さよなら、田中さん の商品レビュー
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小学館「12歳の文学賞」大賞を4・5・6年生と3年連続受賞とはあっぱれ ちょっと面白半分に(どれどれ どんなもんかしら)と手に取ったのだが・・・ いやぁ 凄い!! 侮ることなかれ 素直な文章は10代の子らしく伸び伸びとしているが、 状況を伝える言葉や情景に合わせた固辞やことわの使い方が秀逸で面白い。 そして主人公の花実ちゃん親子が実に生き生きと逞しく生きている。 読みながら ある時は自分の子どものころに戻って、 ある時はお母さんの立場になって 胸がきゅんとしたり、(だめよ そんなことしちゃ)なんて突っ込みたくなったり・・・ ラストの章「さよなら、田中さん」は読んでてつらかった。 私は個人的にちょっと変わった担任の木戸先生が好き 「英国には 食器棚の奥の骸骨 という言い回しがあります」なんて 授業を受けたくなった。 きっと作者の周りには ステキな言葉を使っている人達がたくさんいるんだろうな。 ぜひ 読んでみてください。
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読む前は、勝手に「女の子が田中さんと言うオトナに出会う話」と思い込んでいた。 が実際は主人公の花実ちゃん(小学生)が田中さんだった。 しかし田中花実ちゃん、カッコいい。お母さんも大家さんも、ついでにそのひきこもり息子賢人もいい味出てる 三上信也にも、頑張れ!いい男になれよ!と伝えたくなる。 さらにひきこもり解消のヒントは、花実ちゃんみたいな存在かもと思う。 話のテンポもいいし、言い回しやたとえが絶妙。 すごいな鈴木るりかさん。これから目が離せなくなりそう。
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これが、14歳の少女が書いた小説!? ただ、ただ、驚くのみ。 こんな逸材は、数十年に一人くらいしか現れないのではないだろうか? 素晴らしいとしか言いようがない。 ストーリーの組み立ても、大人顔負け。 表現力も非常に豊かである。 末恐ろしい作家が出てきたものだ。(期待を込めて)
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びっくり、これ本当に中学生が書いたの?『話題作りの為に14歳が書いたって言って本当は別人が書いてます』と言われても驚かないよ私は。 人間観察よくしてるし、色んな事に興味持って色々考えて調べて想像してきたんだなぁ。ギャグも面白いです。私が松坂慶子です!とか14歳考えつく?素敵。 ドンデン返しも無いし、ハッピーエンドでも無いんですが明るくて爽やか。なん度も読み返したい。 にしても、最後の話!三上くんのお母さん!そういう事すると反抗期が怖いぞー!将来自分に返ってくるぞー!
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最初の2編(たぶん受賞作品)はすごく面白かったです。 そのあと(たぶん書下ろし)は普通でした。あ、でも最後の1編は面白かったです!
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小学校6年生の田中花実は母子家庭である。自分の父親のことはほとんど知らない。母親が何一つ教えてくれないからだ。その母は工事現場で男性と一緒になって働いている。お化粧もろくにせず、外で力仕事をしているから、日に焼けて痩せている。そのくせ、ごはんはいっぱい食べるという。親戚筋もなく本...
