日本国紀 の商品レビュー
かなり右よりな本。過去という現在までつながる莫大な時間のどの時間のどこの記録を切り取って話すかが歴史という学問だと思うが、その切り取り方・解釈の仕方が、まず日本の国民は概ね正しいという作者の主観が前提がある。 単に起こったことの羅列ではない歴史本はすべからく作者の主観が入っている...
かなり右よりな本。過去という現在までつながる莫大な時間のどの時間のどこの記録を切り取って話すかが歴史という学問だと思うが、その切り取り方・解釈の仕方が、まず日本の国民は概ね正しいという作者の主観が前提がある。 単に起こったことの羅列ではない歴史本はすべからく作者の主観が入っていることは前提だが、作者の思いが強すぎて、自分にはあまり合わなかった。 例えば、戦後の話については、アメリカやマスメディアがどんなに酷かったかと話が続くが、戦争孤児に対して冷たかった日本人の大人、性被害にあった女性をさげすむ社会など、日本人として恥ずかしい部分には触れない。 ひとつひとつ語られることは興味深く、頷いて読めるのだが、所々挟まれる、国民賛美と天皇賛美に、微妙な気持ちになる。 戦国時代までの話は面白かった。 昔の日本人は怨霊がいる前提で行動を解釈するべきであり、現代の科学的ではないという価値観で測るのはおかしい、などはなるほどと思う。 戦争犯罪に対して、組織的に行われた犯罪と、個々の犯罪を分けて考えるべきで、個々の犯罪はどの国も絶対ゼロにはならない、ということのは同意する。著者はそのことについて、従軍慰安婦、徴用工、南京の虐殺、など、韓国の対応について触れているが、それは最近の日本も同じだな、と感じる。ウクライナ問題について、個人の犯罪と組織(国)の犯罪を一緒くたにして語る人が目立つように思う。
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日本人は本当の日本の歴史を知る必要がありますね。その上で、これからの日本に何が必要なのか、何をするべきか、考え実行していくことが大切です。
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2018年初版。歴史というものは、いろんな角度から見ることで解釈は変わるものだと思っています。もちろん真実は分かりません。500ページの長尺ですが読み物として楽しめました。著者は、大学在学中から関西ローカルのバラエティー番組「ラブアタック」(上岡龍太郎さん司会)で、エキセントリッ...
2018年初版。歴史というものは、いろんな角度から見ることで解釈は変わるものだと思っています。もちろん真実は分かりません。500ページの長尺ですが読み物として楽しめました。著者は、大学在学中から関西ローカルのバラエティー番組「ラブアタック」(上岡龍太郎さん司会)で、エキセントリックなキャラクターの素人として登場、よく観ていました。その後、放送作家として活躍して文筆家として活躍されています。きっと著者の根底には何が面白がられるのか注目されるのかというアンテナが張り巡らされているのではないかと思います。少々、過激な発言もその表れなのかなあと思ったりします。ただ、著者が言っている日本の平和ボケと言っていい状態には同感する部分もあります。中国・ロシア・北朝鮮・韓国など、関係が良好と言えない隣国を考えると戦争が近く感じてしまう最近です。日本の国のあり方を考えなければならないのではと考えました。
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百田尚樹さんは歴史家ではないので、「通史」の形ではあるものの、歴史書というよりは、史実に基づく、大好きな日本へのラブレター、といった内容。 自虐史観よりは圧倒的に健全と思うが、同程度の愛国的史観はおそらくどの国にもあるので、「日本は特別だ」とはあまり思わないほうが良いように思う...
