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愛なき世界 の商品レビュー

3.8

502件のお客様レビュー

  1. 5つ

    103

  2. 4つ

    195

  3. 3つ

    138

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

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2022/09/14

藤丸くんの話は読んでいて面白かったです。あとキャラクターが素敵だなと思いました。ですが途中からほぼ本村さん目線の話になり、研究の話が多くて難しく、内容については正直なところ面白くなかったです。 植物について研究する人がいるんだなあと自分の知らない世界を知れてよかったですが、それに...

藤丸くんの話は読んでいて面白かったです。あとキャラクターが素敵だなと思いました。ですが途中からほぼ本村さん目線の話になり、研究の話が多くて難しく、内容については正直なところ面白くなかったです。 植物について研究する人がいるんだなあと自分の知らない世界を知れてよかったですが、それにしても長すぎると感じました。 面白くない本ってあと何ページで読み終わるか数えてしまうのですがまさにそれでした。

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2022/08/28

愛なき世界とは植物の世界。 脳も神経もない植物の世界では、思考も感情もない。『愛』と言う概念がない。それでも旺盛に繁殖し、多様な形態を持ち、環境に適応して、地球のあちこちで生きている。 『この愛のない世界を生きる植物の研究に、全てを捧げると決めたから、誰ともつきあえない。』 と...

愛なき世界とは植物の世界。 脳も神経もない植物の世界では、思考も感情もない。『愛』と言う概念がない。それでも旺盛に繁殖し、多様な形態を持ち、環境に適応して、地球のあちこちで生きている。 『この愛のない世界を生きる植物の研究に、全てを捧げると決めたから、誰ともつきあえない。』 と、本村さんに早々に振られてしまった藤丸くん。 藤丸くんは、美味しいものを作りたいと求めていくうちに、T大のそばの食堂に行き着く。そこで働き、そこに来る研究室の人たちにデリバリーしにいくことで、研究に興味を持ち、親しくなっていく。 研究者はみな研究に没頭し、朝から夜まで研究をしている。そこに藤丸くんという外からの明るい風が入り込んで… 最後はうまくいくのか?と思わせながら、彼女の植物への気持ちは強く… それでも、ラストの本村さんのこのセリフで明るいこのあとが見えてくる。 『植物は光合成をして生き、その植物を食べて動物は生き、その動物を食べて生きる動物もいて…。結局、地球上の生物はみんな、光を食べて生きてるんだなと』

Posted byブクログ

2022/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初の頃の本村さんは、植物が好きな一方で人に対しては少し距離を置いている様子が見られましたが、 周りの人達(特に藤丸くん)と接する中で、自分の大好きな植物もめぐりめぐって人と繋がっていく・繋げていく事に気付けた事が微笑ましかったです。 知りたいという気持ちが愛だというセリフが特に響きました。 三浦しをんさんの作品を久しぶりに読みましたが、やっぱり文章が綺麗ですよね。 他も読んでみたいです。

Posted byブクログ

2022/08/26

愛なき世界というタイトルに反して、 全体的に愛あふれる温かなストーリーだった。 この本を読んでる間は、情緒が不思議と安定してフワフワ心地よい気持ちになれた。 研究内容について詳しく描写されていたけれど、やはり一般人にはさっぱり分からない。 ただそれでもなんか植物がひたすら好きで、...

愛なき世界というタイトルに反して、 全体的に愛あふれる温かなストーリーだった。 この本を読んでる間は、情緒が不思議と安定してフワフワ心地よい気持ちになれた。 研究内容について詳しく描写されていたけれど、やはり一般人にはさっぱり分からない。 ただそれでもなんか植物がひたすら好きで、まっすぐ向き合ってる研究者達が藤丸くんと同じく愛おしくなったり、尊敬したり、いい意味で遠い存在でありつつも愛溢れる純粋な人達だと感じた。

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2022/08/24

読みたかった作品やっと読めました! 自分とは全く別世界の、生物を大学で研究する方々のお話。知らない世界のことを小説を通して覗いているみたいで面白かったです。途中難しい話も出てくるし、分厚い本だったけど、さすが三浦しをんさん!キャラクターが個性的ですぐに読めてしまいました。 特...