小学校6年生の田中花実は母子家庭である。自分の父親のことはほとんど知らない。母親が何一つ教えてくれないからだ。その母は工事現場で男性と一緒になって働いている。お化粧もろくにせず、外で力仕事をしているから、日に焼けて痩せている。そのくせ、ごはんはいっぱい食べるという。親戚筋もなく本当に母娘二人っきりの生活だが、いつも明るく元気な花実と、がさつだが生きる哲学はしっかりしている母親はお互いを支え合って生活している。 この作品はそんな親子の日常を描いた連作短編集だ。 ●いつかどこかで なぜか母は花実の父のことを教えてくれない。どんな人なのか、今どうしているのか。気になって仕方ないは同じ母子家庭の友人が父と会うのに同席することになった・・・。父親を知らない花実の父親への淡い想いがよく描かれている。 ●花も実もある 花実の名前の由来から始まるこのストーリー。花実の母親がスーパーマーケットの社長とお見合いをすることになり、さあ大変。花実は自分の存在が母にとってどうなっているのか、とても気になりだした。 ●Dランドは遠い 友人と一緒にDランドに行きたい花実だが軍資金がない。そこで一計を考えて・・・ ●銀杏拾い 母子家庭で十分にできない贅沢はいっぱいある。花実の手作り感いっぱいの七五三の思い出が語られている。 ●さよなら田中さん 花実の同級生三上信也目線の物語。中学受験をして山梨の中学に行くことになった信也の揺れ動く心を描いている。 母子家庭という貧しい環境にもめげずに、強くたくましく生きている主人公とその生活ぶりが手に取るように良く書けている。 作者が中学2年生の少女だというから驚きだ。『いつかどこかで』は「12歳の文学賞大賞」受賞作だという。小学生の心の中をリアルに描いた作品だと思ったら、やはりその年代の少女だったのか。 背伸びもかがみもせず、等身大で伸び伸びと自分の思いを描いていたのに違いない。それにしても、ストーリーの組み方といい、題材の選び方といい、人物設定といい、上手い! ミステリー小説でもないのに、読者を飽きさせずぐいぐい引きつける文章力に脱帽だった。 この素晴らしい感性をこのまま持って大人になって、一段と面白い作品を書いてくれることを期待してしまう。将来が楽しみなスーパージュニア作家の登場だ。
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恥ずかしながら、オバサンは泣いてしまいましたよ、中学生の書いた小説に。一番胸にしみた一篇は、小学四年生時の作品を改稿したものらしい。はあ~。才能とはこういうものかとしみじみ思う。 なんだか評判だけど、さてどんなもの?と若干斜めな気分で読み出したのだが、あらまあ、すぐにスーッとお...
恥ずかしながら、オバサンは泣いてしまいましたよ、中学生の書いた小説に。一番胸にしみた一篇は、小学四年生時の作品を改稿したものらしい。はあ~。才能とはこういうものかとしみじみ思う。 なんだか評判だけど、さてどんなもの?と若干斜めな気分で読み出したのだが、あらまあ、すぐにスーッとお話しに引き込まれていき、気がつくと花実ちゃんに思いっきり肩入れしながら読んでいた。笑えるところがちょくちょくあるのに、何だか目頭が熱くなってくる。ストーリーがどうとかいうのではなく、こういう空気を醸し出せることが稀有な書き手の証ではないかな。 お母さんをはじめとして、大家のオバチャンや担任の木戸先生、スーパーの店長などなど、出てくる人がみんないい。変人なんだけど。ちょっとしたエピソードに真実味があって、なんかもう根本の所で「物語る人」なんだなあと思わされる。 「Dランドは遠い」の切なさたるや…。きっぱり決意する花実ちゃんが健気で、胸が締め付けられる。誰でも小学生の頃、これとちょっと似たようなことに心当たりがあるのではないかと思うが、自分はこういう勇気を持てただろうか。自分の子どもを、こういう強さが持てるように育てただろうか。そう思わずにはいられなかった。 これ、当然続きがあるよね?ね?続篇熱烈希望。
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恐るべき才能!とあおりにあって、またまたそんな・・・と思っていたけど、うん。まさに恐るべき才能でした。 いや、そんなものすごくうまいんじゃないけど、なんていうか年齢相応の感受性をきちんとした文章に乗せているというのがすごい。 またサイバラさんのイラストがいいですね。 著者の...
恐るべき才能!とあおりにあって、またまたそんな・・・と思っていたけど、うん。まさに恐るべき才能でした。 いや、そんなものすごくうまいんじゃないけど、なんていうか年齢相応の感受性をきちんとした文章に乗せているというのがすごい。 またサイバラさんのイラストがいいですね。 著者の近影も好感を持てます。 このままのびのびと育ってほしいものです。
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噂のスーパー中学生の著作。何か本当にすごい。目線は年齢相応だけど、文章は大人の立派な文章。何よりもテンポがいい。
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末恐ろしいと言ったら勝手に小説家になるもんだと決めつけてプレッシャー掛けてるみたいで嫌なんだが、とにかくすごい。私が中二の頃こんな文章は書いてなかったし、娘だって書いちゃいなかった。いい意味での厨二だと思う。 るりかちゃんはすごい。いいものを持ってる。小説家なんかならなくてもいい...
末恐ろしいと言ったら勝手に小説家になるもんだと決めつけてプレッシャー掛けてるみたいで嫌なんだが、とにかくすごい。私が中二の頃こんな文章は書いてなかったし、娘だって書いちゃいなかった。いい意味での厨二だと思う。 るりかちゃんはすごい。いいものを持ってる。小説家なんかならなくてもいい。それだけ、忘れないでほしい。 そして、挿画がサイバラっていうのが見事な采配だな。見事に世界感が出てる。 良いものを読ませていただきましたm(__)m
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