死に山 の商品レビュー
リアル謎解きミステリー、とても面白かった! 若者たちの旅立ち~遭難と、遭難発覚後~捜索、そしてアメリカ人著者の調査(現代)の3つの時系列が秀逸に構成されており、読み進める手が止まらなかった。 そして読み進める中でソ連時代のロシアの背景もわかりました。 10人の学生トラッカー達の希...
リアル謎解きミステリー、とても面白かった! 若者たちの旅立ち~遭難と、遭難発覚後~捜索、そしてアメリカ人著者の調査(現代)の3つの時系列が秀逸に構成されており、読み進める手が止まらなかった。 そして読み進める中でソ連時代のロシアの背景もわかりました。 10人の学生トラッカー達の希望に満ちた旅がこのような結末になったことは非常に残念で仕方ありませんが、当時、彼らが旅によって得ようとしていたもの。スタンド・バイ・ミーのようなエモさ。それは現代にも通じるものがあるなぁと思いました。
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久々に読書の醍醐味を味わえた1冊でした。 なぜ経験豊かな9人の若い登山家たちが、マイナス30度の極寒の冬山で薄着で靴も履かずテントからかなり離れた場所で死んだのかという謎に迫ったドキュメンタリー、まさに事実は小説より奇なりを地で行く展開は上質のミステリーです。 これから読む人のた...
久々に読書の醍醐味を味わえた1冊でした。 なぜ経験豊かな9人の若い登山家たちが、マイナス30度の極寒の冬山で薄着で靴も履かずテントからかなり離れた場所で死んだのかという謎に迫ったドキュメンタリー、まさに事実は小説より奇なりを地で行く展開は上質のミステリーです。 これから読む人のために、著者の下した結論(推論)には触れませんが、本書で繰り返されるように、「不可能をすべて消去したら残された可能性が真実だ」というシャーロックホームズの言葉を借りてもなお「消去したら何も残らなかった」事態には対処の仕様がないわけで・・ 1959年に起こった未解決の事件を2013年に現地に赴き関係者の話を聞いて書き上げた本書は、あくまでも真相を知りたいという人間の本能的な好奇心にチャレンジした意欲的な作品になっています。 本書には多くの写真や図表が掲載されていますが、唯一9つの死体の位置関係の図だけがなかったのが残念でした。
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レニー・ハーリン監督の『ディアトロフ・インシデント』(2012)を観るまで、「ディアトロフ峠事件」についてはまったく知りませんでした。劇場公開時にはまだ日本語の記事がほとんどなくて、公開後に続々。事件の真相は謎のままだよなぁと思っていたら本作が出版されて飛びつきました。 195...
レニー・ハーリン監督の『ディアトロフ・インシデント』(2012)を観るまで、「ディアトロフ峠事件」についてはまったく知りませんでした。劇場公開時にはまだ日本語の記事がほとんどなくて、公開後に続々。事件の真相は謎のままだよなぁと思っていたら本作が出版されて飛びつきました。 1959年にウラル山脈で起きた学生9人の遭難事故は、その遺体の異様さが際立っていました。雪崩や強風のせいだといわれたけれど、テントも荷物も元の位置から動いていない。なのに学生たちはわざわざテントの外へ駆け出した様子。しかも全員靴下を履いておらず、放射線による衣服の汚染値が高い。骨折している者や舌のない者もいる。面白いというのは不謹慎ですが、こんなにも好奇心を捉えて離さない事件がありましょうか。 これまでも多くの人が諸説唱えてきたけれど、本著者曰く、「誰も実際に現地まで足を運んで彼らと同じように歩いてみた人はいない」。そして歩いてみた著者がたどり着いた真相は納得の行くもので、さらに好奇心を掻き立てられます。 ハーリン監督のモキュメンタリーは、真相として挙げられていた陰謀説等の可能性すべてを盛り込んだうえに、化け物まで登場させるというぶっ飛びぶりでした。非常に面白い映画でしたが、私の周囲にこれを劇場で観たという人は私を除くといません(笑)。 映画『ディアトロフ・インシデント』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/67a1ed30b9f2411011616ea6713dca5d
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山岳遭難物。 半世紀以上前のロシアでの9人変死。 様々な、オカルトじみたものまで、説が唱えられる。 読了すると、なるほど。 納得する 台風19号の接近中に読む。 ちょっとだけ臨場感。
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冷戦下のロシアで発生した遭難事故? その状況から、国による隠蔽、犯罪者による殺人、 UFOの関与等が疑われ、未だに真相がわからない 事件の原因を究明していくノンフィクション。 まるで推理小説のようで、あっというまに読了。 NHK BSでも取り上げてた。 こちらも見てみようと思う...
