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ののはな通信 の商品レビュー

3.5

245件のお客様レビュー

  1. 5つ

    38

  2. 4つ

    72

  3. 3つ

    85

  4. 2つ

    24

  5. 1つ

    3

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2022/05/23

何とはなしに手に取ったため、序盤に恋愛の物語なのかと少し驚き。 そんな私でも書簡体小説という主観で語られる2人のやり取りに一気に没入しました。(本作は400pを越えますが往復書簡で最後までダレることなく読めるのは三浦さんの力量なんでしょう) が、がしかし、明かされるのののある行い...

何とはなしに手に取ったため、序盤に恋愛の物語なのかと少し驚き。 そんな私でも書簡体小説という主観で語られる2人のやり取りに一気に没入しました。(本作は400pを越えますが往復書簡で最後までダレることなく読めるのは三浦さんの力量なんでしょう) が、がしかし、明かされるのののある行いによって2人には決定的な溝が。。 このあたりが本当に辛かった。自分も学生の妹がいるので、のののしたことはとても許容できないし、はなに対するひどい裏切りだと憤った。 ただ、離れてからの2人の関係こそこの小説の真骨頂というか、男のぼくには中々理解できないような”運命の相手”を慮る彼女たちが不思議で美しい。 それだけに、物語のラストの展開が今一つ腑に落ちなかった。彼女の想いは届けられるのだろうか。悶々としてしまいます。

Posted byブクログ

2022/05/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

女同士だからとかに関係なく、 愛があまりにも深すぎて (私の中にはその感情を想像する経験がなくて) 感情移入が少し難しかった。 けど、ただひたすら2人のやりとりなのに どんどん物語が展開して行く様子に なんとなく引き込まれて 読み切ってしまった。 それぞれの時代にどんなことがあったのかとか こういうその場を生きているような 気持ちになる小説って、 どうやって書き上がっていくんだろうすごい。 ののとはなが再開できたのかどうかが気になる

Posted byブクログ

2022/02/08

ののとはなの愛の物語。長かった。二人がいつかどこかで会って、積もる話をたくさんできるといいなと思う。

Posted byブクログ

2022/01/12

最初から最後まで手紙のやりとり調。 だから、どうしても一方的で、断片的な描き方なんだけど、時代の移り変わりや出来事を上手に描いてたと思う。 でも、あくまで手紙なので、一方的な描き方や気持ちの側面に最後は飽き飽きしてしまった。 150ページぐらいに簡潔にすればよかったのにと思いなが...

最初から最後まで手紙のやりとり調。 だから、どうしても一方的で、断片的な描き方なんだけど、時代の移り変わりや出来事を上手に描いてたと思う。 でも、あくまで手紙なので、一方的な描き方や気持ちの側面に最後は飽き飽きしてしまった。 150ページぐらいに簡潔にすればよかったのにと思いながら、この深い愛を描くには400ページ以上必要だったのか?

