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それまでの明日 の商品レビュー

3.4

100件のお客様レビュー

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    12

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

    11

  5. 1つ

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2021/01/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初めての作家で昭和っぽいハードボイルド。 懐かしい映画を観るようで、思いのほか楽しめました。 字も小さく厚みのある本でしたが、あまり無駄と思えるところもなく、回収するものは回収する、読み応えのある小説です。

Posted byブクログ

2021/01/12

初の澤崎探偵シリーズ。ハードボイルドはどちらかというと敬遠してたが、話のテンポもよく、楽しく読めた。一流料亭、死ぬまでに一度くらい行けるんでしょうか?

Posted byブクログ

2020/09/06

10年振り?の新作、期待通りに楽しめました。以前の作品の登場人物が出てきて、ゆっくり思いだしながら読むのも楽しかった。最後に事件が一気に解決した後も???となるところもいつもと同じw。マーロウやスペンサーを読み返したくなりました。

Posted byブクログ

2020/09/01

探偵の沢崎が依頼を受けた案件で、想定外の事象が頻出する非常に楽しめるストーリーだが、沢崎と警察とのやり取りが面白かった.望月皓一が調べることを依頼した人物 平岡静子は既に死亡しており、それを伝える目的で訪れた皓一の事務所で強盗事件に巻き込まれる沢崎.たまたま居た梅津一樹との工作で...

探偵の沢崎が依頼を受けた案件で、想定外の事象が頻出する非常に楽しめるストーリーだが、沢崎と警察とのやり取りが面白かった.望月皓一が調べることを依頼した人物 平岡静子は既に死亡しており、それを伝える目的で訪れた皓一の事務所で強盗事件に巻き込まれる沢崎.たまたま居た梅津一樹との工作で犯人の一人を自首されることができたが、それを皮切りに様々の事象が出てくる.皓一と名のった人物は別人で、当の皓一は行方不明.暴力団も絡んで複雑な展開となるが、梅津の周到な工作が背後にあったことが最終的に判明する.非常に楽しめた.

Posted byブクログ

2020/08/08

探偵の沢崎は、望月と名乗る男から料亭の女将の身辺調査の依頼を受ける。調査を進めていくうちに、その女将はすでに亡くなっていることがわかる。依頼主の望月に報告しようとするが、その依頼主は行方不明となっていた。望月の行方を調べていくうちに、望月と名乗った依頼主は望月本人でないことがわか...

探偵の沢崎は、望月と名乗る男から料亭の女将の身辺調査の依頼を受ける。調査を進めていくうちに、その女将はすでに亡くなっていることがわかる。依頼主の望月に報告しようとするが、その依頼主は行方不明となっていた。望月の行方を調べていくうちに、望月と名乗った依頼主は望月本人でないことがわかる。依頼主は誰であったのか?依頼の本当の目的は?といった物語。 シリーズものとは知らずに手に取りましたが、前作を読んでなくても問題なく読めます。それほど面白くなかったので、他の沢崎シリーズを読もうとは思いませんでした。

Posted byブクログ

2020/05/19

何度か読まないと深さがわからない作品と感じた。 またシリーズものなのでお馴染みの登場人物等もあり状況把握に時間がかかる。 真の依頼人の正体が判明する場面等展開が大きく動く部分は面白かった。

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2020/04/08

今までの沢崎に比べて、随分丸くなった印象。 ちょっと年を取ったのかな。 やっぱり携帯を持っていない。 愛車ブルーバードは? あまり皮肉を言わなくなり、どちらかと言えば素直な返答が多かった気がする。 それでも沢崎は沢崎。 その性格が物語をややこしくさせてたとも言える。 事...

今までの沢崎に比べて、随分丸くなった印象。 ちょっと年を取ったのかな。 やっぱり携帯を持っていない。 愛車ブルーバードは? あまり皮肉を言わなくなり、どちらかと言えば素直な返答が多かった気がする。 それでも沢崎は沢崎。 その性格が物語をややこしくさせてたとも言える。 事件のあらましが分かった後はちょっと尻すぼみ。 でもこのシリーズは好き。

