平場の月 の商品レビュー

朝倉かすみ(著者)

2021/01/25

略奪的な結婚から、散財し搾り取られる付き合いを経て、それまでの自分の人生を因果と考え、1人で生きていく覚悟を決めた女性の決意と覚悟。
強さを感じた

2021/01/24

現実に限りなく近く、今私の住むこの街で人知れず起きてるであろう、普遍的でありふれた悲しく愛しい話。よくある話って最も胸にくる話だ。
大人の、本当に現実的な大人を書いた本。

2020/12/21

同級生が再会して、深いような、浅いような、不思議な関係性を結ぶ。お互いがおたがいに甘えることを禁じているところが、なんとも切ない。ストーリーとしては、興味深く、スイスイと読み進めた。

ただ、よく似た境遇の2人なので、話し方のトーンなども似ているせいか、時々どちらの心情を描写しているのがが分からなくなったり、どちらが女性かがわかりづらかったり、そのために気が散ってしまった。それがなければもっと入り込めた気がして残念。

2022/02/17

50才を超えた“平場” 即ち、中の下流の男と女のお話。舞台が埼玉、東武線沿線というのもリアルな感じです。50才を迎えると60才までの年数をカウントダウンとかします。がん患者の9割以上が50才以上なので、紛れもなくがんはシニア世代以上の病気です。これからの人生を考えたり、がんになったりするのはシニアに身近ですね。ただ、この物語は初恋がシニアになって実る稀有なラブストーリーです。不倫ものではありません。互いに「須藤」「青砥」と中学時代のように呼びあったり、ベタベタしない2人の会話も良かったなぁ。ただ、作者の文章はごちゃごちゃして読みづらいところがあります。

2020/12/08

読むのがしんどくて、なかなかページをめくる手が進まなかった。
終始胸にしこりがずどーーんている感じで。

青砥にも須藤にも誰にもいまいち感情移入できなかったのは
まだ中年に入ったばかりで経験が足りないからか。
須藤にも、もっと弱いところ見せまくって青砥に遠慮なく寄りかかったらいいのに、青砥は良いって言ってるんだしと思ってしまった。
自分が死んでも親戚以外には知らせるなって、しんどいな。

とにかく読後に残るものがあって、うまく消化できないでいる。

2020/11/28

50代の純愛小説。

純愛と言っていいんかわからないですが、自分と同世代の主人公たちの気持ちが分からないでもなく、しかも初恋を引きずっていたならなおさらです。
自分も昔から気の強い女性に惹かれる傾向にあるので、青砥の感情もすっと入ってきました。
冒頭で須藤の死が語られるので、ラストに向けてだんだん読むスピードが遅くなってしまいました。
一言で言うなら、須藤は痛すぎるし、青砥はむなしすぎて、その関係性は哀しすぎます。
がんは本当に当たり前の病気になってきていて、自分の親族や親友もかなりの確率でがんを発症しています。
ただ、大腸がんの知り合いはいないので、ストーマとか勉強になりました。

2020/11/18

せつない。青砥、須藤。深い愛情。お互いを想う深い愛情。相手の全てを受け入れる愛情。なかなか自分を肯定できない2人。病気で未来がない須藤。辛かっただろうに。平場は辛すぎる。

2020/11/17

過去を抱えた中年男女の恋愛は切ない。いろんなことを気にするからなかなか前に進めない。若い頃と違って、周囲が祝福してくれるかもわからない。

ただそういう面倒くさいことを抜きにして、青砥は須藤を最後まで世話したかったんだろうと思う。若かったら、そこまで思えないから。

2020/11/12

青砥と須藤の平場の恋の物語。
結婚はタイミングが重要だと実感しました。
もう少し前に二人が再会していれば…
ガンにならなければ…

2020/11/09

もっと甘えればよかったのに…と思いましたが好きだと余計にそんな簡単には行かないんだろうなぁ。家族だと最期まで繋がってるのに。