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ひと の商品レビュー

4

432件のお客様レビュー

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    117

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/05/04

久しぶりに、一気読みした作品。 最後の終わり方も良かった! 文章がストレートで、だからこそ心情がよくわかる。 揚げたてのコロッケが食べたくなりました。 うちの近所にも、お惣菜屋さんがあれば いいのにな。 他の作品も読んでみたい。

Posted byブクログ

2024/05/03

東京で一人暮らしをしながら大学に通う二十歳の聖輔のもとに、母が急死したとの訃報が届いた。 それは、すでに3年前に父を事故で亡くした聖輔が天涯孤独となったことを意味する。 大学を中退し、家計を切り詰めながら今後の生活を考えていたところ、商店街の揚げ物の匂いが漂う惣菜屋で足が止まった...

東京で一人暮らしをしながら大学に通う二十歳の聖輔のもとに、母が急死したとの訃報が届いた。 それは、すでに3年前に父を事故で亡くした聖輔が天涯孤独となったことを意味する。 大学を中退し、家計を切り詰めながら今後の生活を考えていたところ、商店街の揚げ物の匂いが漂う惣菜屋で足が止まった。 メンチをまけてもらったことをきっかけに惣菜屋でアルバイトとして働くことを志願し、聖輔の新たな生活が始まる。 主人公である聖輔が置かれた状況は大変なものだが物語は淡々と進み、心の動きもわりとあっさりしていた。 読んでいてしばらくは、あらすじから想像した重苦しさのようなものがなかったのが意外だった。 読み進めるうちに、冷静に現実を受け入れることができ、一人で現実的な判断・対処をしようとしていた聖輔が、様々な人との交流によって成長していく物語なのだと感じられた。 登場人物たちの優しさはどれも押し付けがましさはなく、皆それぞれ違う優しさにあふれていたのが良かった。 ラストはとても爽やか。多く描きすぎていないことで、その爽やかな余韻が強く残る終わりだった。

Posted byブクログ

2024/04/17

物語に波があるというよりは最初から最後まで緩やかでその中に主人公の生活が溢れていて読みやすい本でした。大学生という若さで大切な家族の死を2度も経験して、社会人になって既存の人間関係と新しい人間関係の両方の中で生きら主人公。話が緩やかだなと感じるのは主人公の冷静さや落ち着いてること...

物語に波があるというよりは最初から最後まで緩やかでその中に主人公の生活が溢れていて読みやすい本でした。大学生という若さで大切な家族の死を2度も経験して、社会人になって既存の人間関係と新しい人間関係の両方の中で生きら主人公。話が緩やかだなと感じるのは主人公の冷静さや落ち着いてることまた彼の礼儀正しいところから来ているのではと。読みながらこの本に声援を送っている感じでした。

Posted byブクログ

2024/04/10

「一人の秋」 親を亡くして残ったもの。 生きていくために取捨選択を素早くできたことによって、ギリギリの生活をする前に動き出せたのだろう。 「一人の冬」 上京してまで会いに来た。 本当に貸し借りがあったとしても、それは支払い終わっているというのに今更になって言うのは集りだろ。 ...

「一人の秋」 親を亡くして残ったもの。 生きていくために取捨選択を素早くできたことによって、ギリギリの生活をする前に動き出せたのだろう。 「一人の冬」 上京してまで会いに来た。 本当に貸し借りがあったとしても、それは支払い終わっているというのに今更になって言うのは集りだろ。 「一人の春」 少しずつ将来は決まって。 同情は全くないとは言い切れないだろうが、それでも色んな人が気にかけてくれるのは人柄のおかげだろ。 「夏」 想いを口に出す事により。 呼び出して遠回しに手を引くよう言うなど、完全に自分の負けを認めているだなんて思ってもないのだろ。

Posted byブクログ

2024/02/17

この作者の本を初めて読んだ。「27000冊のガーデン」に出てきて知った。中高生におすすめしたい。とてもいい本だと思う。文章短め。会話文多め。主人公の性格の良さに心洗われる。一人っ子で父を亡くし、母も亡くしたとは、どれほどの絶望だろう。残された貯金(けっして多くない)を大切にしなが...

この作者の本を初めて読んだ。「27000冊のガーデン」に出てきて知った。中高生におすすめしたい。とてもいい本だと思う。文章短め。会話文多め。主人公の性格の良さに心洗われる。一人っ子で父を亡くし、母も亡くしたとは、どれほどの絶望だろう。残された貯金(けっして多くない)を大切にしながら、アルバイトで生きていく。コーヒー代や電車賃を節約するシーンがとてもリアルで身に沁みて応援したくなる。いとうみくの「車夫」の主人公、吉瀬走と似ている。こういう子は、絶対に幸せになると思う。終わり方も良かった。

Posted byブクログ

2024/02/08

コロッケ食いたい ってな事で、小野寺史宜の『ひと』 久し振りにええ本読んだなぁって感想です。 心に染みるって言うか、すんなり綺麗に心を洗い流してくれる様な……。 また、色々と考えさせてもらう感じじゃね。 両親を短期間で亡くし、1人で生きて行かざるを得ない聖輔に触れてく人...

