残酷すぎる成功法則 の商品レビュー
常識のように知っている教え (例えば「努力は報われる」)は、必ず真逆の教えもあるものだ。ではどっちが真実か?それらを真面目に研究して残っているエビデンスをベースに論じた本。漠然たる教えが、真実味があるのか、参考になる。そして相反する教えをそれぞれエビデンスを示し、結局はどっち?と...
常識のように知っている教え (例えば「努力は報われる」)は、必ず真逆の教えもあるものだ。ではどっちが真実か?それらを真面目に研究して残っているエビデンスをベースに論じた本。漠然たる教えが、真実味があるのか、参考になる。そして相反する教えをそれぞれエビデンスを示し、結局はどっち?と言うのも、一応はエビデンスで結論づけつつも、最後は著者の思うこと、に落ち着いている。この本を読む人はエビデンスの説得力で、どちらが正しいか、聞きたいのだろうか。そうであればエビデンスで白黒付けることは期待してはいけない。どちらの論にも一定のエビデンスが存在するからだ。でも、エビデンスと彼の示唆で、読んだ者はどう理解し自身の幸せをどう定義するか?考えるキッカケを与えるだろう。私は彼の示唆は多くの人に優しく、また少し耳が痛くて努力を伴うものだと思う。
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・ユニークな資質(インテンシファイア 増強装置)とは、日頃はネガティブな性質、欠点だと捉えられていながら、ある特殊な状況下で強みになるもの。 ・成功する為に「自分を知る」「自分に合った環境を選ぶ」 ・そちらが協力するなら、こちらも協力する。そちらが裏切れば、こちらも裏切る。 ・楽...
・ユニークな資質(インテンシファイア 増強装置)とは、日頃はネガティブな性質、欠点だと捉えられていながら、ある特殊な状況下で強みになるもの。 ・成功する為に「自分を知る」「自分に合った環境を選ぶ」 ・そちらが協力するなら、こちらも協力する。そちらが裏切れば、こちらも裏切る。 ・楽観的な説明スタイルは、成功を予言する。 ・自らの命が自分自身よりも大きな理由の為に存在していることを知る者は生き残る。 ・子供の精神的な幸福度を予測するのは、子供が家族史を知っているかどうかであった。子供にとってストーリーの拠り所になるからだ。 ・ストーリーはむしろその不正確さゆえに、生き続ける力を与えてくれる。 ・終末について考える人々は、とても健康的に行動する。 ・「我々は表向き装う者になっていく」日々の行いを通して、理想のストーリーの主人公になりきっているかどうかに気を配るべき。 ・自分がやり遂げるべき目標が分からなければ、答えを見つけるために、たくさんのことを試してみればいい。 ・「If-Then」でざっくり計画するだけで、目標を実現できる確率が上がる。 ・飲酒が収入の増加をもたらす理由は、飲酒は喫煙と違って社会活動であり、飲酒の増加は社会関係資本(ソーシャルキャピタル)の増加をもたらすからだと研究者たちは推測している。飲酒によって人々と親しくなり、人脈が構築されるからだ。 ・内向的な人のとびきりの強みは、それぞれの専門分野でエキスパートになれる可能性が、外交的な人よりはるかに高いということだ。 ・自分が「あんなふうになりたい」と思った人々から成るグループに参加したことが、劇的に人生を変えるきっかけになっている。 ・メンターを得た起業家は、そうでない起業家に比べて、7倍の資金を調達し、3.5倍も早く事業を成長させていたという。 ・「私」の連発は、企業の死を招く。 ・「ダニング=クルーガー効果」とは、経験が浅い者ほど、ものごとがどれほど困難なのかを評価する尺度をもたないので、自信満々でいられるという奇妙な現象の事を言う。 ・自信よりも大切なのは「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」 ・仕事の大成功と家庭円満は両立しない。 ・燃え尽き症候群の第一位の理由は、家族との衝突と完璧主義だった。 ・良く遊ぶほど、良く学べる。冗談を言い合える相手を信頼する。楽しい職場で働ける方が重要。 ・本当に管理すべきは、時間ではなく、エネルギー。全ての時間は、質的に同等ではない。 ・幸福の4要素(ビッグフォー)1)幸福感 楽しむ 2)達成感 目標を達成する 3)存在意義 他者の役に立つ 4)育成 伝える ・ストレスを減少させるもっとも効果的な方法は、計画を立てること。それによって状況をコントロールできていると感じる。
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キレイ事ではすまない現実について、学術的な考察やデータを論拠に語っている本。以下、キーポイント。 イリノイ州の調査で、高校を主席で卒料した人は、40%が弁護士や医者などの社会的評価の高い職業についていたという。一方、社会に影響を与えるような仕事をしている人はゼロだった。理由とし...