Posted byブクログ

2022/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半の女の子二人の甘くて可愛いらしいやり取りが凄く好きです。言葉の端々から好きで好きで堪らないって感じが出てて、若さゆえの危なげすら感じる熱情が眩しかったです。完全に二人切りの世界に没入していて、憧れでや親愛を飛び越えた感情を抱えてお互いの特別を必死で求めていて、圧巻でした。 あの熱量は凄いとしか言えません。できる事なら、もっと長く二人で幸せな日々をおくって欲しかったくらいです。 中編の、ののにどれだけ避けられてもめげずにひたすら言葉を尽くすはなはいっそ清々しくて、結局するりと懐に入り込んでしまう強かさには驚きました。はなには自分を必要として欲しい、誰かとお互いがいないと生きていけないくらいに深く結びついていたいって気持ちが強く、だからこそ自分を愛してくれる人を手放せないんだと感じました。わざと嫉妬させるような期待させるような、駆け引きを感じさせる言葉を使うところもまた恐ろしいところです。どれだけ相手が自分に執着しているのかをちゃんとわかった上でパートナーにはできないけれど、一生関わって欲しいなんて。自分だったら言えません。悪女だと思うのに憎み切れないのは、本当に貴方を必要としているんだって、これからも大切にしたいんだって気持ちが見えてしまうからだと思いました。恋愛にせよ友愛にせよ、心から自分を好きだって思ってくれている人を嫌うなんてできないって信念がはなにはきっとあるのではないでしょうか。だからこそ、諦めずに全力の愛を伝えられるんだと思いました。 後半では、社会情勢も入り二人の思想や見解についてのやり取りがまた面白かったです。お互い色々経験し成熟しつつも若い頃の気持ちが根底にあって、今も分かり合えているような、この人だから素直に話せるって雰囲気が自分には感じられました。熱くてお互い焦げてしまいそうなくらいに鮮烈に愛した記憶がずっと人生に深く深く刻みついていて、それがやっと穏やかな気持ちで向き合えるようになったんだと思いました。はながボランティアとして危険な地域に行くことを選んだ時、あぁ、本当に自分が必要とされる事、誰かの力になれる事がはなにとっての一等大切な事なんだと思いました。はなは自分を必要としてくれる人には自分にできる限りの事をするのでしょう。再会して欲しい気持ちも凄くあったのですが…会えなくとも、心の中にずっとその人がいる。あまりに深い愛だなぁと思いました。

Posted byブクログ

2022/01/01

ミッション系のお嬢さま高校の同級生だったのの(野々原茜)とはな(牧田はな)の手紙のやりとりが続く小説。やりとりは間に没交渉の時期を含みながらも、足かけ27年に及ぶ。 高校生の二人のやりとりはまあ他愛のないもの。思春期の彼女たちにとっては重大なことを綴っては矢継ぎ早に交わされる。授...

ミッション系のお嬢さま高校の同級生だったのの(野々原茜)とはな(牧田はな)の手紙のやりとりが続く小説。やりとりは間に没交渉の時期を含みながらも、足かけ27年に及ぶ。 高校生の二人のやりとりはまあ他愛のないもの。思春期の彼女たちにとっては重大なことを綴っては矢継ぎ早に交わされる。授業中にクラスメートのリレーを介して送られてくる手紙なんかも、らしい感じ。そして思春期は物憂く早まったことをしてしまうもの。ののとはなは愛し合っていたはずなのに、どうしてののが破廉恥教師とあんなことをしたのか理解に苦しむ。それを機に二人の関係は変化する。 その後、大学生になっても細々と続いていた二人の仲は、はなが幼なじみの外交官青年と結婚しようとしたとき、ののから唐突に断ち切られる。そして20年超を隔ててののがはなにメールを送り、二人のやりとりが再開される。 こうしてみると、仲をかき乱すのもつき合いを再開するアクションをするのものののほう。勉強はよくでき、はなは無邪気にそんなののを尊敬していたけど、こじれた性格ののの。 20年超を経た2010年の二人のやりとりはそれまでとちょっと様子が違う。はなは政情不安定なゾンダという小国の日本大使夫人になっていて人の機微のわかるとても素敵な人間に成長している。20数年の間にいろんな人といろんなつき合いをしたからか、静かにこじらせ生活を送るののとの違いを感じる。やがて、ゾンダが内戦状態になって邦人は大使までが帰国するような状態のなか、はなはゾンダで出会った人たちのために無謀ともいえる新たな生き方を選ぶまでに。 この2010年の素敵に自然体で勇気あるはなに触れると、聡明さでもって二人の仲をリードしているのはのののような気がしていたけど、実ははながののをそのように行動させていたように思えてくる。その証左のように、はなを見倣うかのようにしてののは2011年の震災間もない東北へ行く決意をするんだし。 年月がたっても、その間にどんなことがあっても、変わらず手紙で言葉・思いを交わすことのできる二人は、お互いがこの世のどこかで生きていることを頼りに自分も生きていける、生かし合っているソウルメイトのような関係なのだろう(たとえ、片方がこの世にいなくてもともに生きたことを糧に過ごしていける関係でもあるだろう)。互いが互いに対して知らずのうちに安寧や勇気を与え、そして受け取りながら生きてきて、これからも生きていく……。 てっきり、2010年のやりとりが再開してほどなく、ののが東北をよく訪ねていたことから、震災でののに何かが起こるのかと思っていただけに、はなのほうが人生を大きく転回させたことにびっくりした。2010年のはなの見事さには感嘆するばかり。いつか二人がまた会え……なくてもいいからせめて手紙を交わせることがあるといいんだけど。 それにしても女性どうしは手紙でも饒舌……というか自分の気持ちの言語化能力に長けている。男性どうしだったら、現実はもちろん、こんな小説成り立たないことだろう。

