平成くん、さようなら の商品レビュー
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平成誕生と共に産まれた平成くんと、安楽死を掛け合わせている設定が面白かった。 平成くんは現代の若者を象徴しているような気もした。 印象に残っている文章が3つ。 「締め切りのある人生を送る。締め切りがあるから計画を立て、焦り、努力する。しかし人生という締め切りは長すぎる。」 「決断はいつだって孤独。しかし誰かが隣いてくれたら他の誰かに嫌われる事も厭わない。」 「来世があると考えた方が合理的。人生が何度もあると考えた方が自由に生きられる。」
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著者が出演しているアナザースカイを見て、著者に対する印象は良くなり、この作品も日に日に読みたくなってきて、ドーナツを買うという理由で家を出て閉店間際の本屋に買いに行った。 冒頭からわからない単語が出てきたが、内容として興味深いものだったので入り込みやすかった。 今どきのフレーズや話題がてんこ盛りなので、どこまでが現実でどこまでがフィクションなのか考えさせられたが、そこも楽しめたかな。でも、ファッションブランドとかが頻出しすぎでちょっとうんざりした。 自分も安楽死肯定派だし、平成くんには同意する部分もあったけど、ミライのことはさすがにやりすぎ。 来世があると考えたほうが合理的だという発想は自分には無かったので新鮮だった。 数年後に読んでいたら楽しめなかったかもしれないし、今の時代に読了できてよかったと思う。 知らないフレーズが多くて、この先もこんな作品が増えていったら、読書も楽しめなくなると不安になった。 時代についていかないと^^;
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ラスト平成くんがどうなるのか知りたくて一気に読んでしまった。平成くんの考え方は理解できないなあ、自分とはわかりあえないなあと思う。でもこういう考え方をする人もいる、現代では増えているんだろうなというのはわかる。人との関わり方があっさりしているというか、自分は自分、とちゃんと線引きして生きているというか。愛ちゃんと対比して分かりやすく描けていて面白かった。 でも登場するブランド名?とかカタカナ用語がほとんど分からなかった・・・
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現代の生や性について考えさせられました。また作者である古市憲寿さんの知識や感性が色濃く反映されている作品であると思いました。この本を読んだ後人間としてひとつ成長した気になれ、優しい気持ちになりました。平成が終わる前に必ず読んでおきたい一冊です。
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ただの安楽死ドキュメントかと思ってた。読んでよかったと心から思うよ。3杯目のジントニックが効いたのか最後は涙が止まらなかった。
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平成生まれの平成(ひとなり)くん 小説、脚本、コメンテーターなどマルチにこなす文化人 平成の時代と共に安楽死によって自らの命を断つことを決めた。その再考を促す恋人の私。 安楽死について考える近未来小説かと思ったが、恋愛小説なのかなと アダム徳永
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テレビをあまり見ないので作者の方はよく知りませんが、とても頭の良い方なんだろうなと思いました。その頭の良さを見せびらかす感じは読んでいて感じられなかったです。 ただ、自分が頭の良い事を理解した上でその意見や思想を表現しているだけの本に感じられました。独りよがりというか、自己完結...
テレビをあまり見ないので作者の方はよく知りませんが、とても頭の良い方なんだろうなと思いました。その頭の良さを見せびらかす感じは読んでいて感じられなかったです。 ただ、自分が頭の良い事を理解した上でその意見や思想を表現しているだけの本に感じられました。独りよがりというか、自己完結しているものを押し付けられている気がします。 文章が悪いわけでも下手な訳でもないのですが、引き込まれるところが全くありませんでした。 平成くんの台詞や考え方など、考えさせられたり気づかされる部分は多いのは確かです。しかし、物語として読んだ時に魅力が感じられませんでした。 読んだ後に嫌な気分になったり、読まなければよかったと思うことはありません。時間があればもう一度読んでみても良いと思っています。ただ、人に勧めることはないと思います。 内容に関していえば、安楽死制度がある世界というアイデアは素晴らしいのでもっと掘り下げて欲しかったのと、主人公たちの生活が浮世離れしていたこと、平成くんが平成の象徴として描かれているが実際の平成に生きた人間の象徴とは思い難い部分が気になりました。
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平成くんは平成元年生まれ。学部論文の出版を始め、映画脚本など手がけ、TVに出るほどの売れっ子さん。彼女・愛の目線で物語は語られる。ある日、平成くんより安楽死を望んでいることを伝えられ…。安楽死をめぐる物語。 平成にちなんだ出来事や物事が語られ、本人たちは、合理的であり。なんという...
平成くんは平成元年生まれ。学部論文の出版を始め、映画脚本など手がけ、TVに出るほどの売れっ子さん。彼女・愛の目線で物語は語られる。ある日、平成くんより安楽死を望んでいることを伝えられ…。安楽死をめぐる物語。 平成にちなんだ出来事や物事が語られ、本人たちは、合理的であり。なんというか、小説というより、形というか標本を見ている感じ。深い感情描写があるわけでもなし。安楽死についても、何にしても全体的に先に突っ走ってしまっている感じ。平成を感じつつ、元号が変わるときに読んでみてもいいのでは。
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『平成が始まった日に生まれた、29歳。 時代の終わりと共に、死にたいと思った。』 安楽死を望む平成くんと、振り回される愛ちゃん。(そして猫のミライ) 賢いのに人の感情に無頓着な人いるよね…と思いながら読み進めてるうちに、平成くんに愛着がわいてしまう。 死なないで欲しいと願いながら読み進めていくと、熱海以降の展開に込み上げてくるものがある。つらい。語彙力。 最後の彼が平成くんじゃないと気づくのが遅くて、2回も読み直してしまった。 そうだよね、セックスしないもんね、変だと思った……。 平成の終わりに面白い作品に出会えて良かった。 意図的に平成らしいものを入れてくれていた。 これで平成世代にはその内起きる出来事のように感じて読めるし、平成以前世代には煩わしく感じることがあっただろう。 作者は相当ひねくれてる。(褒め言葉) 【追記】 ミライの安楽死は平成くんの勝手な判断によるものなんだけど、それが最初の方に出てきた娘に安楽死の内容を決められる老婆と重なってしまった。 結局、なんだかんだ言って平成くんも平凡な思考(苦しませたくないから安楽死!)を持っているんだなーと感じた。 ここで平成くんがグッと身近に感じる気がする。 【追記の追記】 感想に世代差があって、それもまた良い。 平成には平成の感じ方があると実感した。
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職場の人に芥川賞候補で話題だからと読み始めた。(結局芥川賞は逃したが)。 平成らしい企業、製品、サービスが詰め込まれていたが、平成くんたちの人間関係の作り物感が強いように感じられ、また、平成くんや主人公とも言える愛の取り巻く富裕層の生活が庶民である私からはかけ離れていたため、あ...
職場の人に芥川賞候補で話題だからと読み始めた。(結局芥川賞は逃したが)。 平成らしい企業、製品、サービスが詰め込まれていたが、平成くんたちの人間関係の作り物感が強いように感じられ、また、平成くんや主人公とも言える愛の取り巻く富裕層の生活が庶民である私からはかけ離れていたため、あまり共感が持てなかった。 そのほか、強姦罪の改正のくだりは完全に蛇足だと思った。
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