許されざる者 の商品レビュー
原書名:DEN DÖENDE DETEKTIVEN ガラスの鍵賞 著者:レイフ・GW・ペーション(Persson, Leif G. W., 1945-、スウェーデン・ストックホルム、小説家) 訳者:久山葉子(1975-、兵庫県、翻訳家)
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年寄りにはショッキングな出来事から始まるが、冷静で硬質な描写がとても良い。 迷宮入りしていた事件が、なんでこれだけでわかっちゃうの?と少々思わないでもなかったものの、本来はもっともっと早かったはずなのだよなあ。 事件とヨハンソン、どちらからも目が離せないまま、一気読み。 本当に面白かっただけに、後でもっと若い頃のヨハンソンがシリーズで出ていると知って、かなり悔しがっている。 だったら、なんでこの本が、ラストがこれで終わる作品が一番最初の翻訳だったのか。 何はともあれ、シリーズのほかの作品も日本で出版されると良いのだが。
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これは面白かった!長官の生き方が美しい。犯行を防げたかもと自責の念を抱き続ける人々が細やかに描かれている点に好感。見た目と異なり素直で真っ直ぐなマティルダも良いけど、イチオシは正義をなす人、マックス。その後のマックスで新作書いてくれたら絶対読む(笑
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かつての名探偵が引退後、脳梗塞を起こし、安楽椅子探偵として事件を解決する。 ただ、事件は時効が成立しており、、、。 話はまずまず面白かったが、途中ちょっと無駄に長いかなという部分もあり。 最後もちょっとあっけない感じもするが、あとがきを読むとシリーズ物の最終作的位置づけの作品のようであり、そう思うと他の探偵の最後と相通じるものもありこれはこれでありかな。
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設定はそれほど珍奇なものでなく、筋運びも総じてシンプルかつ素直というか、結末に至るまで読者の想像の範囲を大きく逸脱することはおそらくない。 勘弁してくれ、と思うような退屈な作品では決してなかったが、特筆すべき何某かを受信することもなかった、というのは単に自身の感性が鈍化しているせ...
設定はそれほど珍奇なものでなく、筋運びも総じてシンプルかつ素直というか、結末に至るまで読者の想像の範囲を大きく逸脱することはおそらくない。 勘弁してくれ、と思うような退屈な作品では決してなかったが、特筆すべき何某かを受信することもなかった、というのは単に自身の感性が鈍化しているせい…? などと栓無きことを考えてしまう。
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あらすじ 国家犯罪捜査局の長官だったヨハンソンは、退官したがとにかく凄腕だった。70手前にして、脳梗塞に倒れ、入院リハビリを余儀なくされる。担当の女医は、牧師の娘である。牧師は、25年前に未解決だった幼女殺害事件を知るものから懺悔を受けたというのだ。動かない体や頻発する頭痛、止まりそうな心臓を抱えてサクサク捜査するヨハンソン。協力者は、同じく引退した同僚や、ヘルパーのロシア青年。捜査に上がってきたのは有名なオペラ歌手の義理の甥で、当時若々しい青年だった男である。 病気におけるもどかしさと一緒に、悪や逃げている悪人に対しても、ものすごいやる気で事件を捜査していくヨハンソン。最後病に倒れたのはびっくりしたけど、死を覚悟していたからゆえのあの熱量? ストーリーの進め方とか硬派で独特だった。
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25年前の未解決の某事件を、退職した元犯罪捜査局長官が解く。 しかし、事件はすでに時効。主人公の元長官は、物語の冒頭で右半身麻痺になる…。 どのように真相に辿り着き、その結末をじっと待った。 時効と刑罰。「目には目を歯には歯を」とあるが、結末と、結末の結末…。 本書の著者...
25年前の未解決の某事件を、退職した元犯罪捜査局長官が解く。 しかし、事件はすでに時効。主人公の元長官は、物語の冒頭で右半身麻痺になる…。 どのように真相に辿り着き、その結末をじっと待った。 時効と刑罰。「目には目を歯には歯を」とあるが、結末と、結末の結末…。 本書の著者は、この作品が初邦訳。 後書きによると、海外では人気があるらしく、この『許されざる者』もシリーズものの最終作のよう。 魅力溢れる、登場人物たちの前回までの活躍を読みたいと思った。
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国家犯罪捜査局の元凄腕長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、命は助かったものの麻痺が残る。そんな彼に主治医が相談をもちかけた。牧師だった父が、懺悔で25年前の未解決事件の犯人について聞いていたというのだ。9歳の少女が暴行の上殺害された事件。だが、事件は時効になっていた。ラーシュは相棒だっ...
国家犯罪捜査局の元凄腕長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、命は助かったものの麻痺が残る。そんな彼に主治医が相談をもちかけた。牧師だった父が、懺悔で25年前の未解決事件の犯人について聞いていたというのだ。9歳の少女が暴行の上殺害された事件。だが、事件は時効になっていた。ラーシュは相棒だった元刑事らを手足に、事件を調べ直す。スウェーデンミステリの重鎮による、CWA賞インターナショナルダガー、ガラスの鍵賞等五冠に輝く究極の警察小説。(アマゾン紹介文) 面白かった…のですが、ちょいちょいと不満というか首をかしげるようなところが。 キャラクターは各々魅力的で、しかも味方サイドは有能ぞろい。これじゃあ犯人相手じゃ役不足かなぁと。 事件の真相に近づいていく興奮はありましたが、基本的に過去の事件なので、二転三転ということもなく。 結果、面白いのに消化不良という微妙なところに落ち着きました。
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国家犯罪捜査局の元長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ命は助かったが、麻痺が残る彼に、主治医が25年前の少女暴行殺人の未解決事件の捜査を依頼する。有能な捜査官だったヨハンソンは、友人や元部下の力を借りながら、犯人を見つけ出そうとする。
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特に凝ったプロットではなく、ヒネリがあるわけでもないが、結構楽しんで読めた。シリーズ物かなと思いながら読んでいったら、あらら、これでは続きようがないわという結末。それもそのはず、これは本国では人気のシリーズの最終作なんだそうだ。著者初の邦訳らしいが、さかのぼって刊行されるのだろう...
特に凝ったプロットではなく、ヒネリがあるわけでもないが、結構楽しんで読めた。シリーズ物かなと思いながら読んでいったら、あらら、これでは続きようがないわという結末。それもそのはず、これは本国では人気のシリーズの最終作なんだそうだ。著者初の邦訳らしいが、さかのぼって刊行されるのだろうか。 探偵役は引退した敏腕刑事。このおじさんがなんだかすごくエラソーで、ちょっと鼻につく。冒頭いきなり急病で入院するのだが、担当医師(女性)を「お前」呼ばわりして言いたい放題。その後も、世話になる介護士の娘さんも「お前」と呼んで、失礼なことを言いまくる。それなのに、若くて別嬪の奥さんとは相思相愛で、周りから愛されてたりして、なんか納得いかんわ~。 これも「ガラスの鍵」賞受賞作品だが、北欧ミステリって日本人に合うのかもしれない。自分としてはよりエキゾチックなヨハン・テオリンや、インドリダソンが好きだが(あ、「ミレニアム」は別格ね)、ちょっとクサしてしまったが、これもおもしろかったです。
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