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平場の月 の商品レビュー

3.7

268件のお客様レビュー

  1. 5つ

    44

  2. 4つ

    97

  3. 3つ

    81

  4. 2つ

    16

  5. 1つ

    4

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2026/04/23

(映画の原作として読んでおり、映画のネタバレを含みます) まず、原作では冒頭で結末を先取りしていて、2人の結末ありきで本編が始まっている。さらに、その冒頭が時系列を無視していくつもの場面を思い出しているため、初見ではひどく読みづらい。 映画から入っているためどちらにも面食らいなが...

(映画の原作として読んでおり、映画のネタバレを含みます) まず、原作では冒頭で結末を先取りしていて、2人の結末ありきで本編が始まっている。さらに、その冒頭が時系列を無視していくつもの場面を思い出しているため、初見ではひどく読みづらい。 映画から入っているためどちらにも面食らいながら、とりあえず読み進めた。そして、締めの場面の違いにも、娯楽として手が加わった映画の方はかなり観やすく、明快なカタルシスが作られていると感じた。 原作は映画以上に男性側の一人称として進んでいる。読後に改めて冒頭の読みづらさを振り返って、一人称だからあれほど主人公の混乱ぶりに影響を受けたのだと納得した。そのまま映像にしたら流石に没入しづらかっただろう。 原作は結末から巻き戻って出会いから再生して、そして結末にまた戻ってくる。まるで男性の脳内にカメラを仕込んで、内心の声もモノローグに落とし込んで、その視線と考えにだけ焦点を当てる映像を文字に起こしたように。本当に些細なことも、その時男性の目がそれを注視すれば細かく描写される。日常生活の描写がまさに「平場」を再現している。 映画のエンドロールで流れる「いきどまり」は映画を観た後にも作品に寄り添う曲だと感じたが、原作小説を読むと最初からこの関係は行き止まりと示されていることを、映画にも添えているように思われる。

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2026/04/18

 中年で夫と死別して独居の女性にひかれてゆく主人公からの視点で物語が描かれている。きらきらと華やかなわけではない中年の恋、若い人向けの恋愛小説ではないが、登場人物たちと同年代の読者には勧めてみたい。

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2026/04/17

若者同士の太陽のようにメラメラと燃えるような恋もいいですが、熟年者のお互いの人生を尊重した月のような静かな恋もいいですね。まあ、主人公の青砥さん、淡々としているように見せかけて、最後はメラメラしていましたが。笑

Posted byブクログ

2026/04/10

一年後の温泉旅行の約束のひと月前に須藤は亡くなっていた。「結婚しよう」と青砥が言ったあの日に分かった健診で異常は見つかっていたのだ。どうして気づいてやれなかった?と悔いる青砥。こういう事はあるなぁと感じる。50代の男女の恋。淡々とその心情を描いた良作。

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2026/03/29

青砥は腹の座りが悪い 主人公の青砥は、頭の中であちこち行き来して、50という年の割りに腹の据わりが悪い人物だ。同年代の人間としてそう思う。もう少しだけでも、心の声が寡黙であれば、小説の切実さも増したのではないか。がん患者に寄り添う立場の人は、言葉にならない言葉を抱えている。青砥...

青砥は腹の座りが悪い 主人公の青砥は、頭の中であちこち行き来して、50という年の割りに腹の据わりが悪い人物だ。同年代の人間としてそう思う。もう少しだけでも、心の声が寡黙であれば、小説の切実さも増したのではないか。がん患者に寄り添う立場の人は、言葉にならない言葉を抱えている。青砥のうろちょろが、ややうるさく感じた。

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2026/03/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

映像化された作品 50代で恋愛できたら素敵ですよね、その年なりの幸せが見つけられたら でも、ストーカーなみに固執するようになったあげく、悲しい結末なのが空しくてやるせない・・・

Posted byブクログ

2026/03/26

「平場」という言葉が好きだ。肩書きも年収も家柄も、一旦ぜんぶ脇に置いて、人と人がただ同じ地面に立つ――その感覚は、現実にはなかなか得難いからこそ、小説の中で出会うと妙に沁みる。 本作の良さは、まさにその“地面の低さ”にあるのだろう。スーパーで買い物をし、安い酒を飲む。特別な出来...

