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ののはな通信 の商品レビュー

3.5

245件のお客様レビュー

  1. 5つ

    38

  2. 4つ

    72

  3. 3つ

    85

  4. 2つ

    24

  5. 1つ

    3

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2020/08/22

月魚が好きで、その流れで三浦しおんさんのこの著を取った。 源と政の際にも思ったが、著者は同性愛作品を度々出してくる。 私自身、同性愛に対して寛容ではあるが、やはり情景がイメージしにくい。あと移入ができない。 そしてこの作品はひたすらに女性二人の文通記録であるため、全く読み進められ...

月魚が好きで、その流れで三浦しおんさんのこの著を取った。 源と政の際にも思ったが、著者は同性愛作品を度々出してくる。 私自身、同性愛に対して寛容ではあるが、やはり情景がイメージしにくい。あと移入ができない。 そしてこの作品はひたすらに女性二人の文通記録であるため、全く読み進められなかった。 度々、「なんで女性の文通を450p程度読むんだろう、、、」と我に帰り、読めなくなる。 著者の作品は好きなものも多いが、極端に反対なものも多い。 当たり前かもしれないが、次からは購入する前に数十ページは必ず試し読みしようと決めた作品。 200p程度で断念。

Posted byブクログ

2020/07/27

気になる本を見つけるときは、やはり自分の心がピンとアンテナを伸ばした時なのだと思う。もちろん、鈍ったアンテナに届けてしまう強い磁力を放つ本ありきだけど… コメダ 珈琲で一気読みしてしまった。 特に自分の子ども時代を思い起こさせるような物語には、どうしても弱いままだ。 この...

気になる本を見つけるときは、やはり自分の心がピンとアンテナを伸ばした時なのだと思う。もちろん、鈍ったアンテナに届けてしまう強い磁力を放つ本ありきだけど… コメダ 珈琲で一気読みしてしまった。 特に自分の子ども時代を思い起こさせるような物語には、どうしても弱いままだ。 この女子高らしさがよく出ているところ、よしながふみの漫画を読んでいるのと似たなつかしさを感じてしまう… 横浜のカトリック系女子高にかよう「のの」と「はな」が交わす手紙で始まり、大人になってメールでのやりとりを続けるようになる。 その年代ならではの微笑ましい「秘密」の共有を続けながら、おたがいの体温を求め、確かめ、果ては激しく傷つけあう。 大人になって文字通り人生が遠く離れてしまっても、ふとしたきっかけでそれは形を変えながら続いていく。 誰が何と言おうと、相手に何と思われようと、魂をささげる愛が綴られていく。 高校の時によく手紙の回しっこしていたなぁ、同窓会に出た時の、自慢大会を眺めて笑いたくなる感じ、わかる… 相手に手紙を送るとき、写し取られる書き手の思いは、どうしてもあふれ出てしまうものだと思う。それがわかっているから、手紙は受け取るのも送るのも、よっぽどのことでなければ避けるようになり、いざ書こうと思うとどうしても暑っ苦しくなってしまう。 思いを伝える、あるいは思いを伝えようとすることの尊さを思い知った。 三浦しをんさんのはっちゃけた文才をエッセイだけで知っていた身としては、こういう本も書けてしまう三浦さんがもっと好きになってしまう。

Posted byブクログ

2020/07/23

高校生から40歳を過ぎるまで途中音信不通の期間があったり、手紙からメールへと手段は変わりながらも言葉を交わし合う2人の女性のやり取り。あくまで手紙やメールだから、その時の感情を落ち着かせたり増幅させたりしてあって、事実が何かではなく、伝えることにした気持ちで溢れている。 女同士で...

高校生から40歳を過ぎるまで途中音信不通の期間があったり、手紙からメールへと手段は変わりながらも言葉を交わし合う2人の女性のやり取り。あくまで手紙やメールだから、その時の感情を落ち着かせたり増幅させたりしてあって、事実が何かではなく、伝えることにした気持ちで溢れている。 女同士での恋愛も友情も憧れも夢も生活もつまっている。独占したいと恋い焦がれる気持ちもそれでも好きだという気持ちも、諦めたり妥協しながらいきることも、自分を信じて自由に生きるということもどれも尊いことだと感じる。

Posted byブクログ

2020/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全編が手紙のやり取り。ののと、はなの。手紙はほんとうに自由だから、言いたいように、その時の気分で書かれていて、普通の小説のように、淡々と説明するみたいなところはなくて、すごく感情が乗っている。だからか、読み終えるのに時間がかかってしまった。そして、あー、そこで終わるのかと。いや、読み終えた時は、続きは!?どうなるの、このあと!という感じでだったんだけど、少し落ち着いて、なるほど、余韻をいっぱい残してくれるのね。いまはじっくり味わいたい気持ちになっている。物理的に離れている場所にいる遠さは、かつては親しかった相手のいまの心の遠さに似ていて、自分の内面の遠さに似ている。そんな表現があったけれど、なるほどなぁ。自分の見ている側面をちょっと疑う。相手を想っても想っても、からまわる。けれども、思いやることはとても大切なんだってことを学ばせてもらった。大切と思う人がいることは、感謝だなぁ。いつか離れるときがくるかもしれない、きっとくる、そのときまでは、きちんと大切に。

Posted byブクログ

2020/07/13

2人の親友の往復書簡。 全ての文章が手紙の言葉で、一気にすらすら読めた。 まさか親友から恋愛関係に発展するのは驚きで、表紙の可愛さとはうらはらに結構表現はどぎつい笑 結局最後、はなは生きてるのか死んでるのか。 読後も想像が膨らんだ。

Posted byブクログ

2020/07/04

頭脳明晰でクールなののと天真爛漫なお嬢様のはな。二人の往復書簡だけで構成された物語。始めは高校での他愛ない手紙。話しても話し足りない親友同士の日常が懐かしい。そして二人の間に芽生える激しい恋。それは若い頃の一時の気の迷い、ではなく二人を形作る核になっていく過程が大学時代の手紙、2...