読みたかった作品やっと読めました! 自分とは全く別世界の、生物を大学で研究する方々のお話。知らない世界のことを小説を通して覗いているみたいで面白かったです。途中難しい話も出てくるし、分厚い本だったけど、さすが三浦しをんさん!キャラクターが個性的ですぐに読めてしまいました。 特に松田先生や諸岡先生がいいキャラしてた。笑 あんなに整理整頓が出来ず、床も水浸しにしちゃうけど研究にはとっても頼りになる助言をくれたりとか、芋が命な先生とか…最高でした。 そしてシロイヌナズナ命な本村さんも好きでした。悩みながらも最後まで諦めずに研究を続ける本村さんカッコよかった!詳しいことは分からなかったけど、やっている研究がものすごく大変だってことは伝わってきました。 藤村さんとお似合いだと思ったんだけどな…藤村さんの健気な愛に応援したくなってしまいました。でもこれからも変わらない2人でいて欲しい。 やっぱり植物の研究にしろ料理にしろ、何かを極めている人達はかっこいいと思いました。

Posted byブクログ

2022/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

愛なき世界は実は愛に溢れる世界だった。情熱的な愛ではなく、穏やかで温かな日の中にほんの少し、調味料のような愛が、多くの人から少しずつ溢れている。それがなんと幸せなことか。 植物には脳がないんだよな、と改めて思うと本当に不思議な生き物だ。確かに耳も目もない、別のシステムで生息しているのだろうが、こちらの声も聞こえているような気がするし、姿も見えているような気がする。思いにも応えてくれる。愛はないとはいえ、そういう見返りがあるからこそ、本村さんは植物に愛を注ぐんだな。主人公は2回目の告白の時は、そこをさらに好きになったのではと思えた。そういう愛もあるのだな。 どうしても植物を擬人化してしまう。でもそういうふうに読んでも面白い本だった。そして普通に勉強になった。

Posted byブクログ

2022/08/14

料理屋の藤丸とT大学大学院の植物の研究者たちの物語。藤丸は研究者のひとりに恋するが… 私も大学院生だから(T大学ほど賢くないけど)他の研究者は同志でありライバルというのはよく分かる。 仲良くしたいんだけど弱みは見せたくない。 研究者として劣っていると思われたくない。 そこに藤丸...

料理屋の藤丸とT大学大学院の植物の研究者たちの物語。藤丸は研究者のひとりに恋するが… 私も大学院生だから(T大学ほど賢くないけど)他の研究者は同志でありライバルというのはよく分かる。 仲良くしたいんだけど弱みは見せたくない。 研究者として劣っていると思われたくない。 そこに藤丸が入ることで新たなコミュニケーションが生まれて、時に弱みが晒されたりして研究者間の仲も深まっていったように思う。 その研究の道を選んだから、もう、他分野に乗り換えるとか他の選択肢はないと思って失敗を過大評価してしまうのか、先生に相談したくないの分かるなぁってw いや、相談したほうがいいって分かってるけどw 研究は楽しいけど内容が閉鎖的なので、よほど知りたいと思ってくれる方でないと共有できないことが多い。藤丸みたいな人が研究室に来たら嬉しくて研究をどんどん紹介したくなりそう

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2022/08/07

とても面白くてラストものんびり終わった感じです! やっぱり三浦しをん先生最高です。 応援してあげたくなる本です!

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2022/07/31

平和な物語でした 生物学の研究の様子は、本当にこんな人たちがいるのかな…と、あまりにも自分とは違って違う世界のお話のような不思議な気分でした笑 各登場人物の方々のまっすぐで優しい人柄が素敵 しいて言えば松田先生の謎めいた日常をもう少し知りたかったな笑

Posted byブクログ

2022/07/30

「愛なき世界」だと思っていたけど、考え方を変えてみたらすごく愛が込められている世界だった。大きな事件が起こるわけでもなくて、松田研究室でのことや円服亭でのこと、きっとどこかの町で実際に繰り広げられている日常。そんな日常の中のいつの間にか忘れてしまいそうな大切なことがこの物語にはあ...

「愛なき世界」だと思っていたけど、考え方を変えてみたらすごく愛が込められている世界だった。大きな事件が起こるわけでもなくて、松田研究室でのことや円服亭でのこと、きっとどこかの町で実際に繰り広げられている日常。そんな日常の中のいつの間にか忘れてしまいそうな大切なことがこの物語にはある。悩みながらも人として「生きる」ということにすごく真摯に向き合っている物語。ほのかなささやかな光が散りばめられている本だった。人と向き合う大切さを教えてくれた。「生きる」ことに希望を持たせてくれる本だった。

Posted byブクログ