彼女は頭が悪いから の商品レビュー
図書館。姉に勧められて。 胸糞な部分も多いけれど、色々内省したし、自分の子どもを育てていくにあたり、何より中身を注視したいと思った。 姫野さんの、文中での人文に対する表現が面白かった。私も人文の人間。
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意外と身近な事件。 被害者がどういう経緯でその示談条件にしたのかが書かれていない。ことの本質が学歴に起因する選民意識なのであれば、結構大事なところだと思うんだけど。それまでの純真で蒙昧な描かれ方をしてきた被害者から出てきた条件としては唐突として狡猾で生々しい印象がある。被害者に非があるとは毛頭思わないが、被害者の無垢な心理を描くにあたり不都合だったのかなと邪推してしまう。
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胸糞悪いーにつきる、、、 頭がいいからと言って女を馬鹿にしているし女は女で自分を軽くしすぎてる、、、 なんだろうこういう人がいるからつけあがるんだろうなぁ、、、と、、、 自分も気をつけないと、、、なぁ、、、性的搾取されるのはもうごめん ちゃんと自分で決めて生きていきたい自分の安売...
胸糞悪いーにつきる、、、 頭がいいからと言って女を馬鹿にしているし女は女で自分を軽くしすぎてる、、、 なんだろうこういう人がいるからつけあがるんだろうなぁ、、、と、、、 自分も気をつけないと、、、なぁ、、、性的搾取されるのはもうごめん ちゃんと自分で決めて生きていきたい自分の安売りはだめ
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本書について色んな意見があるとは思いますが、まずレイプよりひどいことってあるんだなというのが女である私が読了してまず抱いた感想です。本書は実際にあった強制わいせつ事件(東大誕生日サークル事件)を元ネタにしたフィクションとありますが、内容は事実に準じていて極めてリアルに描写されていました。加害者である東大生たちは口々にレイプなんてしてないし、する気も毛頭なく、ふざけただけと一貫して主張します。そして、実際に被害者である女子大生が世間に「家に行ったのが悪い。ことを大きく騒ぎすぎ」とバッシングされます。その一連の出来事に読者はとにかく胸糞が悪くなります。実際に被害者の立場に立ってみると、恋心を利用され虫ケラのように扱われて、本当に胸が痛くなるし、一方で男の見る目なさすぎだろとイライラさせられました。この本では、しばしば高学歴とそうでない大学生とで比較されがちですが、昨今でもそうなのだろうかと気になります。私は大学院卒ですが、無意識にそうでない人たちに対して見下す意識があったかもと怖くなったりもしました。女としても、院卒としても、女の子の親としても、どの立場で読んでも怖くなる本でした。姫野カオルコさんは人のネガティブな感情を書かせたら天下一品ですね。勝手に作った三大メンタルザワザワ系作家、姫野カオルコ、朝井リョウ、道尾秀介の筆頭です。胸糞悪くなるけど一度読み始めたら最後、読了まで手が止まらないからすごい。ぜひ男性などあらゆる立場の方々の感想が聞きたいですね。
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人は自分に都合の良い表現しかしないし、 少しの情報を付け加えたり省いたりするだけで 事実は簡単に捻じ曲げられる。 圧倒的に美咲側のメンタルすぎて死にたくなった、もういい歳なのに。 このメンタルでもなんとか生きてこれたのは 周りの人がいい人だったから。
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実在した大学生の性犯罪をモチーフにした小説です。 前半は恋愛小説のような、甘酸っぱさを感じられますが、事件の描写は読んでいて胸が苦しくなりました。 主人公の神立美咲はごくごく普通の横浜郊外の家庭で育ち、高校まで公立で、中堅の私立女子大に通う女の子です。長女で真面目、中学から付属に行くような子と自分は生きる世界が違うとローティーンの頃から感じています。 大学生になり、周りの子達はどんどん彼氏が出来るのに自分は出来ない。客観的には恐らく美人ではないのでしょう。自己肯定感も低めです。 東大などの高学歴の彼氏をゲットしたいと思うような子ではなく、ごくごく普通の女の子です。 ちょっとした事がきっかけで東大のつばさを好きになり、セフレになってしまい(最初はつばさも気持ちがあった)、事件に巻き込まれてしまいます。 救いようのない、後味は悪い。 美咲を辱めた東大生5人が懲らしめられるわけでもなく、親のコネで腕の良い弁護士をたてたり名前を変えてその後の人生を生きている。理不尽です。 破壊はあれど、再生がない。美咲は学長と話すこと多少なりとも癒されます。東大生5人の人格は破壊されたまま。サイコパス。美咲が今後幸せに生きていけたらいいな。 私も美咲の様に自己肯定感も低いし、彼女と似たような大学生だったので、良いなぁと思った人に優しくされて期待したりそんな気持ちは痛い程分かる。 でも運良く変な事件に巻き込まれなかった。運良く。でもこんな人(作中の東大生)が世の中にいるのかと恐ろしくなった。 今は親になったので、親目線で読むとまた辛い。 子供が変な事件に巻き込まれないでほしい。また加害者にならないためにもそして学歴だけの価値観にならないように、どんな人にも敬意を持てる誠実な人間になってほしいと願います。
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東大生5人が女子大生1人に猥褻な行為をして逮捕され、ネットで女子大生が叩かれた事件に着想を得て創られた小説。読後の何とも言えないこの感情‥‥‥、単純に「この東大生ら最低!」と糾弾して終わらせられない闇の深さがむごい。 白馬の王子様に恋をした女心、そんな女を一時的にせよかわいいと...