頭脳明晰でクールなののと天真爛漫なお嬢様のはな。二人の往復書簡だけで構成された物語。始めは高校での他愛ない手紙。話しても話し足りない親友同士の日常が懐かしい。そして二人の間に芽生える激しい恋。それは若い頃の一時の気の迷い、ではなく二人を形作る核になっていく過程が大学時代の手紙、20年の時を越えて復活したメールのやり取りで丁寧に描かれる。これが圧巻。歩んだ人生に重なりがなくても、いやないからこそ育むまれた愛とも魂の双子とも思える何か。それは二人にとっては光なのか枷なのか。可愛らしい表紙にいい意味で騙されたー。

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2020/06/28

始まりと終わり(終着点)が大分違うような気もします。 結局、何だったんだろう。 誰かに薦めたいか、って言われると、それ程薦めたいと思えないお話。 大体同じ年代なので、様子はそこそこ分かります。 でも、これって違う年代の人が違う時代に読んだら、あまり分からないかも。 本に普遍性を求...

始まりと終わり(終着点)が大分違うような気もします。 結局、何だったんだろう。 誰かに薦めたいか、って言われると、それ程薦めたいと思えないお話。 大体同じ年代なので、様子はそこそこ分かります。 でも、これって違う年代の人が違う時代に読んだら、あまり分からないかも。 本に普遍性を求めてる訳ではないけど、 読んでて楽しい話でもないし、特別勇気もらう訳でもないし、何か偏見がなくなる訳でもないし。

Posted byブクログ

2020/06/14

甘美、という言葉は日常でほとんど使わないけど この物語には使っていいんじゃないかな。 甘いだけじゃないけど、もちろん。 たったひとつの愛を忘れない物語。

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2020/05/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

参加できなかった読書会の課題本。表紙の草花の絵も可愛らしく、これは植物研究家が主人公の本かなと勝手に想像していました。もちろん読んでみたら全然違って、私の勝手な思い込み妄想です。帯をみましたら「女子高で出会い、運命の恋を得た少女たちの20年超を、全編書簡形式で紡いだ、女子大河小説の最高峰」と。さらに帯を読んでもまだ、途中まで読み進んでもまだ、吉田秋生の「桜の園」や「ラバーズキス」みたいな話かなとか思いながら読んでいましたら、予想を超えていました。 実は最初、ちょっと読むのがつらく。元々書簡形式というのも少し苦手なのもあって。課題本だからこそ読み続けられた部分はあります。読み進めていったら苦手意識は途中から無くなりはしたのですが。 登場人物に共感できなくて。もちろん、読書は共感が全てではない、共感しないけれどすごく読まないでいられない本というものもあると思うのですが。私の読書傾向には共感は結構大分を占めるらしい。主人公の一人、野々原(のの)の取った行動が当初理解しきれない、わからないという点は、それでも読んでいると、あり得るかもしれない、と思えはする。一章の終わりまで読み進めると、野々原にも、もう一人の主人公の(はな)も、少し理解できる気がした、のですが。 二章の(はな)に、全く共感できず、全く苦手で。リアルなのかもしれないですが、相いれなさに、また読むのがトーンダウンする。特にp.200からの昭和63年12月20日の手紙、p,203でののに結婚について尋ねる無神経さに、p.213から二章の終わりの残酷で自分勝手な心情の吐露に、三章の猫の為五郎についてのやりとりも。この辺りは本当に、(はな)が苦手で苦手で読むのが苦しかった。 ただ三章が進み、(はな)の暮らす国の状況が悪化した辺りから、(はな)の書くことに納得と理解ができるところが増えてきて。P.346の「女のひとってむずかしい」「働いても働かなくても、家庭を人生の中心にしてもしなくても、いろいろ注文をつけられる」「実際になにも言われなかったとしても、どう思われているのかなって、なんとなくびくびくしてしまう」「その結果、細かい立場のちがいによって、女同士であってもなかなか通じ合えなくなる。ばかみたいに細かいことで、どんどん分散されていく」や、あれこれ、あたりを読むと、なんだか遡って、過去の行動や手紙の物言いにも、裏の隠された気持ちがあったのではと、思ったりもしました。 加えて、登場する時代背景が昭和のあれこれで、ああ、あったなとリアリティを感じたり。 長い長い年月をたどっているので、実際に自分自身を振り返ってもXX年も過ぎれば、感じ方も考え方も変わる。同時に変わらないものもあるだろう。(のの)と(はな)の在りようも年齢と共に変わり、関係性も変わるものもあり、変わらないものもあり。ところどころ、フっとわかるような気がするところもあったのですが、最後まで理解できない、共感できないところも多々。とことん愛や恋とは何かを突き詰めようとした話なのか、愛に含まれるエゴすらも赤裸々に描こうとしたのか。大切に思う気持ち、消せない愛や恋心というものが、私には理解できないのかも。 この辺りを読書会で聴いてみたかった、他の人は読んでどう思ったのか。理解しきれないほど、他の人の見方が聴ける読書会に参加したかったと残念に思います。

Posted byブクログ

2020/04/14

往復書簡という形は、ただでさえ他人の生活を覗き見るという小説の醍醐味を際立たせるものだと感じた 読者は傍観者でしかない しかしふたりの生きてきた道、これから行く道はわたしの中にある

Posted byブクログ