Posted byブクログ

2021/10/13

リサイクルショップで表紙に惹かれて購入、本屋さんで定価ではおそらく買って読む事は無かっただろう。 ののとはな、私と同世代で同じ時代を生きてきたが共通点も共感するところもほとんど無く「こんな世界もあるんだなぁ」って感じ。でも、だからこそ読書は楽しい。知らない世界に連れて行ってくれる...

リサイクルショップで表紙に惹かれて購入、本屋さんで定価ではおそらく買って読む事は無かっただろう。 ののとはな、私と同世代で同じ時代を生きてきたが共通点も共感するところもほとんど無く「こんな世界もあるんだなぁ」って感じ。でも、だからこそ読書は楽しい。知らない世界に連れて行ってくれる。ふだん共感できそうな本ばかり選びがちだけ時々は先入観なしに色々読んでみるのもいいなと思った。

Posted byブクログ

2021/09/06

新聞の広告を見て知った。百合小説かと思ったが最終的には愛の形についての話なのだと感じた。ミッションスクールの少女達の物語としては自然な帰結だと思った。有島の惜しみなく愛は奪うにも通ずるものも感じた。

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2021/09/05

ミッション系のお嬢様学校に通うののとはな。 気の合うかけがえのない親友から、それ以上の関係に。 どれ程時が経っても、離れていても、 心にある大切な存在。 感情のままの子供っぽさから、大人に成長した二人のやり取りは胸に染み入ります。 これは愛と覚悟の物語。 生涯を通して愛おしい存...

ミッション系のお嬢様学校に通うののとはな。 気の合うかけがえのない親友から、それ以上の関係に。 どれ程時が経っても、離れていても、 心にある大切な存在。 感情のままの子供っぽさから、大人に成長した二人のやり取りは胸に染み入ります。 これは愛と覚悟の物語。 生涯を通して愛おしい存在があるのは羨ましい。 お互いに刺激と影響を受け成長していく。 ののの最後の決断には驚きました。

Posted byブクログ

2021/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ノノとハナの2人の女の子のお手紙のやりとりからなるお話。 高校生から大人?40代?までよ2人のやりとり。 全く違う性格の2人は仲良しから、それ以上の関係に。 高校生時代は、すごく微笑ましく思えたんだけど ノノがハナに隠して男の先生と関係を持ってた。 それを知ったハナは許すことができず、純粋なゆえにノノを許しても心の葛藤がすさまじく別れを切り出し疎遠に 大学生時代、ハナは異性の彼氏ができるがどうしてもノノを想ってしまう。ノノには彼女がいたが。お互いを想うあまりにやはり元の関係には戻れず…また疎遠に ハナは結婚 大人になってから、手紙ではなくメールのやりとり。 ハナは幸せでありながらも自分の思うように生きたいと決意し離婚、そしてノノとは連絡不通に… え?え?? ハナ、どこ行ったの?? って終わってしまった… どうか続きを書いてください。 気になって仕方がない。 同性愛という印象より 本当に愛する人への気持ちや思いが素敵だなと思える作品でした。 強い心の持ち主のノノだったが、本当に強いのはハナだった。

Posted byブクログ