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早朝始発の殺風景 の商品レビュー

3.9

95件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

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2024/05/06

ワンシチュエーションならぬ小説でした。エピローグもあって、エンターテイメントとして楽しめると思います!どの話も高校生設定なので、高校生だとブーストで楽しめるかもです。

Posted byブクログ

2024/03/29

(Ⅰ)あっさりさっぱり読める青春もの短編集、ミステリ風味。 (Ⅱ)ちょっとした謎とちょっとした推理。 (Ⅲ)全体に「好感が持てる」という感じ。 【一行目】プラットホームには朝が満ちていた。 【早朝始発の殺風景】加藤木くんは始発電車で特に親しくないが同級生の殺風景さんと出会いお...

(Ⅰ)あっさりさっぱり読める青春もの短編集、ミステリ風味。 (Ⅱ)ちょっとした謎とちょっとした推理。 (Ⅲ)全体に「好感が持てる」という感じ。 【一行目】プラットホームには朝が満ちていた。 【早朝始発の殺風景】加藤木くんは始発電車で特に親しくないが同級生の殺風景さんと出会いお互いの早朝通学の理由が気にはなる。《朝は、突然やってくるわけじゃない。夜の延長線上にある。》p.34 【メロンソーダ・ファクトリー】私(真田)、詩子、ノギちゃんの三人組はさびれたファミレスでクラスTシャツデザイン決定会議を行うが、マイペースでのんびり屋の、いつもドリンクバーでメロンソーダを取る詩子がいまいちな案と思われる方を選択しゆずらない。これはすぐに答えがわかりました。 【夢の国には観覧車がない】「それなりランド」の観覧車で寺脇たちが一周する間のミステリ。伊鳥はなぜ観覧車にこだわったのか。 【捨て猫と兄妹喧嘩】捨てスコティッシュフォールドをどうするか親の離婚で別れ別れになっている兄妹が議論する。 【三月四日、午後二時半の密室】卒業式を風邪で休んだ煤木戸さんに証書とアルバムを届けにきた草間さんは。《青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ。》p.178 【エピローグ】全編通して舞台となるエリアは同じで、それぞれの回の登場人物たちのその後が少し見える。

Posted byブクログ

2024/03/29

日常のちょっとしたミステリの短編集だった。分かりやすく文体も読みやすいので、さくっと読了。手軽に推理物を読みたい人にはオススメだと思う。

Posted byブクログ

2024/03/17

短編5つ+エピローグ。 殺人は無し。 それぞれの登場人物は別ですが、全員が同じ地域に住んでいる高校生。短編と言っても さすが青崎有吾。論理的推理の話ばかり。実際に こんな賢い高校生っているのかなあ。 最後のエピローグで皆のその後を見られるのが楽しい。 高校生っていいな。

Posted byブクログ

2024/02/15

上手い。著者作品は『地雷グリコ』から入ったのでそれに比べるとインパクトは小だったが、よくまとまっている。横槍線という沿線にいる高校生たちの日常ミステリ群像劇。青春しながらささやかな謎を解くという短編集で、最後のエピローグで全話がリンクする。各々瑞々しい感じで好印象だった。お気に入...

上手い。著者作品は『地雷グリコ』から入ったのでそれに比べるとインパクトは小だったが、よくまとまっている。横槍線という沿線にいる高校生たちの日常ミステリ群像劇。青春しながらささやかな謎を解くという短編集で、最後のエピローグで全話がリンクする。各々瑞々しい感じで好印象だった。お気に入りは『早朝始発の殺風景』→題名が素敵と思ったら殺風景って人の名前で拍子抜け。でも一番サスペンスっぽくストーリーは面白かった。『三月四日、午後二時半の密室』→謎自体は超ささやかながらも会話やシチュエーションがエモーショナル。

Posted byブクログ

2024/01/19

青崎さんの十八番、“青春謎解き祭り”でございますよ~。 ラセラー、ラセラー♪(←?) ・・と、いう訳で、本書は学生たちが繰り広げる日常系ミステリ短編五話(+エピローグ)が収録されております。 登場人物達が交わす会話から生じる小さな謎を、そのやり取りの中で解き明かされていく展開で...

