんだから、女子しかあり得ないのよね。
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的確な鋭い質問により読者が知りたいところをずばずば聞き出せる。胎児のことは技術の進歩なしに知ることはできなかった。体内のことを知るために最初の尊い犠牲となった人たちに敬意を表したい。しかも麻酔がない時代のことを考えると想像を絶する。タイタニック号の事故から海中探査の技術が生まれて...
的確な鋭い質問により読者が知りたいところをずばずば聞き出せる。胎児のことは技術の進歩なしに知ることはできなかった。体内のことを知るために最初の尊い犠牲となった人たちに敬意を表したい。しかも麻酔がない時代のことを考えると想像を絶する。タイタニック号の事故から海中探査の技術が生まれて後に戦争で潜水艦のソナーにつながったということは科学界ではよくある不幸な実用例。胎児のレム睡眠とノンレム睡眠の話から『ドグラ・マグラ』がでてきて嬉しくなる。
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Twitterで、「面白い」と言われていた本。 本当に面白かった!! 妊娠をしても、実際に見ることがないお腹の中の密室「子宮」の中で過ごす胎児の話。 羊水という水の中で、笑い、泣いている胎児。 一番、衝撃だったのは、胎児のDNAは、母体に入り込んでいる。ってこと! これって、...
Twitterで、「面白い」と言われていた本。 本当に面白かった!! 妊娠をしても、実際に見ることがないお腹の中の密室「子宮」の中で過ごす胎児の話。 羊水という水の中で、笑い、泣いている胎児。 一番、衝撃だったのは、胎児のDNAは、母体に入り込んでいる。ってこと! これって、父親のDNAが、母親にも遷移しているってことで、父母になる男女は、遺伝的つながりがないはずなのに、子供を介して遺伝的つながりができてしまう。 これ、すごくない?すごいよ! 胎児のことを学びながら、人間とはなんなのか?ってところまで考えるようになるから、すごい。。。 一部で、専門用語が出てくるけれど、会話形式で進んでいくので、わかりやすく、読みやすい。 読んでいて、いかに妊娠が不思議なもので、胎児が未知なるものなのかがわかってくる。 妊娠がしてみたくなった(笑) あと。。。 福沢諭吉、すごいわ。。。←これの意味するところは、読んでのお楽しみに。。
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ちょうど妊娠した後に一万円選書で我が家にやってきた本。 胎児の話を産婦人科医が対談形式で教えてくれる。研究してきたこと…例えばエコー、羊水、胎盤や細胞などについて様々な角度で話されていて面白かった。 1番興味深かったのは、胎児を通して母体に胎児と旦那さんのDNA(Y染色体)が...
ちょうど妊娠した後に一万円選書で我が家にやってきた本。 胎児の話を産婦人科医が対談形式で教えてくれる。研究してきたこと…例えばエコー、羊水、胎盤や細胞などについて様々な角度で話されていて面白かった。 1番興味深かったのは、胎児を通して母体に胎児と旦那さんのDNA(Y染色体)が入ってきて繋がることができるということ。赤の他人だと思ってた旦那さんとほんの僅かでも身体の中に繋がりができていたかと思うと感動だった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
対談。インタビュー。 長崎。超音波。羊水。DNA。出産。産婦人科。胎盤。 出生前診断。遺伝カウンセラー。 出産する夢を見るって話面白い。 増崎さんは胎児の話ではテンション高くて、生殖補助医療の話はテンション低そうに読んでいて思った。 そして福沢諭吉すごい。
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書店で平積みオススメされているのを見かけ、これは!と思ったもの。だいぶ専門的な内容にも触れられているけど、会話形式で、平易な説明がなされるように配慮されているのもあり、かなり読みやすくなっている。それにしても、福沢諭吉はなぜこんなに産婦人科学に通じているの?っていうのが、面白くて...
書店で平積みオススメされているのを見かけ、これは!と思ったもの。だいぶ専門的な内容にも触れられているけど、会話形式で、平易な説明がなされるように配慮されているのもあり、かなり読みやすくなっている。それにしても、福沢諭吉はなぜこんなに産婦人科学に通じているの?っていうのが、面白くて仕方なかった。内容としては、父のDNAが、胎児を通じて母親に、ってのが一番ビックリしたかも。なるほど。夫婦が似てくるってのも、あながち非科学的なものでもなかったんだ。そんな感じで、全体的に興味深い話がてんこ盛りで、かなり楽しめました。
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まったく知らないお話し、 まったく経験しそうにないお話し。 男性にとって未知なるダンジョンでした。
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