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早朝始発の殺風景 の商品レビュー

3.9

100件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

    27

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    2

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2024/01/19

青崎さんの十八番、“青春謎解き祭り”でございますよ~。 ラセラー、ラセラー♪(←?) ・・と、いう訳で、本書は学生たちが繰り広げる日常系ミステリ短編五話(+エピローグ)が収録されております。 登場人物達が交わす会話から生じる小さな謎を、そのやり取りの中で解き明かされていく展開で...

青崎さんの十八番、“青春謎解き祭り”でございますよ~。 ラセラー、ラセラー♪(←?) ・・と、いう訳で、本書は学生たちが繰り広げる日常系ミステリ短編五話(+エピローグ)が収録されております。 登場人物達が交わす会話から生じる小さな謎を、そのやり取りの中で解き明かされていく展開で、“謎解き”としての楽しさは勿論、彼らの不器用さだったり、微妙な距離感や気まずさ、甘酸っぱさといった、“その時期”ならではの瑞々しさが、ギュッと詰まっている感じが良いですね~。 とはいえ、単に爽やか!という訳でもなく、例えば表題作「早朝始発の殺風景」なんて、何気にまぁまぁダークだったりしますし、そういったヒリつき加減も絶妙です。 個人的に好きだったのは、前述の「早朝始発の殺風景」(殺風景さんのキャラがナイス!)と、「メロンソーダ・ファクトリー」ですかね。 「メロンソーダ・・」は女子高生三人のファミレスでグダっている感じとか、自分の高校時代も友人とこんな風に不毛だけどかけがえのない時間を過ごしたもんだゼ・・なんて、ちょいとノスタルジーに浸りつつも、詩子ちゃんの抱える驚きの真相に“そ、そうだったのか・・”と話のオチにも満足でした。 各話、キャラ達の会話のテンポも良くスルスル読めますし、それぞれがリンクしているのも楽しいです。 エピローグでは「・・殺風景」のその後が描かれているのと、各話のキャラ達が集約してくるように繋がってくるのが、ラストに相応しい展開でございました。 まさに青春の一ページを切り取り“謎”というスパイスをふりかけて真空パックしたような一冊。 開けると、青い春の空気に“ふわっ”と、包まれること請け合いです~ww。

Posted byブクログ

2024/01/17
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なんか、良いタイトル。 読み始めると、(そういうこと?!と)特にそう思う。 表紙の色のような爽やかな読後感。 登場人物たちをゆるーく繋げてくれて、そういうのも好み。

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2023/07/17

初読みの作家さん。 物語は5つで、どの話も静かに進んでいく。でも、どこか何か引っ掛かるところがあり、それを謎解いていく。私は全くと言っていいほど何も引っ掛からず、謎が解き明かされる時に初めて『なるほど、、、』となった(苦笑) 今まであまり出会ったことのない個性的な表現があり、文...

初読みの作家さん。 物語は5つで、どの話も静かに進んでいく。でも、どこか何か引っ掛かるところがあり、それを謎解いていく。私は全くと言っていいほど何も引っ掛からず、謎が解き明かされる時に初めて『なるほど、、、』となった(苦笑) 今まであまり出会ったことのない個性的な表現があり、文章的にも面白かった。 【夢の国には観覧車がない】が好きかな。

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2023/06/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こういうのを群像劇っていうのかなぁっていう感じだった。それぞれのキャラだてもしっかりしていたし、最後にはそれぞれの物語をちゃんと回収したし、良質なミステリーだったと思う。もし自分がミステリーを書くことがあるとすれば、こういうのを書いてみたい、と思うような感じ。書けるわけないけど。 どの短編にも共通するんだけど、多くの主人公格の登場人物たちに気づきや成長が見られる。個人的にはここが10代を描くことの意味だと思っていて、特にミステリーという世界は、悪意を含めた他者の意思の中に自分を飛び込ませることがほとんどだから、否応なしに自分と他者の違いを見せつけられる。そのとき、10代の登場人物たちの変化をどう描くのかというは、けっこう重要だと思うんだよなぁ。多分。

Posted byブクログ

2023/03/09

『青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ。狭くてどこにも逃げ場のない密室』 でのエピソードも、 もとはただのクラスメイトというだけの関係から、 彼らが距離を縮めていく様子が繊細に描かれていた。 その様子があまりも自然で、心地良かった。 こんな風に、人と心の距離を縮められたら...

