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早朝始発の殺風景 の商品レビュー

3.9

100件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2022/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

朝5時半、始発の電車に乗り込む僕はクラスメイトの女の子を見つける。苗字しか知らないクラスメイトの存在に驚きを隠せいない僕。 高校の朝礼の時間は8時半、なぜ彼女はこの電車に乗っているのか。 空白の3時間で彼女は一体何をするのか。そもそも僕がこの電車に乗る理由は・・? 揺れる電車の中で、2人は会話をしながら、本当の目的を探り合う。 そして真実が見えた時、散らばっているピースが一つになる快感を、あなたも感じることでしょう。 本作では30-50ページ程度の短編のミステリが5つ掲載されています。 クラスTシャツを決める女子高生3人組に隠された秘密、卒業旅行で大して仲良くない後輩に観覧車に誘われたわけ、卒業式を欠席したクラスメイトが何かおかしい・・・ など、高校生を中心とした日常に広がる謎を題材にしています。短いながらも「ああ、そういうことか!」というミステリならではの快感を十分に味わえることができ、シンプルで読みやすいです。 また学生ならではの謎に、親近感や軽快さを感じられ、すんなりと入ってくるので、読みやすい&読後もクリアです。 少し時間のある土日や、親戚の家にお邪魔する時の暇な時間などにサクッと読めるので、ぜひ手に取ってみてください。

Posted byブクログ

2022/07/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『殺風景な早朝始発電車の中で殺風景は何を!?』 5組の高校生たちが日常生活の中で感じた、ちょっとした違和感の謎を解いていくライトミステリー短編集。エピローグでは、ばらばらの登場人物たちが集結し、その後の様子が垣間見れる。ちょっとした脳トレに最適?

Posted byブクログ

2022/05/04

ワンアイデアの短編を集めた短編集。 ミステリーというよりは、青春小説の構成をミステリー仕立てにした印象。 大がかりなトリックは無いが、こんな日常のやり取りでも見せ方次第で謎が生まれるのかという驚きがある。 電車のシート、ファミレス、観覧車。共通点は日常の密室。 良くある日常会話...

ワンアイデアの短編を集めた短編集。 ミステリーというよりは、青春小説の構成をミステリー仕立てにした印象。 大がかりなトリックは無いが、こんな日常のやり取りでも見せ方次第で謎が生まれるのかという驚きがある。 電車のシート、ファミレス、観覧車。共通点は日常の密室。 良くある日常会話の中から主人公の中に小さな違和感が生まれ、それが謎となる。短編ということもあり最後に当事者がなぞ解きをしてくれるのだが、見事な伏線が仕込まれているので納得感がある。 安楽椅子探偵の変形とでも言えばよいのだろうか。 ファミレスのテーブル席が密室になるのだなという新鮮が驚きがあった。 ●早朝始発の殺風景 始発の電車で偶然出会ったクラスメート。こんな時間になぜ学校に向かうのか? ●メロンソーダ・ファクトリー 体育祭のクラスTシャツのデザイン担当になった三人組。いつも適当に物事を進める詩子だが、Tシャツの選択に拘るのだった。困惑する真田だったが…。 ●夢の国には観覧車がない 部活の追い出しイベントで幕張ソレイユを選んだ後輩。理由は観覧車があるからだと言うのだが…。 ●捨て猫と兄妹喧嘩 半年ぶりに会う兄妹。両親が離婚したため会う機会が減っている。待ち合わせの場所に拾った猫を連れてきた妹の思惑は…。 ●三月四日、午後二時半の密室 卒業式に欠席したクラスメートのために卒業証書を届けに来た主人公。部屋に通されるが違和感を感じ始めて…。

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2022/04/21

 同じ町に住む高校生が登場する5編からなる連作短編集。密室的状況で起こる気まずさというかバツの悪さを題材にした日常系青春ミステリーとなっている。  探偵役は各話ごとに変わるのだが、推理力というよりは、勘が鋭いとか洞察力が優れている高校生といった印象がある。    表題作とエピソ...

 同じ町に住む高校生が登場する5編からなる連作短編集。密室的状況で起こる気まずさというかバツの悪さを題材にした日常系青春ミステリーとなっている。  探偵役は各話ごとに変わるのだが、推理力というよりは、勘が鋭いとか洞察力が優れている高校生といった印象がある。    表題作とエピソードは普通に考えると、怖くてヤバい話。あっさり書かれているが、これ犯罪ですよ、立派な犯罪。  ドラマ化され、WOWWOWで放送予定。

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2022/03/23

青崎有吾の早朝始発の殺風景を読みましたが、1話で挫折。 私には余り面白いとは思えず、先を読む気力が沸かなかったです

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2022/02/24

 青崎作品の中で最も好きな一冊になった。 場面が変わることなく、会話だけで進み成立するミステリーは新鮮そのものだった。  暢気に読み始め、表題作「早朝始発の〜」で何かスイッチが入った気がした。 ただ始発電車で二人が話しているだけなのにいつの間にかミステリーになっている。  極めて...

 青崎作品の中で最も好きな一冊になった。 場面が変わることなく、会話だけで進み成立するミステリーは新鮮そのものだった。  暢気に読み始め、表題作「早朝始発の〜」で何かスイッチが入った気がした。 ただ始発電車で二人が話しているだけなのにいつの間にかミステリーになっている。  極めて論理的で無理のない謎解きに、日常生活の延長線上にミステリーはあるのだと思わせてくれるところが好きだ。  作中の言葉、「青春は、気まずさでできた密室」はこの作品にぴったりだ。帯に使われるのも分かる。 その気まずさでできた密室の謎を解くことで作中の時間が進み、ぱっと解放された空気の美味しさがどこまでもすっきりした気分にさせてくれる作品だった。

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2022/02/06

読み始めでは「古典部」の印象強めでしたが、今作ではずーーっと青春の青臭さが漂い、こそばゆさ満載でした。観覧車のストーリーが響きました。同じ地域を軸に、いろんな場面を散りばめたところも良かったです。小さな街にたくさんの人の想いが溢れてるんだな、としみじみしました。エピローグもじんわ...

読み始めでは「古典部」の印象強めでしたが、今作ではずーーっと青春の青臭さが漂い、こそばゆさ満載でした。観覧車のストーリーが響きました。同じ地域を軸に、いろんな場面を散りばめたところも良かったです。小さな街にたくさんの人の想いが溢れてるんだな、としみじみしました。エピローグもじんわり染みました。

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2021/12/19

ほのかに青春の香りがする短編ミステリー。 どれも微妙に毛色が違って面白かった。 でも、猫を捨てるのは許せないけど。

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2021/10/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

5つの短編+最初の話の続きのエピローグ。表題作である最初の話をアンソロジーで読んで面白かったので借りた。同じ高校の高校生が主人公でちょっとずつつながってるという構成。しかし殺風景っていう苗字ってすごいよな。発想が。本当にあるのかもしれないけど。色盲の話も別の本でも割と最近読んだよな。500人に一人かー。まぁ多いか。最後の『三月四日、午後二時半の密室』が一番高校生らしいというか、自分が高校生だった頃にも通ずる話な気がした。やっぱ中高って生きづらかったよな。ほんと大人になって良かった。人目も気にならないアラフォーなんて最高だぜ。

Posted byブクログ

2021/09/15

読みやすくてスラスラ読める青春ミステリー 。短編だから通勤電車でちょうど良く、後味も良く、読んで良かった。とは言っても、どれもちゃんとロジックがあって納得感ある話。

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