その可能性はすでに考えた の商品レビュー
ほんタメで紹介されていたので読みたかった本。結果的には私には合いませんでした。 登場人物が全員厨二病的であまり馴染めず、物語にも引き込まれないまま終わってしまいました。アニメ化とかしたらいいかも??
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ある村で起こった集団自殺の事件の真相を様々な登場人物が推理をするが、主人公の探偵がタイトル通り「その可能性はすでに考えた」のセリフで否定していく多重解決ミステリ。 探偵が事件を推理するのではなく、推理を否定するというのが斬新で面白いし、ポップな登場人物が出てきて読みやすい! ただ...
ある村で起こった集団自殺の事件の真相を様々な登場人物が推理をするが、主人公の探偵がタイトル通り「その可能性はすでに考えた」のセリフで否定していく多重解決ミステリ。 探偵が事件を推理するのではなく、推理を否定するというのが斬新で面白いし、ポップな登場人物が出てきて読みやすい! ただ、複雑な論理合戦がメインなので、気軽に読むというよりじっくり頭を使いながら読む作品なので、心して読む必要ありかもです。
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赤い衣に身を包んだ眉目秀麗な青髪の探偵・上苙丞と、彼に多額の金を貸し付けている中国人美女・姚扶琳(ヤオ・フーリン)。本作は多くの人が連想する探偵と助手のイメージからかけ離れている、この凸凹コンビの会話から始まる。 物語の幕開けからエンジン全開と言わんばかりに印象的な二人の掛け合い...
赤い衣に身を包んだ眉目秀麗な青髪の探偵・上苙丞と、彼に多額の金を貸し付けている中国人美女・姚扶琳(ヤオ・フーリン)。本作は多くの人が連想する探偵と助手のイメージからかけ離れている、この凸凹コンビの会話から始まる。 物語の幕開けからエンジン全開と言わんばかりに印象的な二人の掛け合いを読み、一体どんな謎が待ち受けるんだ…!と気もそぞろに読み進めていった。 ミステリーの核である探偵の解決するべき謎。本作におけるそれは、上苙へ依頼主である女性が過去に経験したという「首を切り落とされた少年に抱き抱えられていた」記憶が本物かどうかというもの。 序盤でこの謎の解決を依頼されるこの場面を読んでいた私は、「これは本当にミステリーなのか…?そんなことあり得るわけがないだろう!ファンタジーじゃあるまいし!」と通勤電車に揺られながら深く眉を顰めていた。 また、本作は一般的なミステリーとは違い、この謎を解き明かすことが目的ではない。 上苙は過去のとある事件から「奇跡」があることを証明するべく活動する探偵。そして、先に述べた事件は上苙によって「奇跡」であると判断される。 しかし、この事件を奇跡だと認めようとしない数々の人物により、「奇跡ではない可能性」を提示される上苙。彼はこのあらゆる可能性に対し反証をしていくことになる。 そう。本作はこの事件が「奇跡」を証明しようとする探偵と、「奇跡でないこと」を証明しようとする刺客たちによる推理勝負の物語なのだ。 刺客たちの提示するアホらしい大道芸トリックの数々を、タイトルと同じセリフで論破していく上苙は、探偵というよりディベート対決に身を興じる大学生のようだった。 にもかかわらず、それらのあり得たかもしれない可能性たちをスマートに論破していく彼の姿に、思わず唸ってしまったのも事実。本当に魅力的な登場人物が多いので、この辺は皆さんにもぜひ読んで味わってほしい。 そんな中でも、私がもっとも魅力的に感じた登場人物は姚扶琳(ヤオ・フーリン)という女性だ。 上苙と共に行動することの多いフーリンは、厳密に言えば助手ではない。 高利貸しとして生計を立てる彼女は上苙に多額の金を貸し付けているため、実際は探偵業の出資者のような存在なのだが、その血の気の多い性格から気になっていることを都度質問する場面が多い。 所謂助手としての活躍はほとんどないものの、こういった読者が読み進めながら抱くことになる痒い疑問点をズバッと提示するのは、ミステリーではれっきとした助手の役割だろう。 彼女の仕事内容や気性が激しさが序盤から描かれているだけに、こうした如何にもミステリーに登場しなそうな人物を上手に物語に絡めてくるのは、さすが井上真偽氏と言わざるを得ない。 奇跡の証明をかけた推理勝負。これほどロマンのあるミステリーはないと誓って言える。 他の誰にも書けない物語を見せてくれた井上真偽氏は、これからもミステリーの新しい可能性を提示してくれると、私は確信している。
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最初のページの目次の項目で中国語?と心のハードルが出来てしまったが、これは映像化したら面白いと思える作品だと思った! それぞれのキャラが大変際立っているのが、こう、喉にひっかかる感じで、なんかスッキリしないなって感じがあるけれどこういう論を展開していく内容ならばこのぐらいのキャ...
