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元年春之祭 の商品レビュー

3.1

60件のお客様レビュー

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2020/06/02

古代(前漢時代)の中国を舞台にしたミステリー小説ということで興味をもって読み始めたけれど、まず、引用される文献の内容が私には難しかった(漢文の読み下し文というのだろうか、現代語訳にしていない文章がとても読みにくかった)。以前からずっと、過去の膨大な文献(詩経とかそういうの)の内容...

古代(前漢時代)の中国を舞台にしたミステリー小説ということで興味をもって読み始めたけれど、まず、引用される文献の内容が私には難しかった(漢文の読み下し文というのだろうか、現代語訳にしていない文章がとても読みにくかった)。以前からずっと、過去の膨大な文献(詩経とかそういうの)の内容を一つ一つ覚えて解釈し理解することが知識として求められるなんて中国の人は大変だなと思っていたのだが、改めてその知識量に圧倒された。私なんて百人一首も全部覚えてないのに。 謎解き自体(犯人の正体)には正直あまり目新しさを感じなかったし、それ以外のディテールにも残念ながらあまり惹かれなかった。 最近中国ドラマにはまって、「陳情令」「琅琊榜」などを見ている。これらは放送された年に中国国内で高い視聴率を取り、たくさんの賞を取ったドラマだけれど、原作はBLだそう。この「元年春之祭」も、少女同士の少し同性愛っぽい関係性が描かれているのだけれど、ただの友情ではない(ように見える)同性同士の濃い関係が中国では好まれるのだろうか?そこはなんだか面白いなと思った。

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2020/05/06

中国(今の人民共和国とは別の国)の古典が出てくるので(左氏伝など)感じはいいのだけれど(今とても漢文古典に関心が高まっているので引用にわくわくした) そんなに面白いという話しではなかった それにしても著者 古典専攻の方とのことだが 私としてはあの国では今そういうものはどうなってい...

中国(今の人民共和国とは別の国)の古典が出てくるので(左氏伝など)感じはいいのだけれど(今とても漢文古典に関心が高まっているので引用にわくわくした) そんなに面白いという話しではなかった それにしても著者 古典専攻の方とのことだが 私としてはあの国では今そういうものはどうなっているのだろうか?(どう扱われているのか?)ということに興味がある 例の大革命運動の時に かなりの勢いで破壊・放棄された(偽情報なのかもしれませんが)というように記憶しているが 今も往年のように学ばれ尊ばれていたりするのか 過去のものとして学術的に保存されているという形なのか? 報道などで見るあの国の様子からはその手のモノを感じ取ることは出来ない 対外報道官の態度・発言からは感じる感じ?ですか? ??

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2020/04/03

古い埃の匂いが感じられる前漢時代が舞台のミステリ。読者への挑戦状付き!祭祀を司っていた貴族の観一族。豪族の長女の於陵葵が客人として訪れた次の日に一族の一人が小屋の中で殺害された。博覧強記の葵は侍女の小休を連れ観家三女の露申と過去の事件も含めて解決に乗り出すがやがて次の犠牲者が…。...

古い埃の匂いが感じられる前漢時代が舞台のミステリ。読者への挑戦状付き!祭祀を司っていた貴族の観一族。豪族の長女の於陵葵が客人として訪れた次の日に一族の一人が小屋の中で殺害された。博覧強記の葵は侍女の小休を連れ観家三女の露申と過去の事件も含めて解決に乗り出すがやがて次の犠牲者が…。漢詩の解釈や古代中国史の薀蓄が満載でくらくらするけどそれも含めて一つの解決を指し示す手腕は見事。3人の少女が織りなす関係が現代から見ると過剰に思えるけどだからこそ結末の重さが光る。いや、現代中国人も色々過剰か。

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2019/11/19

【ここを出れば私は変われる。私には代わることはできない。私は買われた。飼われてもいい。“あなた”がそばにいてくれたなら―】 自分にとって初めての華文ミステリ(翻訳)だったと思う。 主人公をあまり好きになれなかったけれど、総じて面白かった。

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2019/11/09

 前漢時代の中国を舞台にしたミステリー。難しい漢字がたくさん出てきます。中国の歴史文化の知識が多少でもあると読みやすかも。あと百合です。これらが苦手な人にはおすすめできません。

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2019/10/26

序盤から中盤にかけてとっつきにくい古典の知識と薄い背景描写で読むのきつく感じられた。最後まで読み通せてよかった。あとがきによると文体は「日本語から翻訳されたみたいな文章」と批判されたそうだ。いったいどんな中国語になるのか、いずれ手に入れたい。

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2019/10/22

前漢時代を舞台にした推理小説。漢詩や古い書物からの引用も多く、きちんと読むには教養が必要なんだろうと思いながら、そういうところは読み飛ばして読了。殺人事件の解決と、哲学的な考察が、並列で進行していく小説で、面白かった。万人向けとは言わないけど、こういうのが好きな人にはたまらないだ...