キレイ事ではすまない現実について、学術的な考察やデータを論拠に語っている本。以下、キーポイント。 イリノイ州の調査で、高校を主席で卒料した人は、40%が弁護士や医者などの社会的評価の高い職業についていたという。一方、社会に影響を与えるような仕事をしている人はゼロだった。理由として考えられるのが、学校とは言われたことをきちんとする事を評価する場所だから。情熱や専門知識は評価されないのである。 悪は善より強い 一般的に、我々は「善は悪に勝る」という事を教えられてきた。しかし、多くの研究結果では、そうではないようである。現実的には、悪いもの(悪い感情、悪い人、悪い親、悪いフィードバック)の方が、良いものよりも強いインパクトを持つものである。 外交的と内向的 外交的な人の方が、収入が多いという。仕事の満足度、給料水準、昇進の機会などは、外交的な人の方が多い。また、酒を飲む人は飲まない人よりも10%、収入が上回るという。これは、飲酒が、喫煙とは異なり社会活動であるという側面が強いという事だと、研究者は推測している。 集団の中で最初に口を開き、積極的に話すという行動は、リーダーとして廻りにみなされる行動だという事である。経験則としても、納得出来る。
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成功するための啓発ブログ記事を一冊にまとめた内容。あたりまえのことに課g区的根拠をそえている。ただし正当化するためにもってくる事例が極端な例(偉人など)が多いので注意。
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20171211 自分の人生における成功をどこに置くのかっていう一節は就活の中で悟ったことまさにその通り。絶対高年収エリートになるぞって意気込んでたのが懐かしい。 影響力の武器とか心を動かすとかの超良書の内容が浅目に満遍なくのってる感じ。オススメ。長いけど。
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先ず翻訳が素晴らしい。この翻訳無くして原著のメッセージは受け取れなかったと感じた。訳者の竹中てる実さんはあまり調べてもヒットしないのが残念である。 科学や根拠に基づく立証を積み重ねる形で、「成功」を分析する。また成功とは何か?自分の向いている方向は?色々と複眼思考を与えてくれる素...
先ず翻訳が素晴らしい。この翻訳無くして原著のメッセージは受け取れなかったと感じた。訳者の竹中てる実さんはあまり調べてもヒットしないのが残念である。 科学や根拠に基づく立証を積み重ねる形で、「成功」を分析する。また成功とは何か?自分の向いている方向は?色々と複眼思考を与えてくれる素晴らしい著書であった。読了まで時間を要したが、上手く節が纏まっており飽きずにコツコツと読み進められた。
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「悲しいことに、人間には、親切は弱さの現れだと勘違いする傾向があるようだ。(p.55)」との記述が悲しい。
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===引用ここから=== 本当のところ、実社会で成功を生みだす要素はいったい何なのか。 ===引用ここまで=== まさに『ザ・自己啓発本』です。その分厚さに圧倒されます。厚さの理由は、とにかくエビデンス重視であること。失礼ながら、一度この本を読んでしまうと、普通の自己啓発本では...
===引用ここから=== 本当のところ、実社会で成功を生みだす要素はいったい何なのか。 ===引用ここまで=== まさに『ザ・自己啓発本』です。その分厚さに圧倒されます。厚さの理由は、とにかくエビデンス重視であること。失礼ながら、一度この本を読んでしまうと、普通の自己啓発本では満足できない体になっていることに気づくでしょう。 キーワードとして、「継続的取引の規律」「限定合理性」「脅威管理理論」「スクルージ効果」「認知的再評価」「WNGF:勝てること(Winnable)・斬新であること(Novel)・目標(Goals)・フィードバック(Feedback)=面白いゲームに含まれる共通要素」「WOOP:願い(Wish)・成果(Outcome)・障害(Obstacle)・計画(Plan)=目標達成に必要な要素」「3つのP:永続性(Permanence)・普遍性(Pervasiveness)・個人度(Personalization)=楽観主義と悲観主義のバランスを取るのに大切な要素」「セルフ・コンパッション(自分への思いやり)」「幸福の測定基準(と幸福に繋がる行動):幸福感(楽しむ)・達成感(目標を達成する)・存在意義(他社の役に立つ)・育成(伝える)=ビッグ・フォー」「コントロール感」あたりは良かったなと思いました。もちろん他にも多くの理論が出てきます。久しぶりに“ふせん紙”を貼った数が多かったです。 また、読み物として、興味深いストーリーが満載です。海軍特殊部隊シールズの特訓を乗り越えたジェームズ・ウォーターズ。天才ピアニストのグレン・グールド。アンデス山脈で遭難し生還したジョー・シンプソン。MITの探査レーダー研究の邪魔になっていたハーバード大学の電波妨害技術の話など。こんなことがあったのかと感心しながら読み進めました。 とにかく、この著者の執念を感じます。巻末の参考文献は33ページにも渡ります(邦訳文献含む)。執念に拍手です。今まで読んできた自己啓発本の内容を真っ向から否定するようなことも書かれています。柔軟な頭を持って、必要なものはきちんと頭を切り替えて活用していきましょう。
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あの人はなぜ成功するのか? そしてなぜ自分は失敗するのか? そんな疑問がみるみる氷解する内容で、なるほど、なるほどのオンパレードです。 武道の世界では知る人ぞ知る柳龍拳の話題が事例に出されていてびっくり。 どんな事例で紹介されていたのか興味がある人は一読を。 おすすめの...
あの人はなぜ成功するのか? そしてなぜ自分は失敗するのか? そんな疑問がみるみる氷解する内容で、なるほど、なるほどのオンパレードです。 武道の世界では知る人ぞ知る柳龍拳の話題が事例に出されていてびっくり。 どんな事例で紹介されていたのか興味がある人は一読を。 おすすめの一冊です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
色々と興味深いエピソードが語られるが熱意を持って、周囲の協力を得ながら仕事に打ち込むことが重要、というアタリマエのことしか書いていない。 しかも科学的な読み物の装いをしてはいるが、完全にナレーティブな話ばかりで結論に至る根拠も不明(常識的な結論なので誤ってはないと思うが)なものが多い。意識的か無意識かは分からないが、数字データの使い方もおかしい。例えばワーク・ライフ・バランスということばを1986-96年間にメディアが取り上げたのはたった32回だったが2007年になると一年間で1674回にもなっており、これは我々の生活が時間に追われるようになったことを示している、というがインターネット前後で「メディア」の数が全然違うので比較にならないだろう。売れているようなので読んでみたが、売れている理由がよくわからない本。
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