最初のページの目次の項目で中国語?と心のハードルが出来てしまったが、これは映像化したら面白いと思える作品だと思った! それぞれのキャラが大変際立っているのが、こう、喉にひっかかる感じで、なんかスッキリしないなって感じがあるけれどこういう論を展開していく内容ならばこのぐらいのキャラが丁度いいのかもと思う。 スルスル理解しながら読む、は私には難しかったけれど首のない少年に私は運ばれたかもしれないって設定が何よりも面白くてよかった! 別の作品も読んでみたい!
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多重解決モノはおそらく初めて読む。 いやこれって解決なのか...?という疑問はさておき、なかなか読み応えがあって新鮮だった。 面白いのは、奇跡の証明が主軸にあるにも関わらず、反証可能性がきちんと担保された科学的な論戦が繰り広げられているところ。もちろん状況を知り尽くしているわけで...
多重解決モノはおそらく初めて読む。 いやこれって解決なのか...?という疑問はさておき、なかなか読み応えがあって新鮮だった。 面白いのは、奇跡の証明が主軸にあるにも関わらず、反証可能性がきちんと担保された科学的な論戦が繰り広げられているところ。もちろん状況を知り尽くしているわけではないから「なるほどな」で終わってしまうけれど、読んでいて楽しかった。他の可能性の否定も是非見てみたい。 主人公であるウエオロジョウのキャラクター性もなかなかに好みで、タイトルにもなっている「その可能性はすでに考えた」という決め台詞も悪くない。 内容としてはかなりロマン寄りというか、テーマから見てもファンタジーの要素を持っている気がしなくもない。 少し残念というか、合わないなと思ったのは馴染みのない漢字が出てくる以上に、あまり作品の性質上必要のない中国語が出てくることで読みづらい部分があったこと。ただこれは慣れや自信の教養のなさからくるものでもあるから、懲りずに続編や他の作品も読んでみたい。
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店頭であらすじ読んで、行けるかなと思って購入。しかしこれは、本格派ミステリー=推理小説ですね。小生には、一つずつ考えるまでの気力なく、流し読みしてしまいましたが、展開は面白かったです。
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10年くらい前、年末のミステリーランキングで好評だったので期待して読み始めた。 いわゆる多重解決物で、論理のキレ味が売りのようだが、残念ながら私の琴線にはあまり響かなかった。 探偵のキャラは、どこか京極堂の榎木津を彷彿とさせるところがあり魅力的だし、事件の舞台もとある山中にあ...
10年くらい前、年末のミステリーランキングで好評だったので期待して読み始めた。 いわゆる多重解決物で、論理のキレ味が売りのようだが、残念ながら私の琴線にはあまり響かなかった。 探偵のキャラは、どこか京極堂の榎木津を彷彿とさせるところがあり魅力的だし、事件の舞台もとある山中にある新興宗教の在所が舞台で、クローズドサークルの要素もあり、それなりに面白いのだが、謎の中国人や中国語が多く読みづらいのが辛かった。 作中で語られる様々なトリックも、説明が煩雑で分かりにくく、それも作品にのめり込めなかった一因である。 作者の作品は何冊か積読してあるので、これ一作で見切りはつけずにもう少し読んでみたい。
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多重解決を初めて読みましたが、個人的にはそこまで好みではなかったです。 中国語?が多くてそれが少し読みにくかったですたね。 解決という解決もないのが私の中では腑に落ちなくて。どうなんでしょう?ってなりました。
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第7回ビブリオバトル全国大会inいこま予選会4-オンライン-で紹介された本です。 https://www.youtube.com/watch?v=I1WIGU-uM-s 2022.2.12
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新しいタイプのミステリで面白かった。 始めは設定盛り盛りのキャラクターと語りにウンザリしていたけど、半分くらい過ぎた頃には、この荒唐無稽な論調には胡乱げなキャラじゃないと世界観も合わないかとある意味納得。でも読みづらいことこの上ないので、大部分は読み流しました。
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