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彼女は頭が悪いから の商品レビュー

3.8

267件のお客様レビュー

  1. 5つ

    45

  2. 4つ

    108

  3. 3つ

    63

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    4

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2019/01/21

加害者たち、および加害者家族への批判的描写は痛快です。 100%非さわやか青春小説ですが、さわやかでさえありました。 東大と限らず、成績がいい悪いに限らず、ああいう連中はいますよね。スポーツ関係にも多いような気がする。 ミソジミーという単語が浮かびます。

Posted byブクログ

2019/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

犯罪の残忍さ卑劣さ、本当に悲しくて悔しく思いました。池井戸潤さんの小説のようにすっきりはしないけど、これこそ作者の伝えたかったことなのだろうと思いました。姫野カオルコさんの怒りを感じました。 大学生数人が起こしたこの類いの事件は幾つかあったと思うので、東大生の事件がどんな事であったか、正直よく覚えていませんでした。 多分レイプされていないならまだ良かったね、と当時思ったのかもしれません。 このような事件が起こると、被害者にも少しは非がある、と私も思っていました。この本に出てくる何も知らないのにネットに書き込む無責任な人たちとあまり変わらないのかもしれません。 彼女はただ恋をしただけ。 好きな人がもう自分を好きではいないかもしれないと思いながら、電話があればもしかしたら…と思いながら付いていってしまう。 好きな人に嫌われたくなくて、相手の望んでいそうな言動をしてしまう。よく分かる気がします。 生まれた時から金持ちで教育にお金かけてもらって、東大に入って、人の痛みが全くわからない、馬鹿に育った犯人たち。その親もやっぱり馬鹿ばかり。 それがこの程度の罪で許さて、執行猶予つきで2年位。名前も変えて平穏無事に生きていく。彼女は一生消えない傷を抱えたのに。 これからはニュースを見たときに何も知らないのに(この人も悪いよね~)と思わなくなるだろうと思いました。

Posted byブクログ

2019/09/29

美醜や優劣、賢愚という、自分のうちにある、あるいは人間の歴史が作り上げてきた価値のものさしの意味を繰り返し問うてくる。想像力の可能性、への淡い期待を理想主義と排除するような救いようのないメッセージが続く。東大男子という記号の扱われ方と、それを作り上げる社会構造について、示唆、告発...

美醜や優劣、賢愚という、自分のうちにある、あるいは人間の歴史が作り上げてきた価値のものさしの意味を繰り返し問うてくる。想像力の可能性、への淡い期待を理想主義と排除するような救いようのないメッセージが続く。東大男子という記号の扱われ方と、それを作り上げる社会構造について、示唆、告発しつつ、加担している

Posted byブクログ

2019/01/12

色々、嫌になってくる。 ドキュメンタリー風に書いた小説なので、そこら辺は差っ引いて冷静に受け止めなきゃだけど、まぁ、きっと一面の真実ではあり得るかな…。 多分、被害者の女子大生は、もうちょっと嫌な奴で、 加害者の東大生は、もうちょっとフツー(色んな意味で)なんだろうけど。 読後、...

色々、嫌になってくる。 ドキュメンタリー風に書いた小説なので、そこら辺は差っ引いて冷静に受け止めなきゃだけど、まぁ、きっと一面の真実ではあり得るかな…。 多分、被害者の女子大生は、もうちょっと嫌な奴で、 加害者の東大生は、もうちょっとフツー(色んな意味で)なんだろうけど。 読後、裁判を傍聴した人が「つばさ」はサイコパスで、「譲二」は調子に乗ったバカって印象を書いてて、まぁそうなんだろうと思った。 なんにしろ、大学生って、まぁこんなもんで、こんな時代を経て大人になる訳で。だからと言って許される暴力ではなくて、本の中で校長先生が言ったセリフが本当に「その通り!」で。行った女が悪いって言われちゃうと、どんな宅呑みも成立しないしね。 なにしろ、我が子が加害者にならないことを祈るしかない母であります。

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2019/01/12

2019/01/12 004 読後感は非常に良くないが、「おれ、東大だから」な感じは実際にありそうで、ゾグゾクさせられた。 酒に酔うシーンが何度かあるが、実際に読んでても酔う感じが伝わってきて、文章で酔いの感じを作れるのは凄いと感心した。

Posted byブクログ

2019/01/05

2019年読了1冊目。 前半はまどろっこしい感じがしたが、後半は読んでて辛く、悲しながらもグイグイ読み進めた。 新年早々うーむと唸ってしまいました。

Posted byブクログ

2019/01/01

浅いなぁと思った。 人の痛みに鈍いのは、学歴が高いこととだけ関係があるとは思えない。 むしろ、学歴が高いほど、人の痛みに敏感な人が多いのではないかと思う。 例外が衝撃的だから、そこに普遍的な因果関係を求める姿は、学歴コンプレックス、あるいは商業主義と見られてもしょうがないのでは...

浅いなぁと思った。 人の痛みに鈍いのは、学歴が高いこととだけ関係があるとは思えない。 むしろ、学歴が高いほど、人の痛みに敏感な人が多いのではないかと思う。 例外が衝撃的だから、そこに普遍的な因果関係を求める姿は、学歴コンプレックス、あるいは商業主義と見られてもしょうがないのではないか、と感じた。 姫野氏が東大生に、その他の大学卒業生に、どれだけ詳しいのか知らないけど。

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2019/01/27
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鴻巣友季子の2018年のベスト。 徹底した“学歴社会批評小説”。 題名は法廷の場で実際に加害者のひとりが発した言葉とのことです。 作者は裁判を傍聴して取材をしたそうです。 諸田玲子2018年の3冊

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2018/12/31
  • ネタバレ

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非爽やか青春小説、と帯に書いてあったけど、そんなレベルではなかった。 もちろんフィクションであることは承知してる。 東大生の考え方、その親、信じられない思いだけと、実際にこのような人々は存在するのだろう。 主人公の通う大学の教授の言葉が救い。 どの人物にも共感できない。

Posted byブクログ

2018/12/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

このタイトルは彼女を愚弄した東大生の言葉なのね。 家族思いのしっかり者の長女で家の手伝いもよくして、 ただ、恋をした相手が悪かった。 確かに過去の経験が尾を引いてるのかもしれないけど、会ったその日にホテルに行ったり、(別の日だけど)裸の写真を撮らせたり、そこは頭が悪いと言われてもしょうがないね。 でも、美咲の純な乙女心が裏目裏目に出てあんな事件になっていってしまうのは切なかった。でも泣き寝入りではなく、通報したのは良かった。 この罪を犯した5人の東大生、ネタ枠の水大の女には何をやってもいいというとんでもない優越意識。 偏差値は高いのかもしれないけど、人としては最低のレベル。訴えられた後でさえ、多分、なんで自分がって思っているんだろうな。 ニュースで似たような事件を見るたび、卑劣なあまりにも想像力を欠いた若者が存在することを腹立たしく思う。

Posted byブクログ