東大生5人が女子大生1人に猥褻な行為をして逮捕され、ネットで女子大生が叩かれた事件に着想を得て創られた小説。読後の何とも言えないこの感情‥‥‥、単純に「この東大生ら最低!」と糾弾して終わらせられない闇の深さがむごい。 白馬の王子様に恋をした女心、そんな女を一時的にせよかわいいと感じた男心。そんなロマンを阻害する社会の格差。この小説では特に東大というブランドに着目して描かれているけど、SNSが発達した今、学歴に限らず様々な格差が浮き彫りになっているように感じる。時代が生んだ弊害というか。そんなことを思いながら読みました。 家庭環境が子どもの価値観に与える影響も凄まじい。戦時中には戦死が名誉とされる天皇万歳の教育が施されましたが、それと同じで教育によって価値観は形成される。偏差値教育が浸透している社会では、東大というだけで別格扱いされ、東大生もその扱いを享受するうちに、人間の尊厳というものを見失ってしまう(もちろんすべての東大生ではなく一部の東大生の話ではあるが)。ただ、ここでの東大というのはあくまで例えであって、多少なりともこういった格差による差別は、そこここに存在している。 事件を起こした東大生、その優秀な頭脳は、自分に好意を寄せている女の子の胸の内を理解できない。彼らにとっての他人はゲームの駒にすぎないのだろう。悪意なく。格差を意識して育てられたからである。 エピローグの山岸遥のセリフが言い得て妙だった。 『リケジョリカのおっぱいなんだもん、竹内くんの東大』 ほんとにねぇ。やりすぎです。 頭が良いからまわりが自分を追い求めるのは当然で、自分のためにがんばってくれた女の子の気持ちには一生気付けないんだなぁ。 姫野カヲルコさんの作品は5冊目くらいだと思うけど、今まで読んだ中でこの作品が一番心に残りました。
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男子東大生が東大じゃない女子大生を集団で強制わいせつした実話があったけど、(たぶん)それをもとにした小説。どのくらい実話とシンクロしているのかわからないけど、男子東大生は人間のクズらしく、えじきになった女子大生は善良に描かれている。 日本社会において東大生は一目おかれる別格だとい...
男子東大生が東大じゃない女子大生を集団で強制わいせつした実話があったけど、(たぶん)それをもとにした小説。どのくらい実話とシンクロしているのかわからないけど、男子東大生は人間のクズらしく、えじきになった女子大生は善良に描かれている。 日本社会において東大生は一目おかれる別格だというのが習慣的事実。そして、男性であることを掛け合わせると(かたや女子は自ら東大を受験する人が少ないことがある社会的事実をも示していると思うんだけど)、数は少ないけど……いや少ないがゆえに、世のなかをブイブイ渡れるフリーパスを持っているようなもの。しかも、この小説の彼らの親は、東大生を輩出する家庭は平均より高所得であるという事実を反映するかのように高所得だったり名士的だったり。この小説は、そんな状況にある男子東大生の彼らが、人間のクズのような性格・性癖をもっていることへの怒りと嘲りが満ち満ちているように思うし、ある程度デフォルメしてもその罪を小説というかたちでもいいから残しておいていい。 この小説の男子東大生たちがさらに汚らわしいのは、罪状はわいせつだけど、男で金持ちで東大生だという驕りが、相手の女子大生を性的対象ですらないように扱ったことだと思う。いまの世のなかでこれに限らずいわゆる格差意識が作用して、こんなふうに人間の尊厳を踏みにじるようなことが横行していると思う。セクハラ、パラハラだけでなく尊厳を無視した言行を問えるような罪があっていい(もちろん、人の尊厳を守るのは当然であることが浸透していれば、そんな罪ないほうがいいのだけど)。
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後味か悪く、何度も嫌な思いと腹立足しい気持ちになるけれど、目をそむけたり、見て見ぬふりをしてはいけないような気がした。 最後まで分からないという男子学生やその保護者。 そんな登場人物に対して、「こんな感覚の人って存在する?」って思う反面、そんな人達もいるだろうなと思うと世の中が怖...
後味か悪く、何度も嫌な思いと腹立足しい気持ちになるけれど、目をそむけたり、見て見ぬふりをしてはいけないような気がした。 最後まで分からないという男子学生やその保護者。 そんな登場人物に対して、「こんな感覚の人って存在する?」って思う反面、そんな人達もいるだろうなと思うと世の中が怖くなる。
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女性なら誰しも、この本を最後まで読めないとおもう。発狂してしまう。 読んでる途中、なんども読むのがつらいし苦しくなるし、叫びたいし怒りで体ががたがたと震える。 この男達を殺してやりたい。
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