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月まで三キロ の商品レビュー

3.9

246件のお客様レビュー

  1. 5つ

    61

  2. 4つ

    99

  3. 3つ

    61

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    2

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2024/11/08

全く別物の中編6つ。 すごくすごく面白かった。全部。 すぐに世界観に入り込んで、終わった後は幸せな余韻がなかなか消えない。 月まで三キロ 星六花 アンモナイトの探し方 天王寺ハイエイタス エイリアンの食堂 山を刻む これが一番、、と言いたいところだがほんとに全部好きすぎて選べ...

全く別物の中編6つ。 すごくすごく面白かった。全部。 すぐに世界観に入り込んで、終わった後は幸せな余韻がなかなか消えない。 月まで三キロ 星六花 アンモナイトの探し方 天王寺ハイエイタス エイリアンの食堂 山を刻む これが一番、、と言いたいところだがほんとに全部好きすぎて選べない。 月まで三キロ、少し涙した。 アンモナイト、よかったなあ。 天王寺ハイエイタス、人は見かけに寄らず。小さな選択をたくさん繰り返してる日々の中で、みんな誰かを想って優しい選択をしているようで私も幸せを分けてもらった。 エイリアンの食堂、少しむず痒いくらいで好き。 山を刻む、嫌なことがたくさんあっても何度でも向き合い切れる、すごいな。心に刻んでおきたい話。 どれも終わり方がサッパリというか、すごく好きだった。これはハマってしまう。 伊与原さんの別の本また絶対読んでみたい。

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2024/11/04

人との交流で悲しさや切なさが和らいで、明日を迎えることができる。そんな話の短編集。そこに月や素粒子や化石などのエッセンスが加わって、優しい読み心地だった。 40億年前の、今より6倍大きく見える月を見てみたい。

Posted byブクログ

2024/10/13

生きづらさを感じている色々な世代、性別の主人公たちが理化学に触れ、何かを得るオムニバス。 最後の山を刻むが印象的だった。 家族との距離を変える決断。別れるではなくあくまでも距離というところに今まで読んだことのない感覚で、いいなと感じた。

Posted byブクログ

2024/09/02

短編それぞれ興味深く読めた。 専門的な話もあり、知識が得られる。 そして、それぞれの人の気持ちに共感!! 現実は甘くない。考えさせられる。 どれも続きがあれば知りたい。 悩んで、行動して、その結果が、小さくても良いから幸せなものならいいなぁ。

Posted byブクログ

2024/08/29

どれもそれぞれに悩みを抱えた人の話。最後には皆一歩踏み出してきっといい方向に向かって行きそうな希望のある話だった。天王寺ハイエイタスが好きだけど、刺さったのは山を刻む。「家族みんなで、わたしを刻んでる 家族にとって、切り刻んでも構わない相手になっている。」ってすごく分かる。何だか...

どれもそれぞれに悩みを抱えた人の話。最後には皆一歩踏み出してきっといい方向に向かって行きそうな希望のある話だった。天王寺ハイエイタスが好きだけど、刺さったのは山を刻む。「家族みんなで、わたしを刻んでる 家族にとって、切り刻んでも構わない相手になっている。」ってすごく分かる。何だか共感するところがあって他人事ではない感じがした。専業主婦ではないけれど、家族のためだけではなく、やはり自分の人生を生きなきゃなって思えた。

Posted byブクログ

2024/08/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

頭でっかちの理系小説家と思ったら、意外にも詩情豊かな短編群 ・月まで三キロ 起業失敗男と元高校教師のタクシー運転手の会話 ・星六花 婚活と気象予想(雪)、雪結晶の写真を撮るには紺か黒の傘がいい。生地に撥水性 ・アンモナイトの探し方 岩を割る、石灰質ノジュールを探すべし ・天王寺ハイエイタス 停滞、中断。掘削による地球温暖化研究。ギター弾きのだめ伯父の断捨離 ・エイリアンの食堂 ニュートリノ、任期付き研究者と定食屋の親子 ・山を刻む 火山学者の溶岩採取、悩める専業主婦

Posted byブクログ

2024/08/12

2018年刊。6編の小編、相互の関連無し、からなる。共通設定も無いが、敢えて言えば「全て理系の世界」が絡んでいる事。天文・素粒子・火山学…。展開は、どん詰まりの人生から希望を見直して一歩を踏み出す、と言ってしまうと恐ろしく安っぽくなってしまうが。登場人物は実に様々。評価は3と4の...

