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早朝始発の殺風景 の商品レビュー

3.9

100件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

    27

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2020/11/28

始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆき…。短編5編を収録。 2020年日本推理作家協会賞長編および連作短編部門の候補作。軽くひねりのある短編が続く。ただ連作短編部門というわりに各篇につ...

始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆき…。短編5編を収録。 2020年日本推理作家協会賞長編および連作短編部門の候補作。軽くひねりのある短編が続く。ただ連作短編部門というわりに各篇につながりを感じないと思ったら、最後のエピローグでやや無理矢理につながっていた。ただしエピローグだけ書下ろしだったけれど。 (Ⅽ)

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2020/11/12

爽やか。 ミステリーとか青春モノとか、ジャンル分けするための要素はどれも薄めだけど、バランス良くてスッキリサクッと読める短編集。控えめなユーモアも◎。 イラストもいい感じ(^^)

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2020/09/03

どれも、肩肘張らずに気楽に読める短編だった。 とくに5篇目が好きかなー 好きというか、憧れかなー、こういう思い出皆無だったから、わたしは。

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2020/07/09

青春は気まずさでできた密室だ。 事件が起きなくても日常がミステリーになる。 始発の電車、ファミレス、観覧車、公園、クラスメイトの部屋。 学生時代に一度は体験するあのなんともいえない微妙な空気。 分かるからこそ読んでしまう。 特にメロンソーダ・ファクトリーが好きだなあ。

Posted byブクログ

2020/06/27

全5章+αで構成されるミステリー短編集。ミステリーといっても会話の中のちょっとした違和感を推理し、解決に導いていく形なので、ライトなミステリーでした。さらに登場人物はみんな学生であり、青春小説としても楽しめました。 さらにさらに場面転換はなく、一つの場所でリアルタイム形式で進行し...

全5章+αで構成されるミステリー短編集。ミステリーといっても会話の中のちょっとした違和感を推理し、解決に導いていく形なので、ライトなミステリーでした。さらに登場人物はみんな学生であり、青春小説としても楽しめました。 さらにさらに場面転換はなく、一つの場所でリアルタイム形式で進行します。電車の中やファミレス、観覧車など囲まれた場所(密室)で、読み手側としては画面が固定されているところを目撃するので、想像しやすかったです。 乗車する時間や観覧車の一周する時間など限られた時間の中で、見事な推理力に脱帽しましたが、色々考えられているなと思いました。 側から見たら、あまり違和感のない会話なのに段々と解決していく過程で、改めて前の部分を読んでみると、様々なキーワードを散りばめらていました。カチッと嵌った感覚になり、面白かったです。 どの章も練り上げられた構成で伏線が上手く回収しているので、清々しくもあり、ほんわかな感じにもなりました。 それぞれの章は、「小説すばる」からのですが、最後のエピローグは書き下ろしとなっています。 今までの登場人物が集結して、上手い具合に融合されています。一つの都市で起こる青春密室劇。ミステリーの新たな切り口を読んだ感覚で、新鮮味がありました。

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2020/06/06

「青春は気まずさでできた密室だ」本の帯のこの紹介がまさにこの本のテーマで高校生のほろ苦い青春小説として最高だった 米澤穂信さんの古典部シリーズが好きな人はハマると思う

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2020/03/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

(図書館本)お勧め度:☆6個(満点10個)なんか青春映画の一場面を見ているような、連続短編集の本書は、高校生が主役の短編集なのだけれど、ごく普通の会話の中に、秘密が隠されていたり、二人だけの会話のきまずさにうろたえたりする若者の、新鮮さがうかがえさせる作品だった。それほど、ミステリー的ではなく、言葉のロジックによる解釈がなされている。ふんわりとした、心あたたまる作品だと思う。それでいて、最後には、全編がよく繋がっていて、それぞれの関わりが描かれているし最後に収集するという展開に、後味の良い一品だあると思う。

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2020/03/29

いい意味で自分の想像が裏切られます。 推理小説ではないけどそんなような感じで、楽しみながら文字を追っていけました。 続きが気になって、一つのお話を一気に読みたくなります。 短編で読みやすいです。 一番印象に残ってるのはやっぱり最初の「早朝始発の殺風景」でした。 お互いがお互いの...

いい意味で自分の想像が裏切られます。 推理小説ではないけどそんなような感じで、楽しみながら文字を追っていけました。 続きが気になって、一つのお話を一気に読みたくなります。 短編で読みやすいです。 一番印象に残ってるのはやっぱり最初の「早朝始発の殺風景」でした。 お互いがお互いのことを探り合う感じがなんか面白かったです。 最後まで読み終わって、疑問が生まれました。 その疑問の答えは、怖いのかな。。。

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2020/03/03

高校生たちが主役の、青春ミステリー連作短編集。 始発電車に乗り合わせた同級生。いったいなんで始発電車に乗っているのか、腹の探り合いをする「早朝始発の殺風景」 仲良しだと思っていた友人が、珍しく反対意見を言い出す「メロンソーダ・ファクトリー」 なんで男2人で観覧車に乗るはめに?「...

高校生たちが主役の、青春ミステリー連作短編集。 始発電車に乗り合わせた同級生。いったいなんで始発電車に乗っているのか、腹の探り合いをする「早朝始発の殺風景」 仲良しだと思っていた友人が、珍しく反対意見を言い出す「メロンソーダ・ファクトリー」 なんで男2人で観覧車に乗るはめに?「夢の国には観覧車がない」 久しぶりに会った兄妹が、捨て猫の処遇に困る「捨て猫と兄妹喧嘩」 卒業式に欠席した生徒を訪ねたクラス委員、親しくない二人が次第に…「三月四日、午後二時半の密室」 イヤミスという、読後感の悪いミステリー小説のジャンルがあるけれど、読後感の良い、読んだ後いい気分になれるミステリー小説があってもいい。 というかいっぱいあると思う。 それを「イイミス」と名付けたい。 本書はイイミスです! 青春真っ只中な高校生の日常生活に潜んだ謎を描写するミステリー。 心がほっこりします。 人が死んだりしないのもいい。 密室のナゾもちゃんと解決してます。そしてちょっと大人になってます。 本書を読んで「人を思いやる気持ちって大事だな」と思わせる。 特に「メロンソーダ・ファクトリー」がいい感じ。

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2020/02/09

高校生の日常に潜む謎を描いた短編集です。 表題作はやや不穏な空気が感じられるものの、全体的に穏やかで優しい雰囲気なので、読んでいて微笑ましくなってしまいます。 裏染天馬シリーズと同様に、軽快な会話と論理的な謎解きが両立されていますが、こちらの方が、高校生らしい瑞々しさも表現さ...

高校生の日常に潜む謎を描いた短編集です。 表題作はやや不穏な空気が感じられるものの、全体的に穏やかで優しい雰囲気なので、読んでいて微笑ましくなってしまいます。 裏染天馬シリーズと同様に、軽快な会話と論理的な謎解きが両立されていますが、こちらの方が、高校生らしい瑞々しさも表現されていて、読後感も爽やかでした。 謳い文句である、「ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイム進行」、という趣向もユニークですよね。 演劇的な発想なのかな。 そのまま舞台化しても、違和感なさそうです。 さりげない伏線の配置と回収も、見事だと思いました。

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