百田尚樹さんは歴史家ではないので、「通史」の形ではあるものの、歴史書というよりは、史実に基づく、大好きな日本へのラブレター、といった内容。 自虐史観よりは圧倒的に健全と思うが、同程度の愛国的史観はおそらくどの国にもあるので、「日本は特別だ」とはあまり思わないほうが良いように思う。天皇制の万世一系のレア度合いは、その通りと思うが。 天皇家に限らず、日本人に限らず、全ての生き物に共通して言えるのは、『直系のご先祖様をどこまで辿っても、誰ひとりとして、子をなすより前に早死にしたひとはいない』ということであり、生まれてきただけで奇跡のようなもので、すべての人(民族も、種も)は尊重されるべきと思う。 P405 昭和二十年八月九日の御前会議における昭和天皇(当時44最初)の発言 「本土決戦を行えば、日本民族は滅びてしまうのではないか。そうなれば、どうしてこの日本という国を子孫に伝えていくことが出来ようか。自分の任務は祖先から受け継いだこの日本を子孫に伝えることである。今日となっては、一人でも多くの日本人に生き残っていてもらい、その人たちが将来的再び起ち上がってもらう以外に、この日本を子孫に伝える方法はないと思う。そのためなら、自分はどうなっても構わない」 P447 タイのククリット•プラモート元首相のジャーナリスト時代の言葉 「日本のおかげでアジアの諸国はすべて独立した。日本というお母さんは難産して母体を損なったが、生まれた子供はすくすくと育っている。今日、東南アジアの諸国民が英米と対等に話ができるのは、いったい誰のおかげであるのか。それは身を殺して仁をなした日本というお母さんがあったためである。十二月八日は、我々にこの重大な思想を示してくれたお母さんが一身を賭して重大決意をされた日である。我々はこの日を忘れてはならない。」(現地の新聞サイアム•ラット紙、昭和天皇三十年十二月八日)
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百田尚樹氏目線での日本の通史書。辞書みたいに分厚く読み応えは抜群。読み終えた時に日本という国の奇跡や先人達の偉大さに感謝の念を抱かずにはいられませんでした。それと同時にこの日本国で生まれた事を誇りにこの世界を強く日本人として生きていこうと思える一冊。古代から始まり様々な歴史的出来...
百田尚樹氏目線での日本の通史書。辞書みたいに分厚く読み応えは抜群。読み終えた時に日本という国の奇跡や先人達の偉大さに感謝の念を抱かずにはいられませんでした。それと同時にこの日本国で生まれた事を誇りにこの世界を強く日本人として生きていこうと思える一冊。古代から始まり様々な歴史的出来事には実は人間らしい背景があったりするのが歴史の面白いところ。そして、日本の奇跡たる所以はやはり天皇の万世一系と特殊な国民性。前者は中国の易姓革命とは対局で世界で見ても珍しく今なお男系天皇が続いており日本国の形容し難い心の拠り所となっている国は他にはあるまい。そして、昔からの日本人の真面目さ、勤勉さ、礼儀を重んじるというのは海外から見ても非常に珍しく、それが現代に通ずるものがあり、妙に嬉しくなった。虐殺や民間人は戦争の時も殺さない、ハーグ陸戦条約で禁じられた事を我々のご先祖様は人道的な感性を遥か昔から持っていて実践していたのか。。さらに、天災がとてつもなく多いという地理的な条件が生んだとも考えられる「どんなことがあっても復活する」日本人、先人達は本当にカッコいい。。私もそんな日本人であることに誇らしく思う一方、この国を揺るがす政治や国防にはより関心を持って取り組んでいこうと感じました。
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日本の通史をざっと読むには最適。ただし、作者の思想がかなり反映されているので、ある程度、そこを念頭にいれなければならない。日本国の成り立ちから天皇の存在についての考察は、参考になるもの多し。昭和期以降は彼の主張を丸呑みにはできないが、平和憲法の下、ゆでガエルのようになっている日本...
