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復活の日 改版 の商品レビュー

4.4

52件のお客様レビュー

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2023/01/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

新型コロナウィルスが広まって3年経ってしまったがようやく読めた。今だからまだよいが、3年前に読んでいたらもっと怖かったと思う。 兵器利用しようと開発した細菌(ウィルス?核酸?)が事故により漏れ出し、「ただの風邪」とそれに併発する心臓発作で人がばたばたと死んでいく。完全なる人災。原因が特定できないまま医療関係者や研究者も次々と命を落とし、社会機能があっという間に麻痺をし、そこからは雪崩を打って人類が激減していく。 本文中にも書かれているが、いくつかの偶然が起こったか起こらなかったかの違いだけで、現実のコロナ禍もこの作品のようになりえたのではないかと思わせるリアリティがある。 作品中盤の大学教授の最後の講義と、作品末尾の研究者の記録が重い。人間の知性をもっとよい方向に使えないのかとの警鐘を鳴らす作品である。

Posted byブクログ

2023/01/02

コロナ禍が始まったときに話題となった、小松左京の代表作の一つですが、ようやく積読を解消できました。 コロナとは異なり、人為的につくられた細菌兵器によるパンデミックではありますが、多くの人々がウイルスによって死滅し、「調査研究のため」に南極の基地に派遣されていた人々だけが生き残っ...

コロナ禍が始まったときに話題となった、小松左京の代表作の一つですが、ようやく積読を解消できました。 コロナとは異なり、人為的につくられた細菌兵器によるパンデミックではありますが、多くの人々がウイルスによって死滅し、「調査研究のため」に南極の基地に派遣されていた人々だけが生き残った世界が描かれています。 特殊な環境に身を置いて生活することが求められる、精神的にも「強い」人々が登場人物ですから、一般大衆がパニックを起こす様子などもなく、また時代も古い作品ですので現在のようにSNSで真偽のわからない情報がまん延するということもありません。そのあたりは、今の時代からは「作り込みが甘い」「現実的ではない」ということになるのかもしれません。 それでも、人間の「弱さ」が緻密に描かれているように思いました。 やはり、小松左京の作品は科学的な裏付けをしっかりと考え抜いてつくられているので、そのあたりの描写が好きな人にはよいのでしょうが、物語(ストーリー)の展開を追いたい、というような軽薄な読み方をする私のような読者にとっては、細かい科学的な事実の解説部分はやや退屈でした。

Posted byブクログ

2022/08/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

難しいけど面白かった。 前半の旧スピードの人類滅亡、スミルノフ教授の懺悔にも近い演説、これらも良かったが、個人的には南極からARSを止めに行くところが好きだ。 誰かがやらねばならないから、やむを得ずそれをやる。 現人類の「仕事」というものも、こういうものではないのだろうか。眼の前のそのことは、多分誰かがやらねばならないことだ。そこにモチベーションとかやりがいとか、そんな上っ面が介在する余地はない。 ただ、やらなければならないから、やるだけだ。 京極夏彦「鬼」の刀を研ぐ行為と同じだ。

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2022/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

パンデミックものと聞いて読み始めたんですが、到底そこだけには収まらない凄い話でした。ラジオ講義のシーンが悲痛。

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2022/07/19

人類がほとんど滅亡するけど、復活するお話。 コロナ禍の今だから読もう!と特集されていたけど実際に読んでみたらコロナ禍なんか温い温いというくらいハードな内容でした。 人類を救うための医学が人類を滅亡させて、人類を滅亡させるために作られた核ミサイルに救われる。面白い。 解説を読むまで...

人類がほとんど滅亡するけど、復活するお話。 コロナ禍の今だから読もう!と特集されていたけど実際に読んでみたらコロナ禍なんか温い温いというくらいハードな内容でした。 人類を救うための医学が人類を滅亡させて、人類を滅亡させるために作られた核ミサイルに救われる。面白い。 解説を読むまで気付かなかったのですが、大層古い本だったのですね。昔を舞台にしてるのではないのだと思うとそれでも面白くてすごい。

Posted byブクログ

2022/06/19

この時期にだからこそ、もう一度手に触れるべき作品。 小松左京は未来を予言していたのか、そう思わせるほど、緻密な調査によって固められた科学的根拠で説明されるこの世界が、レンズとなって現実世界を映し出してるかもしれない。

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2022/03/18

ウイルスにより次々と地球上の人類が死んでいく様子がものすごくインパクトあった。コロナ禍が始まった時に真っ先に思い浮かべた作品。

Posted byブクログ

2022/03/13

映画も大好きで何度も観ています。 小説はさらに現実味を帯び、東西冷戦の時期でもありましたから、本当にこんなことが起きたらどうなってしまうんだろうと怖くなりました。 当時、ノストラダムスの大予言も流行っていましたし。(まったく関連する内容ではないですけど) 全て人災と言え、人類滅亡...

映画も大好きで何度も観ています。 小説はさらに現実味を帯び、東西冷戦の時期でもありましたから、本当にこんなことが起きたらどうなってしまうんだろうと怖くなりました。 当時、ノストラダムスの大予言も流行っていましたし。(まったく関連する内容ではないですけど) 全て人災と言え、人類滅亡してしまいそうになるのですが、それでも未来があると信じて生きていくことはすごいと言わざるを得ません。 私なら絶望してしまいそうです。

Posted byブクログ

2021/11/23

途中、クドイというか、まどろっこしい様な表現もありますが、初版がs50年とはとても思えない内容でした! 映画も見てみたいですね!

Posted byブクログ

2021/11/18

コロナ禍を予測していたと話題にもなりましたが、SF考証がしっかりできていたということ。さすが小松左京先生です。

Posted byブクログ