「平場」という言葉が好きだ。肩書きも年収も家柄も、一旦ぜんぶ脇に置いて、人と人がただ同じ地面に立つ――その感覚は、現実にはなかなか得難いからこそ、小説の中で出会うと妙に沁みる。 本作の良さは、まさにその“地面の低さ”にあるのだろう。スーパーで買い物をし、安い酒を飲む。特別な出来事が起きるわけでもなく、誰かが世界を変えるわけでもない。ただ生活がある。けれど、その生活の手触りがやけにリアルで、読み手の記憶をじわじわと刺激してくる。 恋愛小説というものは、とかく「特別な誰か」の物語になりがちだ。若さ、美しさ、才能――そうしたものが眩しければ眩しいほど、物語は転がしやすい。いわば太陽の光で読者を照らすようなものだ。 だが、この物語が選んだのは、50歳という年齢である。 転職もした、親の介護もした、結婚もして離婚もした。人生の主要なイベントを一通り経験し、「これから何かが大きく変わる」という予感とは、少し距離のある地点に立っている男。その彼が、かつて自分を振った女性と再会する――この設定だけで、もう十分に切ない。 若い頃の失恋は、どこか“未完”の物語として美化できる余地がある。だが、年月を経た再会はそうはいかない。互いに背負ってきた時間が、否応なく会話の隙間に滲み出る。取り戻せるものと、取り戻せないもの。その境界線がはっきり見えてしまうのが、熟年の恋の残酷さであり、同時に美しさでもある。 青砥と葉子のやり取りには、劇的な言葉はほとんどないのだろう。むしろ、言い淀みや遠慮、少しの諦めが混じる。その“余白”にこそ、二人が歩んできた人生の重みが宿る。 若者の恋が、勢いと熱で押し切る「太陽」だとすれば、熟年の恋は「月」なのだと思う。強く照らすことはないが、静かに、しかし確かにそこに在る光。しかも月の光は、自ら輝いているわけではなく、過去の光を受けている――その比喩は、この物語に驚くほどしっくりくる。 平場に立った二人が交わす、ささやかな言葉と時間。その慎ましさこそが、この物語のいちばんの贅沢なのかもしれない。

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2026/03/24

3.8 映画を見てから読んだ。映画の方はかなり脚色されている。中学の初恋が年老いて再会。また恋に落ちる。いくつになっても恋していたい大人のファンタジー。最後の切なさは映画の方が上手く伝わってきたかな。叶うことだけが恋愛ではないよね。人を好きになることが美しいと言うこと。ジャズの歌...

3.8 映画を見てから読んだ。映画の方はかなり脚色されている。中学の初恋が年老いて再会。また恋に落ちる。いくつになっても恋していたい大人のファンタジー。最後の切なさは映画の方が上手く伝わってきたかな。叶うことだけが恋愛ではないよね。人を好きになることが美しいと言うこと。ジャズの歌みたい。

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2026/03/23

何か文章として読みにくかった。 大人の恋愛というが想像していたよりも歳が上で、いくつになっても恋愛しても良いし、頭の中が恋愛って人もいるのだろうけど、色々なことを経験した大人の恋愛にしては、思考が浅はかで共感できず。 逆に壮年だから我慢も人の気持ちも考えられることも出来ないのか、...

何か文章として読みにくかった。 大人の恋愛というが想像していたよりも歳が上で、いくつになっても恋愛しても良いし、頭の中が恋愛って人もいるのだろうけど、色々なことを経験した大人の恋愛にしては、思考が浅はかで共感できず。 逆に壮年だから我慢も人の気持ちも考えられることも出来ないのか、と考えればある意味リアル? 読んでても、でもこの人たち50なんだよなぁと思うと急に嫌悪感が。 最後まで主人公に愛着が持てなかったのが大きいのかな。

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2026/03/13

何回も途中で読み止まる。単純にその言葉選びや貧乏くさい設定に挫折しそうになりながら読了。私好みではなかった

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