日本人の勝算 の商品レビュー
最低賃金をGDPの50%まで引き上げれば生産性が向上して少子高齢化に対応できるという話。エビデンス充実。理屈として分かりやすい。著者が真剣に提案していることは伝わってくるけど、政策に反映されることはないだろう。最賃1000円も目処がつかないのだから。最賃は社会政策ではなくて経済政...
最低賃金をGDPの50%まで引き上げれば生産性が向上して少子高齢化に対応できるという話。エビデンス充実。理屈として分かりやすい。著者が真剣に提案していることは伝わってくるけど、政策に反映されることはないだろう。最賃1000円も目処がつかないのだから。最賃は社会政策ではなくて経済政策だという指摘が一番鋭いところかもしれない。
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日本の生産性は世界第28位と低迷、一方、労働者の人材評価第4位と高い(経営者の質は低い)ので、伸び代はある。 「労働者搾取資本主義」を終わらせなければならない。 最低賃金は「社会政策(成果の公正な分配)」ではなく、「経済政策(生産性向上の動機)」の中核に据えるべきという意見に、日...
日本の生産性は世界第28位と低迷、一方、労働者の人材評価第4位と高い(経営者の質は低い)ので、伸び代はある。 「労働者搾取資本主義」を終わらせなければならない。 最低賃金は「社会政策(成果の公正な分配)」ではなく、「経済政策(生産性向上の動機)」の中核に据えるべきという意見に、日本の政治家や経営者は耳を貸すだろうか?悲観的にならざるを得ない。 世界が息を呑むような人口減少・高齢化の波が押し寄せようとしているのに、日本人はそれに立ち向かおうとする覚悟が無い。
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最低賃金で人口減少を克服する考えが自分にはあったので、5章で読めてよかった。 人口減少していく日本について解決策をまとめており、自分なりに整理できた また、いろんな資料を疑いの目で見ていて、こんなに偉い研究者なのに頭が凝り固まっていなくて批判的な目で見れているのがすごいと思った
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高付加価値・高所得資本主義への転換とか、最低賃金と生産性の話とか リカレントを考える上では参考になることがちょくちょくあったかな。
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日本の場合生産性の低さの原因が法律 、企業、労働者、社会的慣習など問題が多岐に渡っていてどこか1カ所を変えたから解決するものでもなくなっている。 玉突き的に解決する1つの方法として最低賃金の引き上げは決定的に有効だと思う。 本書の中で1つ意外だったのが解雇規制の緩和が生産性の向...
日本の場合生産性の低さの原因が法律 、企業、労働者、社会的慣習など問題が多岐に渡っていてどこか1カ所を変えたから解決するものでもなくなっている。 玉突き的に解決する1つの方法として最低賃金の引き上げは決定的に有効だと思う。 本書の中で1つ意外だったのが解雇規制の緩和が生産性の向上につながらないと言う事。 1つ清々しい位だったのが日本の経営者マネジメント層が無能だと言う事を言い切ったのはよかった。 おそらく労働者側はわかっているのだが、生産性の向上と言うと日本の経営者はすぐ従業員側に生産性を上げろと馬鹿のひとつ覚えのようにいうが、労働者側だけでできる事はそう多くはない。経営者側の投資、経営者も含めた教育、組織や仕組みの変革そういったことが必要になる。その点についても書かれている。
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経済成長は人口増加要因と生産性要因がある M &A、最低賃金の段階的引き上げ、最低賃金に影響される人は消費に反映されやすい
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人口減少や少子高齢化にともなう経済問題について、どう解決していけばいいかを海外の研究などを参考に書いた本。 その中でも特に有効だと思われるのが最低賃金の引上げで、イギリスでは効果がでているらしい。最低賃金を引き上げると失業者が増えるという意見もあるらしいけど、中には、最低賃金を引...
人口減少や少子高齢化にともなう経済問題について、どう解決していけばいいかを海外の研究などを参考に書いた本。 その中でも特に有効だと思われるのが最低賃金の引上げで、イギリスでは効果がでているらしい。最低賃金を引き上げると失業者が増えるという意見もあるらしいけど、中には、最低賃金を引き上げたことによって労働意欲が増し、労働者が増えるという時もあったのだとか(失業率が増えるということはほぼない)。ただし、一気に高く引き上げると問題があるようで、韓国では失業率がさがってしまったらしい。 それにしても、日本の人口の減り方は相変わらずすごい、というよりひどいなとつくづく思う。ベビーブームなんてものが二回あったうえに、団塊ジュニアが就職氷河期世代と重なってしまったのが一番の原因だとは思うけど、そもそもなぜベビーブームなんてものがあったのだろう。それがなければ、こんなひどい減り方になることもなかったのだろうし。いやでも、それがなければ経済成長もできなかったのかもしれないのか。その二つの世代がいなくなれば、減り方は穏やかになるだろうけど、それまで日本が存続しているかどうか…。 途中、年代とインフレ・デフレ要因の関連について、子どもが増えるのはインフレ要因、生産年齢人口(15~64歳)が増えるのはデフレ要因、高齢化はインフレ要因、超高齢化はきわめて大きなデフレ要因と書いてあったのだけど、生産年齢人口が増えるのがデフレ要因というのがよく分からなかった。物が安いほうがいいからか? 給料をもらってる世代なのだから、インフレでもいいような気がするのだけど。ちなみに、日本は超高齢化社会なので、きわめて大きなデフレ要因だとのこと。