前漢時代を舞台にした推理小説。漢詩や古い書物からの引用も多く、きちんと読むには教養が必要なんだろうと思いながら、そういうところは読み飛ばして読了。殺人事件の解決と、哲学的な考察が、並列で進行していく小説で、面白かった。万人向けとは言わないけど、こういうのが好きな人にはたまらないだろうと思う。

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2019/11/04

今頃だけど、なんか面白そう。図書館で借りてみようかな。 2019年10月21日図書館から借り出してみた。 2019/11/04読了。 ちょっと手間取ったけど、非常に面白かった。「論語」はもちろんのこと、「楚辞」等々から縦横無尽に引用が入り、夏殷周の古代にまで触れて、風俗・楽器に至...

今頃だけど、なんか面白そう。図書館で借りてみようかな。 2019年10月21日図書館から借り出してみた。 2019/11/04読了。 ちょっと手間取ったけど、非常に面白かった。「論語」はもちろんのこと、「楚辞」等々から縦横無尽に引用が入り、夏殷周の古代にまで触れて、風俗・楽器に至るまで織り込まれているから、推理小説とは別の興味も満たされる。巻末の参考文献・引用出典を見ても圧倒されるものがある。 これだけの漢籍知識を披露されてもついていける中国読者も凄いなぁと感心してしまう。読むのに時間がかかったのは、ついつい「楚辞」とか、本棚の奥にある昔の筑摩・世界文学体系とかを引っ張り出して確かめたりしたから。 訳者あとがきで、著者は1988年生まれ、北京出身で中国古典文献学の修士課程まで履修したことを知り、ようやく納得した。現在は日本在住と書かれていたことにも驚いた。 推理小説としては、確かに生硬な部分もあるが、著者自身があとがきで書いているように、自身の学識をここまで織り込んで仕上げるというのは、若いからこそできたのだろうということは、なんとなく想像がつく。どうも日本のミステリーをかなり読んでいるようでもあり、日中両国のミステリー・ファンを楽しませる珍しい存在となってもらいたい作家でもある。

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2019/08/23

図書館で。 正直、出てくる女の子たちが可愛くない。 お互いのマウントの取りあいが激しすぎて笑えないレベルだし、自分を悲劇のヒロインに見せたがる描写にちょっと辟易。アレだけお互い憎々しく罵倒しあった後に「彼女の事だけが心残り」だの「心から心配」だの言われてもねぇ。本当にロシンさん、...

図書館で。 正直、出てくる女の子たちが可愛くない。 お互いのマウントの取りあいが激しすぎて笑えないレベルだし、自分を悲劇のヒロインに見せたがる描写にちょっと辟易。アレだけお互い憎々しく罵倒しあった後に「彼女の事だけが心残り」だの「心から心配」だの言われてもねぇ。本当にロシンさん、彼女とズッ友になれるのだろうか?付いていって大丈夫か? 大体、ロシンさんもお客さんに対する扱いがなってないよなぁ~ 侍女ほど遜らなくてもとは思うけど、中央からの客人に対してもてなしてる側の娘(しかも次女だっけ?)が対等にタメ口きいたり喧嘩したりって良いんだろうか? そして10代(だよね?)の女の子(しかも長女で大事な立場らしい?)に付き人も付けずに一人で田舎の山奥に逗留させるのもなんか違和感。(侍女は付き人に入らないよねぇ、多分)そんな葵の所とカンさんの家が昵懇の仲って感じでもないし。違和感がぬぐえない。 殺人もなぁ… 動機がわかるようなわからないような。 反抗的な娘を折檻…というにはやりすぎだし。 正直、10代の少女にそこまで腕力や力があるものだろうか。そして人間というのは暴力に屈する生き物だと思うんだけど、そうまでされても敢えて、父に刃向かう娘もすごいガッツがあるとおもう。その割にその後はナヨナヨしてるし… そして詩や解釈に通じてないのでその辺りはちんぷんかんぷんで… ただ、詩の解釈やら、神事というよりは宗教的な対立なのかなぁと思ったりしました。 でも色盲は女性より男性の方が多いよね。大体、緑を赤に、赤を緑に見えるならそれはそれで色の違いには気づくんじゃないのかなぁ?まぁいいけど。 後書きを読んで、自分があまり響かなかった作品に感化されたとあったので、合わないのも郁子なるかな、と言う感じでした。後、名前は日本の漢字読みではなくて、中国語読みでも書いてほしかったかな。

Posted byブクログ

2019/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まさに一気読み。 舞台が前漢時代ということだったので、読み始めはリタイアしてしまうかとも思ったんですが、とんでもない。 ミステリーとしても、時代小説としても面白かった。 残念なのは私の漢文知識ですね。 次の作品が、いまから楽しみ(^^)

Posted byブクログ