滅びの園 の商品レビュー
素晴らしい能力、望みの叶う世界、何十億円というお金…そういうものが良きものとして描かれてるのはわびしい。 夜市、雷〜、秋の牢獄、草祭、金色機械はどれも読み直すほど好きだった。スタープレイヤーはよくわからなかった。万能な世界や多大な報酬を求めてることはもうわかった。わたし自身、人間...
素晴らしい能力、望みの叶う世界、何十億円というお金…そういうものが良きものとして描かれてるのはわびしい。 夜市、雷〜、秋の牢獄、草祭、金色機械はどれも読み直すほど好きだった。スタープレイヤーはよくわからなかった。万能な世界や多大な報酬を求めてることはもうわかった。わたし自身、人間の描写が好きなので派手でも世界観だけだと物足りなく感じてしまう
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地球の空を覆う未知なるもの。地上にプーニーなる白い生物が大発生。間接的にでも口に入るとプーニーになる 感染後、7日間でプーニー化する。 プーニーに感染しない人間。国の定める検査で耐性を数値化 400を超える人間はプーニーを捜査可能になれる。プーニーを食べるプーニー化せずプーニーコンダクターになる 耐性数値の高い鎮圧部隊の隊長がプーニーコンダクターと話し、その存在をしる。 未知なるもの近辺に人間がいることがわかる。 次元転送装置で各国が突入者を転送 耐性度の高い突入者により未知なるものを消滅させた 突入者は消滅したが人間は空から落ちてきた 自分の想念の中で暮らしていた。 狙撃された最初のプーニーコンダクターは想念世界にいた 突入者と最初のプーニーコンダクターが協力 病院に隔離。看護婦に殺される。
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待ちに待った恒川光太郎最新作! 異世界に迷い込んだブラックサラリーマンと異形の生物が溢れ緩やかに滅びに向かっていく世界。なんだかすごいお話ですが、ページを止められずに一気に読み進めてしまいました。 で・・・面白かったんだけど、なんとも読後感が。。 もうなんというか、見渡す限りみんなが不幸になっている感じが。ろくでもない世界から抜け出してようやく掴んだ幸せと平穏をそのろくでもない世界のために奪われてしまう鈴上さんに妙に感情移入してしまったのかもしれません。現実の存在ではなくても、小さい子供が害される展開はどうにも気がふさぎます。。
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突然現れた「未知なるもの」「プーニー」 私は多分、90%ほど鈴上誠一に感情移入していたので、何かとても切なかった 想念の異界が好きだった 私もこういう世界で暮らしたい 地球ではたくさんの被害があって プーニーに強いひと達の人生も書かれていて セイコは結局児島のこと…?
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絶望の日常から不意に異世界への扉を開いた鈴上誠一。そこには平穏な日常と優しい人々がいました。 反して現実の地球には、プーニーと呼ばれる異形の生物が蔓延り、命も物も全て飲み込んで行きます。 鈴上の平和な日々が、現実世界では悲劇の災害にに繋がってしまう皮肉。たった一人の幸せな妄想が、世界中の悲劇を作り上げた罪を、どこに問うて良いのやら…。 切なく悲しい無情のファンタジーでした。 でも自らの命を犠牲にして突入者になった人々の勇気と覚悟のほんの少しでも鈴上にあったなら…とも思ってしまうのです。面白かった。
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現代風なお話で、私がこれまでイメージしていた恒川さんの作品とは明らかに雰囲気が違う感じがしました。 でもやっぱり読後に残る寂寥感は恒川さんでした。 幸せって何なんだろうとか、ひとりひとりの幸せの追求の難しさを強く感じました。
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疲弊したサラリーマンが異世界に迷い混み、居心地よく暮らしていたら、元いた世界がとんでもないことになっていると知らされる。異世界と現実世界それそれで話が進み、謎を残したままラストへ。あの人どうなったのか、とか本当はどんな施設か、など気になることがいろいろあるのが良い余韻。久々に読ん...
疲弊したサラリーマンが異世界に迷い混み、居心地よく暮らしていたら、元いた世界がとんでもないことになっていると知らされる。異世界と現実世界それそれで話が進み、謎を残したままラストへ。あの人どうなったのか、とか本当はどんな施設か、など気になることがいろいろあるのが良い余韻。久々に読んだ恒川作品はとても面白かった!
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こういう設定はSFだが人間ドラマをきっちり描いた作品が大好きです。 夜市のような不気味な怪しさは薄いですが、 今作品のほうが娯楽性は高く、続きが気になって どんどん読んでしまいました。 異界での戦いシーンは拍子抜けなぐらいあっさりしたもので 「ジャンプ漫画ならここから単行本3册ぐらいいけるのになぁ」と余計なことを考えました。
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なんというか一言ではあらわせられないくらいテーマ性のある作品だったなあ。人間の欲望…世界の終わりはあなたの絶望…。次作も楽しみにしてます。
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面白かった。恒川さんの長編小説は、もう本当に自分に合う。 世界の終わりとハードボイルドワンダーランドのような、2つの世界にわたる話だけど、村上春樹の小説のよりも圧倒的にわかりやすい物語がある。 理想の世界で穏やかに暮らす人、地獄のような世界で滅びゆく世界に暮らす人、どちらにもどち...
面白かった。恒川さんの長編小説は、もう本当に自分に合う。 世界の終わりとハードボイルドワンダーランドのような、2つの世界にわたる話だけど、村上春樹の小説のよりも圧倒的にわかりやすい物語がある。 理想の世界で穏やかに暮らす人、地獄のような世界で滅びゆく世界に暮らす人、どちらにもどちらなりの正義があり、どちらにも愛すべき家族や隣人はいる。その葛藤が時には淡々と表現されることもあるが、その分、胸が苦しくなるほど響いた瞬間もあった。 外宇宙から来た生物の思いは語られない。人類の一サンプルとして、そして自身のエネルギー源として、「生物としてのコミニケーション」よりもはるかに高次元の目的での営みだったのかもしれない。語られないが、最後に誠一が幕につつまれる瞬間の一言は感動した。 「いったいどこに自分の娘を殺す父親がいる?(中略)百回繰り返しても百回あなたたちの敵に回るよ。」 現実的に僕がそんな選択が迫られることはなくても、でも、僕もきっと、そんな選択をするんだろうと思った。
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