コロッケ食いたい ってな事で、小野寺史宜の『ひと』 久し振りにええ本読んだなぁって感想です。 心に染みるって言うか、すんなり綺麗に心を洗い流してくれる様な……。 また、色々と考えさせてもらう感じじゃね。 両親を短期間で亡くし、1人で生きて行かざるを得ない聖輔に触れてく人々は良い人も居れば、嫌な人も居る。 辛い経験を乗り越えしっかり生きて行く聖輔はマジカッコええし尊敬するわ! 自分の事、自分の子供達の将来の事が不安になる事もあるけど、これ読んだらもっと先の事も色々と考えないと、って思いました。 ホントにええ本じゃなぁ、紹介してくれた @_aya027 さんにはありがとうって言いたいね 小野寺史宜さんは初めて読んだけど、他の作品も気になるから読も 最後にラストが堪らんね! 聖輔カッコ良すぎるぜっ!尊敬するぜっ! 2020年51冊目

Posted byブクログ

2024/01/21

読み始めたら止まらなくなってしまった。 厚さがそれなりにあったから、読む前はどうしようかと思ってたんだけど一気に読み終えてしまった。 読み始めは「線は僕を描く」みたいな方向に行くのかなと思ってたけど、それとは全然違う方向に穏やかに優しく進んでいった。 頼ってもいい人には頼ってもい...

読み始めたら止まらなくなってしまった。 厚さがそれなりにあったから、読む前はどうしようかと思ってたんだけど一気に読み終えてしまった。 読み始めは「線は僕を描く」みたいな方向に行くのかなと思ってたけど、それとは全然違う方向に穏やかに優しく進んでいった。 頼ってもいい人には頼ってもいい。一人で頑張るのもいいけど、頼れる人にはちゃんと頼る。 色んな人に言われてたな。 頼るって一番難しいことよね。 でもそれをきちんと言葉にして言ってくれる人がいるって幸せなことなんだな。 読み終えて心の中にまん丸なほわっと温かい物が残る作品だった。

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2024/01/08

めちゃめちゃ良かった。 むちゃくちゃ読みやすい。 大したことは起きないというか、起きたあとからスタートして、頑張って生活していく主人公ってことなんだけど。 そこも、そんなに大きな事件があるわけでもなく、人々とのつながりを丁寧に描いていく。主人公の人の良さが非常にしみる。 この年...

めちゃめちゃ良かった。 むちゃくちゃ読みやすい。 大したことは起きないというか、起きたあとからスタートして、頑張って生活していく主人公ってことなんだけど。 そこも、そんなに大きな事件があるわけでもなく、人々とのつながりを丁寧に描いていく。主人公の人の良さが非常にしみる。 この年の本屋大賞2位がこの作品で、1位がそしてバトンが渡された。 このどちらもが、事件が起こったあとの普通の日々を生きていく中で、成長する話。 どっちも良くて、この普通の生活なんだけど、やっぱり人は成長するし、大切なことを知っていくって行程はすごい好きな展開。 良かった。

Posted byブクログ

2024/01/16

大切なのはものじゃない。形がない何かでもない。人だ。人材に代わりはいても、人に代わりはいない。 素晴らしい。

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2023/11/11

装幀の絵が印象的。ブクログで他の本でいいねしてくれたユーザーさんが、すごくはまってて、読んでみた。 この年代の男の子が主人公の話は、あまり読んだことがないので微笑ましいなあと思いながら読んだ。 ちょっとスローすぎるのと、短い何気ない会話ベースの展開や不遇な身の上にさらに畳み掛ける...

装幀の絵が印象的。ブクログで他の本でいいねしてくれたユーザーさんが、すごくはまってて、読んでみた。 この年代の男の子が主人公の話は、あまり読んだことがないので微笑ましいなあと思いながら読んだ。 ちょっとスローすぎるのと、短い何気ない会話ベースの展開や不遇な身の上にさらに畳み掛ける理不尽な登場人物たちに、途中読み進みづらさを感じたけど、最後の方の「ひと」というタイトルに相応しい縁には、じんわり感動した。 そして、他の感想にもあるように、揚げたてコロッケ食べたくなる。

Posted byブクログ