日本の通史をざっと読むには最適。ただし、作者の思想がかなり反映されているので、ある程度、そこを念頭にいれなければならない。日本国の成り立ちから天皇の存在についての考察は、参考になるもの多し。昭和期以降は彼の主張を丸呑みにはできないが、平和憲法の下、ゆでガエルのようになっている日本人には最適な書物かもしれない。
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彼があまりに右翼的で、ものの言い方や容貌が知性的ではないので、毛嫌いしていたのですが、この本はマトモでした。歴史の全体像を掴むのに良い教材だと思います。
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私たちの歴史 500ページでボリュームあるが非常に読みやすい 知らないことも沢山。もっと自分の国の歴史を知りたいと思うきっかけとなった。 それにしても、日本の歴史知らないものだな、、、自分達の国に自信を持つような歴史教育にするべきという指摘、ほんとにその通りと思った。 小学生から...
私たちの歴史 500ページでボリュームあるが非常に読みやすい 知らないことも沢山。もっと自分の国の歴史を知りたいと思うきっかけとなった。 それにしても、日本の歴史知らないものだな、、、自分達の国に自信を持つような歴史教育にするべきという指摘、ほんとにその通りと思った。 小学生から自虐的な歴史、真実がどうか気にもしない興味の湧かない歴史の授業が続きますます私たちの歴史を知る人が少なくなるのが怖い。一度忘れ去られたことは、それがスタンダードになる。明治以降、また戦後について何が変わったのかもっと勉強したい
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歴史好き、本好きの人なら、少なからず、それぞれ自分オリジナルの歴史観を持っているだろう。歴史とは、そのストーリー構築のために行間を補うが、パーツが抜けていたり、現存書物同士で矛盾があったり、立場により異なって語られるものだから。 だから、自ずとそれぞれの歴史観が出来上がる。当然...
歴史好き、本好きの人なら、少なからず、それぞれ自分オリジナルの歴史観を持っているだろう。歴史とは、そのストーリー構築のために行間を補うが、パーツが抜けていたり、現存書物同士で矛盾があったり、立場により異なって語られるものだから。 だから、自ずとそれぞれの歴史観が出来上がる。当然、その中で蓋然性の高いものが史実とされる。しかし、学者が仮置きし、文科省が検定した「共通の歴史」を信じるだけならば、如何に無関心で無垢なことか。 この本は、百田尚樹オリジナルの歴史観とも言える。しかし、動かしようのない「共通の歴史」は、勿論脚色なく語られる。諸説ある。もはや真実は想像するしかない。この部分に著者の色が出るのだ。百田尚樹だからと言って、思想が偏る内容という訳でもない。随分バランスが取れている。多くの人に読んで貰いたい一冊である。
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『#日本国紀』 ほぼ日書評 Day511 著者は本書を歴史書(日本の通史)と位置付けているが、正確には日本史エッセイと呼ぶのが正しかろう。ただ、それは読むに値しない ということを意味するものでは全くない。評者自身、かなり丹念に読み込んだ。 本書の特徴の第一は、その構成。明治...
『#日本国紀』 ほぼ日書評 Day511 著者は本書を歴史書(日本の通史)と位置付けているが、正確には日本史エッセイと呼ぶのが正しかろう。ただ、それは読むに値しない ということを意味するものでは全くない。評者自身、かなり丹念に読み込んだ。 本書の特徴の第一は、その構成。明治以降の現代史で全編のおよそ半分、「大東亜戦争」以降で1/4の紙面を割いているのが、従来我々が学んできた「日本史」との大きな違いだ。 ある意味、最終章を書くがために「歴史書」の体裁を取ったともいえる。今回読んだのは、3年前に刊行された初版本で、最新刊ではかなりの追記がなされたと聞いているが、おそらくはこの後段の割合がさらに増えているのだろう。 歴史認識について、個別の記述についての是非は論じないが、トピックの取捨選択および登場人物の好き嫌いが非常はっきりしているのも面白い(戦国の世の武田・上杉の戦いを単なるローカル対立と切り捨てたり、豊臣秀吉や西郷隆盛の記述はかなり手酷いものであったり)。 https://amzn.to/3e5oTa4
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