『青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ。狭くてどこにも逃げ場のない密室』 でのエピソードも、 もとはただのクラスメイトというだけの関係から、 彼らが距離を縮めていく様子が繊細に描かれていた。 その様子があまりも自然で、心地良かった。 こんな風に、人と心の距離を縮められたらいいのにな。

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2023/02/13

「早朝始発の殺風景」「メロンソーダ・ファクトリー」「夢の国には観覧車がない 」 「捨て猫と兄妹喧嘩」「三月四日、午後二時半の密室」「エピローグ」 短編5本とエピローグが収録。 初読みの作家さんでしたが、今まで感じた事がない新鮮で透明感溢れる文章だった。 始発の電車、放課後のフ...

「早朝始発の殺風景」「メロンソーダ・ファクトリー」「夢の国には観覧車がない 」 「捨て猫と兄妹喧嘩」「三月四日、午後二時半の密室」「エピローグ」 短編5本とエピローグが収録。 初読みの作家さんでしたが、今まで感じた事がない新鮮で透明感溢れる文章だった。 始発の電車、放課後のファミレス、観覧車のゴンドラの中。 様々なシチュエーションの中に細やかな伏線が散りばめられていて、それらが最後にパズルのピースがピタリと合う様に回収されて行く様が心地よい。 高校生達の青春物語にミステリー要素をピリリと効かせた 読後爽やかな作品集。

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2022/11/15

何気ない日常風景。 しかし、いつもとどこか違う。 目を凝らす事で見えてくる真実。 "気付き"によって新たな風景が見えて来る。 また、それまで接点のなかった者達を繋ぐという役割も果たしている。 青春劇としても爽やかで、とてもすっきりした気持ちにさせられた。

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2022/10/16

今年(2022年)11月からWOWOWで放送予定の連ドラの原作。5編+αが収録されているが、どの話もとてもいい。こういう話大好き。最初の1編の終わりの方までミステリーって知らなかったけど、うまいわ。著者、うちの子供らより若いんだ。でも、10年前から作品出してるんだ。他の作品も読ん...

今年(2022年)11月からWOWOWで放送予定の連ドラの原作。5編+αが収録されているが、どの話もとてもいい。こういう話大好き。最初の1編の終わりの方までミステリーって知らなかったけど、うまいわ。著者、うちの子供らより若いんだ。でも、10年前から作品出してるんだ。他の作品も読んでみようっと

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2022/08/15

早朝始発の殺風景、変わったインパクトのタイトルに誘われて著書を手に取った。 登場人物は皆高校生で、ある一つのシチュエーションの中で、密室という空間の中を、キリキリとした対話の中でそれぞれの登場人物が過ごす様が、「何か面白いことが起こってほしい…」とひとごとのように見れて楽しい。...

早朝始発の殺風景、変わったインパクトのタイトルに誘われて著書を手に取った。 登場人物は皆高校生で、ある一つのシチュエーションの中で、密室という空間の中を、キリキリとした対話の中でそれぞれの登場人物が過ごす様が、「何か面白いことが起こってほしい…」とひとごとのように見れて楽しい。 エピローグで総ざらいできるのも、よかった。

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2022/07/29

5個の別の話がエピローグでまとまる。 1つ目 始発電車に乗る男女 2つ目 色盲の女の子 3つ目 観覧車で失恋を知る男 4つ目 お兄さんが捨てた猫を妹が拾う 5つ目 卒業式に出席しなかった女の子と学級委員長

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