安倍政権が異次元緩和を行っても2%のインフレ目標に届かなかったのは、日本の人口動態が原因とのこと。確かにそれはありえそうだなと思った。 人口が減っているのに、通貨の量を増やすだけで2%のインフレ目標を実現するのはかなり難しいのだなと思った。そもそも、人口が減ってる分、需要が減ってるそうだし。 ところどころでてくる、日本の人材評価ランキングは世界4位という記述があったのだけど、これはどういう指標をもとにしたランキングなのかいまいちよく分からなかった。第4位(先進国の中では最高順位)なのに、生産性が28位だから、日本は社員の能力を生かし切れていないということなのだけど、そもそも何をもって4位になったのかと。 なお、この本でいいたいことは最低賃金の引き上げだと思うのだけど、イギリスでは最低賃金は地域別に違わないらしい。日本は都道府県によって最低賃金が異なるので、東京に一極集中するのもそれが原因だろうとのこと。確かに、それはありえそうだなと思った。何で分けてるのだろう。地域活性化にはふるさと納税より、最低賃金の統一のほうがいいような気がしてきた。 ちょっとビックリしたのが、著者が「日本は最低賃金を上げるべきだ」と主張をすると、「日本人の給料が低いのは美徳です」なんて反論してくる人がいるということ。マジでそんな反論してくる人がいるのかとビックリした。何で賃金が低いことが美徳になるのか意味が分からない。 後、日本は子どもの教育はしっかりしているけど、経営者の教育が十分なされてるとはいえないとのこと。確かに、そういわれてみると社会にでたら教育を受ける機会ってそうそうないから、大学を卒業して数十年たっている経営者からすると、知識は教育を受けた数十年前で止まってしまっている可能性もあるわけだしね。確かに、このへんちゃんと教育していったほうがいいのかも。
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日本のデフレが続く主な原因は、金融政策の失敗ではなく、人口減少と高齢化だ。人口が増えていくフェーズでは、これから大人になっていく人がたくさんいてモノやサービスの需要はたくさんあるのに、それをつくる大人が少ない。だからインフレになる。だけど日本は他の先進国を凌ぐ勢いで人口減少と高齢...
日本のデフレが続く主な原因は、金融政策の失敗ではなく、人口減少と高齢化だ。人口が増えていくフェーズでは、これから大人になっていく人がたくさんいてモノやサービスの需要はたくさんあるのに、それをつくる大人が少ない。だからインフレになる。だけど日本は他の先進国を凌ぐ勢いで人口減少と高齢化が進んでいる。供給はたくさんできるのに需要がないのだ。だからデフレが続いてるというわけ。日本銀行を否定しているわけじゃない。 じゃあどうすればいいか?最低賃金を徐々に上げていけばいい、というのが筆者の主張だ。 経済成長するためには、生産年齢人口が増えるか、生産性が増える必要があるが、前者ができないなら後者を選択するしかない。つまり、企業は生産性を上げる努力をしなければならない。その努力をさせるのが最低賃金の上昇だ。生産性の低くて、低い給料しか払えない会社は人を雇えなくなるので、たとえば近くの企業と合併して事業を効率化する。(企業規模と企業利益には正の相関がある)こうすることで、企業は利益を生んでいくし、個人は高い給料ををもらえるので消費を増やしていくのだ。データで見ても、最低賃金と生産性のあいだには正の相関がある。 筆者の主張はおもしろいが、うまくいくかは個人的には疑問だ。最低賃金と生産性のあいだに正の相関があるといっても、生産性が高い国は最低賃金を上げられる(から上げている)だけという可能性が高いし、市場を介さずに最適な最低賃金を政府が決定するというのは、想像以上に難しい。
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人口減少 デフレリスク 人口減少下には量的緩和は効かない 必要なのは継続的賃上げ イギリス最低賃金を上げた 1999 3ポンド 2018 7.83ポンド 人材の評価は世界4位、生産性は28位 日本の労働者は世界一搾取されている 日本のビックマックはタイより安く、途上国並みの...
人口減少 デフレリスク 人口減少下には量的緩和は効かない 必要なのは継続的賃上げ イギリス最低賃金を上げた 1999 3ポンド 2018 7.83ポンド 人材の評価は世界4位、生産性は28位 日本の労働者は世界一搾取されている 日本のビックマックはタイより安く、途上国並みのやすさ 最低賃金が安いから 最低賃金を上げるならトレーニングが不可欠
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ジム・ロジャースの近著で彼は、少子高齢化で人口が減少し、膨大な借金を抱える国は将来衰退を免れない、と書いている。即ち、失敗策である今のアベノミクスを続けると、50年先には日本は滅びてしまうと警鐘を鳴らしているのだ。残念ながら、本の中で彼はその根拠を詳細には述べていない。この『日本...
ジム・ロジャースの近著で彼は、少子高齢化で人口が減少し、膨大な借金を抱える国は将来衰退を免れない、と書いている。即ち、失敗策である今のアベノミクスを続けると、50年先には日本は滅びてしまうと警鐘を鳴らしているのだ。残念ながら、本の中で彼はその根拠を詳細には述べていない。この『日本人の勝算』は、30年以上日本に住むイギリス人が内外の数多の論文を分析して得た結論をまとめたもので、これが正にジム・ロジャースの記述の見事な論拠を示し、更にはその対応策まで提示している。この本を読んでつくづく思うのは、日本の官僚の劣化である。外国人がこれ程までの分析をし、将来への有効な手立てを立案しているのに、当事者たる官僚は何をしているのか? 現状分析をせずに、全てのツケを次世代に押し付け、近未来に予想される災禍を見て見ぬ振りをするばかりではないか!
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