冷戦下のロシアで発生した遭難事故? その状況から、国による隠蔽、犯罪者による殺人、 UFOの関与等が疑われ、未だに真相がわからない 事件の原因を究明していくノンフィクション。 まるで推理小説のようで、あっというまに読了。 NHK BSでも取り上げてた。 こちらも見てみようと思う。
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他の方々の評価どおり非常に面白い作品。 陰鬱でしかない事件を、3つの視座と時間軸で描き色彩を変えている、素晴らしい構成力。ホームズ流の消去法のくだり(全部消えちゃう!)にはクスリとしてしまった。 洒脱な著者はもちろん、安原さんの翻訳も素晴らしいのでは?銀河ヒッチハイクガイドは風見...
他の方々の評価どおり非常に面白い作品。 陰鬱でしかない事件を、3つの視座と時間軸で描き色彩を変えている、素晴らしい構成力。ホームズ流の消去法のくだり(全部消えちゃう!)にはクスリとしてしまった。 洒脱な著者はもちろん、安原さんの翻訳も素晴らしいのでは?銀河ヒッチハイクガイドは風見訳で青春を過ごしたけど、安原訳も読んでみたい。
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大変面白く、一気に読んでしまった。最後の謎の解明まで、得られる事実を丁寧に積み上げながら、現段階で考え得る最適解、を導きだしていると思う。ただ、難しいのは事実っぽい、というだけで事実かどうかは誰にも分からない、ということ。もどかしい。実にもどかしいのです。あの日、1959年2月1...
大変面白く、一気に読んでしまった。最後の謎の解明まで、得られる事実を丁寧に積み上げながら、現段階で考え得る最適解、を導きだしていると思う。ただ、難しいのは事実っぽい、というだけで事実かどうかは誰にも分からない、ということ。もどかしい。実にもどかしいのです。あの日、1959年2月1日、ロシア、に一瞬タイムスリップでもできないかな、と思うほど。 この本のもうひとつの決定的な面白さは、ある一時代のロシアの若者たちの熱狂や興奮をつぶさに再現して描いているところ。その生きざまが、その熱がつたわってくるようでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1959年に冷戦下ソ連のウラル山脈で起きた学生メインのトレッカーさんたちの死亡事故「ディアトロフ峠事件」の真相を追った本。 彼らがキャンプしたホラチャフリ山(別名「死の山」)の緩やかにラウンドした山頂の形がカルマン渦を発生させてテントの周囲に超低周波音を生み出し、彼らをパニックに陥れたことが原因という結論になっていました。 そうなると、衣服から高濃度の放射線が検出されたことや、別のパーティーが空に火球が見えたと証言したこと、当時の政府がこの事件をやたらと機密扱いにし、事件現場を3年も立ち入り禁止にしたことなどは特に関係がなかったってことなのかな? 結局、アメリカの映像監督という方は本にしたり作品にしたりするためには現地に赴いていろいろやるものなのだなぁ…と思ったことと、被害者たちのリーダーで事件の名前にもなったイーゴリ・ディアトロフさんはミラ・ジョボビッチさんに似た顔だなぁ…と思った程度で自分としては中途半端な2時間映画を見たような気持ちで終わりました。
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読売新聞書評で見たときから気になっていて、そのすぐ後で、テレビ番組で特集されたか何かで話題になった作品。いつか読みたいと思いつつ、入手に至らずにいたもの。無事図書館で発見し、早速トライ。煽り文句効果も相俟って、国家の陰謀とかあり得ない暴力とか、そっち系に結論付けられるのかな、って...
読売新聞書評で見たときから気になっていて、そのすぐ後で、テレビ番組で特集されたか何かで話題になった作品。いつか読みたいと思いつつ、入手に至らずにいたもの。無事図書館で発見し、早速トライ。煽り文句効果も相俟って、国家の陰謀とかあり得ない暴力とか、そっち系に結論付けられるのかな、って予想しながら前半の頁をめくる。最近読んだ『ロストシティ』同様、現在と過去の視点を往復する展開で、吸引力は申し分なし。随所に挿入される写真の数々も、ノンフにおいては理解の助けに大いに役立つ。難しいロシアの人名も、それによってこんがらがらずに済む。物語が確信に進むにつれ、だんだん科学的な見解が優位に立ってくる。そして、語る人間がいない以上、もちろん真実は闇の中かもしれないけど、限りなくそれに近づいたと思われる”物語”でもって、本編は閉じられる。これがまた切なくて、タイトルとか当初のイメージからはかけ離れた、大いなる感動につつまれることとなる。素晴らしかった。
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ドキュメンタリー小説にありがちな、細かすぎる描写や 冷たく感じる文体ではない所に好感が持てた。 写真も多くのっていて、疲れずに読み進めることが出来た。
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