2018年刊。6編の小編、相互の関連無し、からなる。共通設定も無いが、敢えて言えば「全て理系の世界」が絡んでいる事。天文・素粒子・火山学…。展開は、どん詰まりの人生から希望を見直して一歩を踏み出す、と言ってしまうと恐ろしく安っぽくなってしまうが。登場人物は実に様々。評価は3と4の中間辺りだと思った。悪くは無いのだが、特に強く印象に残る程でも無い。「理系設定」が相性が良いと自任している人になら勧められる。

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2024/07/18

図書館本ですが、気になったので読みました。 物語としては短編集となっており、それぞれの登場人物は悩みを抱えているのは共通していました。 特徴的なのが、天文や雪の結晶、化石・素粒子など理系の内容が作中にある事です。一見すると難しいように思えますが、それぞれその分野に詳しい人物が登場...

図書館本ですが、気になったので読みました。 物語としては短編集となっており、それぞれの登場人物は悩みを抱えているのは共通していました。 特徴的なのが、天文や雪の結晶、化石・素粒子など理系の内容が作中にある事です。一見すると難しいように思えますが、それぞれその分野に詳しい人物が登場し、分かりやすく表現がされており物語に入り込むことができます。 どの短編も刺さる内容のものでしたが、一番刺さったのは『アンモナイトの探し方』でした。物語を読んでいて、本当は物事がわからない状況となった時に自分は、状況をわかっているつもりで振舞っていないか?何が分かって何が分からないのか区別できているのか?と考えさせられました。 理系に苦手意識がある方でも読みやすい作品かと思いました。

Posted byブクログ

2024/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表題作「月まで三キロ」を含め、計6つの短編を納めた短編集。「月まで三キロ」の他に「星六花」「アンモナイトの探し方」「天王寺ハイエイタス」「エイリアンの食堂」「山を刻む」という作品があり、どの作品もそれなりに面白い。 とは言え、この中ではやっぱり「月まで三キロ」が出色。 この小説は全体に寂寥感が漂い、そのなかで最初の方は虚無感が、天文好きの運転手が運転するタクシーに乗ってからは、ある種の滑稽味と、水嵩が増した天竜川、そしてそれに架かる鉄橋と南中に差し掛かる満月を背景とした透明感が、その上で会話を通じて繋がる諦観が、それぞれ何本かの筋のようにこの小説を貫く。それらの筋が1本に纏まり、幽かな淡い希望への灯となる。この物語の先がどう進むのかは分からないが、何もない最初よりは少し希望がある。読んでいて、凄い感動場面があるわけではない。ほんの少しだけ灯りが見える、それだけの話だ。が、いいなと思える作品だ。 その他の作品としては、私的に「天王寺ハイエイタス」、「山を刻む」がよかった。 「天王寺ハイエイタス」は、厄介おじと思われていたおじさんが実は一番輝いている人生を生きてきた人だった。そしてそれを知った主人公がひょっとしたら何か変わるかもしれないと感じさせる作品。 「山を刻む」は長年専用主婦で、可もなく不可もない人生を歩んで来た女性が、家庭内に起こした細やかな反逆。しかし山で知り合った火山学講師とその講師の研究室に通う学生との2人に触発されて、さらに大きな反逆を決意するまでを描いている。なんとなく、ほっとさせられる作品だと思う。 この短編集に納められた作品には幾つかの共通点がある。 主人公は、いづれも平凡で何処でもいそうな一般人。 「月まで三キロ」を除けば、主人公は別に生活破綻者ではないが、何かしらそのままの状況で生きていくことに疲れている、或いは違和感を感じている。 相手の人が、理系のオタク。しかも話がデカイ!宇宙の話とか、気象、太古、地質の話とかで。 そしてこの短編集を読んで良いなぁと思った点は、何より読み始めた時より読み終わった時の方が、ほんの少しだけ明るくなれる点。尚且つ、これらの作品に描かれている場所に、これらの作品に描かれている季節や時間、天候等が同じ状態のときに行ってみたいと思える点。 とにかく、読んでみて良かったと思える短編集でした。

Posted byブクログ

2024/04/06

短編集。どれも大好き。科学的な話とストーリー、登場人物たちの心情の揺れ動きが自然に寄り添い素敵な作品になっている。

Posted byブクログ