Posted byブクログ

2020/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

原尞というミステリー作家の本を手に取ったのは、年号が昭和でまだ大学生だった頃だ。新刊の予約がひと回りした後の単行本を図書館で借りて読むという倹しい習慣が当時はなく、本屋で平積みになった本を何の躊躇もなしに買っていた。一人暮らしだったから、家に帰っても誰彼に読書の邪魔をされることもないのに、本の世界に浸りたいときには高田馬場のジャズ喫茶マイルストーンに寄り道するのも常だった。  デビュー作『そして夜は甦る』を読んで、たちまちその世界観に引き込まれた。中年の渋い(当時20代の僕からしたら)探偵沢崎は枯れたその雰囲気が醸し出す脱力感と洒脱さがたまらなかった。若造の僕が真似をしたら道化になってしまうだろう。拳銃を携帯していなくても、この街でフィリップ・マーロウにもサム・スペイドにもなれるのだ。アメリカ映画のスタンダードな探偵たちもその頃は様変わりしていた。『エンゼル・ハート』(1987)のミッキー・ロークはオカルトに巻き込まれる羽目になり、そうでなければ、カルトなサイコ野郎の相手をしなくてはならない。分を弁えたまともな仇役と饒舌にわたりあう探偵はほぼ絶滅種となっていた。  翌年、待ちわびた第二作『私が殺した少女』も貪るように読んだ。探偵業を登録していない週末だけの私立探偵気取りの『わたし』がナンパのつもりで声をかけた依頼人のおかげで会社を辞めて、本物の私立探偵になるストーリーのプロットをディレクターズカンパニーの映画のシナリオに応募しようか、それとも江戸川乱歩賞のために小説にしようかと思案しているうちに時代は平成に変わり、20世紀は終わってしまった。僕は子供が生まれたからと宗旨替えして煙草を止めるような判で押したような有り体の父親に嬉々としてなっていた。そのうち自分じゃなくなりそうだと気づいて、図書館から大量の本を借りて、読むようになって、なんとか自己を取り戻したのだが。  部屋の本棚には『愚か者死すべき』(2004)の初版があった。それもサイン本だった。当時、札幌に住んでいたので、著者のサイン会に行った記憶はないし、古本屋で買ったしるし(・・・)もない。だとしたら、札幌でサイン会の売れ残りを買ったのだろう。そして、『それまでの明日』を借りてきて読んだ。単行本は直ちに本屋に並んで買っていた作家だったのに今さらである。奥付を見ると2018年3月15日発行とある。実に2年遅れの邂逅だった。沢崎は54歳だった。21世紀になって、携帯電話も持たない意固地な面倒くさい本物の初老になっていた。今の自分と同い年である。新刊を2年間うっちゃっていたせいで、僕は沢崎の年に追いついてしまった。彼自身は前世紀の遺物であり、原尞の造形する物語の世界観が今の時代にそぐわないのだ。沢崎は当たり前に煙草を吸う。警察車輛が禁煙だと咎められても吸い、窓の外に吸殻を捨てる。そのふるまいも令和の時代には絶滅種だろう。中古のブルーバードは別の車種にアップデートされていたが。  物語のエピローグで本作の沢崎の事件が2010年の出来事であったことが判明し、僕は少しだけ安堵した。やはり沢崎は自分より年上であったのだと。

Posted byブクログ

2020/03/17

探偵・沢崎シリーズ、長編5作目。 かなり久しぶりに読むシリーズなので、とりあえず私好みの渋カッコいい探偵ミステリだったことだけしか記憶になかったのですが、それでも特に問題なく読むことは出来ました。あえて挙げれば、元パートナーの渡辺の一件くらいでしょうか。でも、知らなくても特段困...

探偵・沢崎シリーズ、長編5作目。 かなり久しぶりに読むシリーズなので、とりあえず私好みの渋カッコいい探偵ミステリだったことだけしか記憶になかったのですが、それでも特に問題なく読むことは出来ました。あえて挙げれば、元パートナーの渡辺の一件くらいでしょうか。でも、知らなくても特段困ることは無いと思います。 2019年度このミス1位になったということで、前作から14年経とうが、ファンはついてくるものですね。かくいう私も嬉しくて、内容云々より新作を読めることに歓喜したのですが、ハードボイルド探偵モノとしてはもちろん大満足。渋カッコよさは健在で、私としては理想のてっぺんに近い探偵さん像。ただ、ミステリとしては、意外とこじんまりとした結末でまぁ普通な感じ。終盤の謎解きも延々説明文と化していて、これでよくこのミス1位になったなぁ、というのが正直な感想です。でも、途中までのミステリのリードの仕方は非常に上手かったと思います。 そして、最後の十数行は賛否両論あるようですが、私は残念ながら否の方。蛇足中の蛇足に感じました。もちろん、何が起こった場面なのかは察しておりますが、何故にここでこれを持ってきたのか、必要性が分からない。インパクトだけは絶大でしたけど。

Posted byブクログ

2020/02/14

いつの間にか出てた沢崎シリーズ 面白くて一気読み 沢崎のセリフに痺れる 一気読みだが、何回も前のシーンを読み返す 至高の読書体験

Posted byブクログ