青崎さんの十八番、“青春謎解き祭り”でございますよ~。 ラセラー、ラセラー♪(←?) ・・と、いう訳で、本書は学生たちが繰り広げる日常系ミステリ短編五話(+エピローグ)が収録されております。 登場人物達が交わす会話から生じる小さな謎を、そのやり取りの中で解き明かされていく展開で、“謎解き”としての楽しさは勿論、彼らの不器用さだったり、微妙な距離感や気まずさ、甘酸っぱさといった、“その時期”ならではの瑞々しさが、ギュッと詰まっている感じが良いですね~。 とはいえ、単に爽やか!という訳でもなく、例えば表題作「早朝始発の殺風景」なんて、何気にまぁまぁダークだったりしますし、そういったヒリつき加減も絶妙です。 個人的に好きだったのは、前述の「早朝始発の殺風景」(殺風景さんのキャラがナイス!)と、「メロンソーダ・ファクトリー」ですかね。 「メロンソーダ・・」は女子高生三人のファミレスでグダっている感じとか、自分の高校時代も友人とこんな風に不毛だけどかけがえのない時間を過ごしたもんだゼ・・なんて、ちょいとノスタルジーに浸りつつも、詩子ちゃんの抱える驚きの真相に“そ、そうだったのか・・”と話のオチにも満足でした。 各話、キャラ達の会話のテンポも良くスルスル読めますし、それぞれがリンクしているのも楽しいです。 エピローグでは「・・殺風景」のその後が描かれているのと、各話のキャラ達が集約してくるように繋がってくるのが、ラストに相応しい展開でございました。 まさに青春の一ページを切り取り“謎”というスパイスをふりかけて真空パックしたような一冊。 開けると、青い春の空気に“ふわっ”と、包まれること請け合いです~ww。

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2024/01/17
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なんか、良いタイトル。 読み始めると、(そういうこと?!と)特にそう思う。 表紙の色のような爽やかな読後感。 登場人物たちをゆるーく繋げてくれて、そういうのも好み。

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2023/07/17

初読みの作家さん。 物語は5つで、どの話も静かに進んでいく。でも、どこか何か引っ掛かるところがあり、それを謎解いていく。私は全くと言っていいほど何も引っ掛からず、謎が解き明かされる時に初めて『なるほど、、、』となった(苦笑) 今まであまり出会ったことのない個性的な表現があり、文...

初読みの作家さん。 物語は5つで、どの話も静かに進んでいく。でも、どこか何か引っ掛かるところがあり、それを謎解いていく。私は全くと言っていいほど何も引っ掛からず、謎が解き明かされる時に初めて『なるほど、、、』となった(苦笑) 今まであまり出会ったことのない個性的な表現があり、文章的にも面白かった。 【夢の国には観覧車がない】が好きかな。

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2023/06/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

こういうのを群像劇っていうのかなぁっていう感じだった。それぞれのキャラだてもしっかりしていたし、最後にはそれぞれの物語をちゃんと回収したし、良質なミステリーだったと思う。もし自分がミステリーを書くことがあるとすれば、こういうのを書いてみたい、と思うような感じ。書けるわけないけど。 どの短編にも共通するんだけど、多くの主人公格の登場人物たちに気づきや成長が見られる。個人的にはここが10代を描くことの意味だと思っていて、特にミステリーという世界は、悪意を含めた他者の意思の中に自分を飛び込ませることがほとんどだから、否応なしに自分と他者の違いを見せつけられる。そのとき、10代の登場人物たちの変化をどう描くのかというは、けっこう重要だと思うんだよなぁ。多分。

Posted byブクログ

2023/03/09

『青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ。狭くてどこにも逃げ場のない密室』 でのエピソードも、 もとはただのクラスメイトというだけの関係から、 彼らが距離を縮めていく様子が繊細に描かれていた。 その様子があまりも自然で、心地良かった。 こんな風に、人と心の距離を縮められたら...

『青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ。狭くてどこにも逃げ場のない密室』 でのエピソードも、 もとはただのクラスメイトというだけの関係から、 彼らが距離を縮めていく様子が繊細に描かれていた。 その様子があまりも自然で、心地良かった。 こんな風に、人と心の距離を縮められたらいいのにな。

Posted byブクログ