羊と鋼の森 の商品レビュー
再読。初読は映画を先に見てその内容を追うように読んだ気がします。映画の記憶も薄れ新鮮な気持ちで読めました。 苗字のみで名前もない主人公。自信がなく、風に吹かれる柳のようにゆらゆら相手に合わせて揺れ動きます。彼は自信もないけど自覚もない。山で育まれた感受性と聴覚に。音楽を生業とする...
再読。初読は映画を先に見てその内容を追うように読んだ気がします。映画の記憶も薄れ新鮮な気持ちで読めました。 苗字のみで名前もない主人公。自信がなく、風に吹かれる柳のようにゆらゆら相手に合わせて揺れ動きます。彼は自信もないけど自覚もない。山で育まれた感受性と聴覚に。音楽を生業とするものとして何度も胸が熱くなり、通常クライマックスではないような箇所で涙が出てしまいました。 そして作中で語られる原民喜の詩。 私の場合は文体ではなく、(ピアノの)音色でもなく、歌声だけれども覚えておきたいと思いました。
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良い話だった。 主人公の心情の描写が細かく丁寧に書かれている。 しかし私にはとてもくどくて中々読み進められなかった。好みがはっきりわかれる文章だと思う。
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蜜蜂と遠雷に調律師が登場するので、その繋がりで手に取った作品。 作品全体に流れる静けさと落ち着いたストーリー展開が何とも心地よいです。 天才肌でもない、良い耳を持っているわけでもない、ましてやピアノの経験もない主人公が、調律師として独り立ちするまでの過程を描いています。自分には調...
蜜蜂と遠雷に調律師が登場するので、その繋がりで手に取った作品。 作品全体に流れる静けさと落ち着いたストーリー展開が何とも心地よいです。 天才肌でもない、良い耳を持っているわけでもない、ましてやピアノの経験もない主人公が、調律師として独り立ちするまでの過程を描いています。自分には調律師として必要な能力があるのか、先輩のような調律師になれるのかともがき苦しむのですが、そんな主人公を支える3人の先輩たちのアドバイスが刺さります。 自分が選んだ仕事を好きと思えること、その道を極めたいと努力をし続けること、それが一番大切な能力なのだと感じました。
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この本を1/4か1/5くらい読んで、自分の好きなジャンルの本ではななぁと感じました。 しかし、読み進めていくと、この本の魅力の魅力に気づきました。 最近は特に、最初の1ページから読者の心を惹きつけるような派手な本ばかり手に取ってしまいますが、「羊と鋼の森」の様に穏やかなのに、読...
この本を1/4か1/5くらい読んで、自分の好きなジャンルの本ではななぁと感じました。 しかし、読み進めていくと、この本の魅力の魅力に気づきました。 最近は特に、最初の1ページから読者の心を惹きつけるような派手な本ばかり手に取ってしまいますが、「羊と鋼の森」の様に穏やかなのに、読んだ後も心に響く本は素敵だなぁと思いました。 主人公の葛藤しながらも真っ直ぐ突き進む姿に自分も諦めていた事に色々挑戦してみようと思いました。
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かつて調律師が夢だった私は引き込まれるように、文章に、ページに吸い込まれるようにこの本を読み終えました 読んでよかった、出会えてよかった作品です
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こういう夢中になれる何かに出会えることって幸せ。 何でもいいからこんな夢中な日々を自分の子供には過ごしてもらいたい。
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音楽を題材にしたものはいくつか読んだことがあったが調律師目線ははじめて。 音楽を知らない青年が調律師と出会い本当の調律師を目指していく。 私の周りの人もリペアマン、調律師を目指して学校へ行ったがここまで素直に右往左往しながら向かっていく姿勢はないのだろうなと思った。 こんなにも思...
音楽を題材にしたものはいくつか読んだことがあったが調律師目線ははじめて。 音楽を知らない青年が調律師と出会い本当の調律師を目指していく。 私の周りの人もリペアマン、調律師を目指して学校へ行ったがここまで素直に右往左往しながら向かっていく姿勢はないのだろうなと思った。 こんなにも思ってもらえるピアノや依頼者が羨ましい。
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外村の感受性とそれを本人が気づいていない中で、調律師としてピアノに向き合いながら成長していく過程が本当にじんとする。 美しさと善さの 羊と鋼の森に入り込みました。
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新人調律師の成長物語 話がずーっとミーーーーぐらい一定音なイメージかな?ピアノの知識が全く無く難しいかった、、、
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白かった。 「ピアノを食べて生きていくんだよ」 「才能があるから生きていくんじゃない。そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。」 特にこの2つの文章、シーン含めてとても良かった。 心に残る文章が多く、その部分だけでも何かの折に読み返したい。
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