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さよなら、田中さん の商品レビュー

4.3

185件のお客様レビュー

  1. 5つ

    77

  2. 4つ

    73

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

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2018/11/27
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ををを、これはっ!! いや〜、うわさには聞いていたものの、そーんなこと言ったって、中学2年生でしょ〜?……と侮っててスミマセン

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2018/11/25

田中花実は、お母さんと二人暮らしです。お父さんは、花実が生まれた時既にいませんでした。 お母さんは、男の人に交じって工場現場で力仕事をしています。二人の生活は決して金銭的に豊かではなくて、中学受験をするような豊かな家庭との差を感じることもあります。 けれど、二人とも明るくて、...

田中花実は、お母さんと二人暮らしです。お父さんは、花実が生まれた時既にいませんでした。 お母さんは、男の人に交じって工場現場で力仕事をしています。二人の生活は決して金銭的に豊かではなくて、中学受験をするような豊かな家庭との差を感じることもあります。 けれど、二人とも明るくて、とても楽しそうで、いいな、と思える家族でした。お母さんの底抜けの明るさに、思わず笑顔になりました。 しかし、読んでいるうちに中学生が書いた小説ということを忘れ、泣きそうな気持ちにもなりました。心温まる小説でした。

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2018/11/18
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「お母さんが、カカカカッと笑った。私も笑った。そうだ、笑いとばせばいい。どうにもならないことは笑いとばせ」 全力で「生きる」ことを教わった。 小学6年生の花実とその母から。 中学2年生の著者から。 「もし死にたいくらい悲しいことがあったら、とりあえずメシを食え。そして一食食ったら、その一食分だけ生きてみろ」 とてつもなく強力な「生きる」パワーを、読み終えた私ももらった。 ありがとう。 ストレートで瑞々しい文章は大人の心を撃ち抜くものばかりで、その洞察力の鋭さに舌を巻く。 これからも追いかけたい作家が一人増えた。

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2018/11/17

中2(2017年時)で作家デビューしたという鈴木るりかさんの12歳の文学書大賞作品の改稿と書き下ろし5編。 貧乏母娘を中心に娘の学校友達などを描いた現代小説。タイトルの「さよなら、田中さん」以外は娘の視点で描かれている。表現のエッセイっぽい冷静な観察眼の中にもにユーモアがある。懸...

中2(2017年時)で作家デビューしたという鈴木るりかさんの12歳の文学書大賞作品の改稿と書き下ろし5編。 貧乏母娘を中心に娘の学校友達などを描いた現代小説。タイトルの「さよなら、田中さん」以外は娘の視点で描かれている。表現のエッセイっぽい冷静な観察眼の中にもにユーモアがある。懸念していた三上くんのお母さんが、最後に泣いてくれてホッとした。 小学生が読んでも、内容的にも作家が同世代ということも合わせて良いだろうと思った。これからが楽しみです。 ちなみに、2018年秋の段階で公立図書館では予約が175人待ち。買って良かったと思える一冊でした。

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2018/11/09

小学校4年生、6年生の時の作品!出版に際して、プロ目線の校閲が入っているにしても、たくさん出てくる登場人物たちが、みんなちゃんと個性があって、こんな風にきちんと書けるってすごいよなぁ。文才、欲しかったなぁ。 2018/8/19読了

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2018/11/07

文句無しに面白かった。母子家庭で、貧しい暮らしをしている小学生の花実と母の話なんだけど、花実がとにかく賢くて、健気で、明るくて。でも母に気を使って金銭的な事で我慢をしている。母も母で、貧しいからと不自由はさせずに底抜けに明るい。そんな二人がとにかく素晴らしい親子だ。 物語は花実の...

文句無しに面白かった。母子家庭で、貧しい暮らしをしている小学生の花実と母の話なんだけど、花実がとにかく賢くて、健気で、明るくて。でも母に気を使って金銭的な事で我慢をしている。母も母で、貧しいからと不自由はさせずに底抜けに明るい。そんな二人がとにかく素晴らしい親子だ。 物語は花実の語りたいで進んで行くけど、ラストの章だけはクラスメイトの三上君の語りになる。この母が毒親で、受験に失敗した息子を山梨の全寮制の学校に行かせてしまう。体裁の為、顔を見るのも嫌だから。そんな親なのだ。それでも三上君は家族の為に反発もせずに行く。切なく、悲しい。 これが中2の子が書いたとは!すごい才能だわ!

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2018/10/22

中2で小説家デビュー! 子供目線から鋭い視点、 花実ちゃんのお母さんへの心の中のツッコミ、 言葉のセンス中2が書いたとは思えない。。!

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2018/10/19

話題作だったので図書館で順番待ちしてました。 想像していたよりもずっと完成度が高くてびっくりしました。 中学生とは思えない社会への洞察力と、子供ならではの感性、それに大人が読んでも違和感のない文章力が調和して、とても素直で元気な作品に仕上がっていると思います。 涙が潤んでしまう...

話題作だったので図書館で順番待ちしてました。 想像していたよりもずっと完成度が高くてびっくりしました。 中学生とは思えない社会への洞察力と、子供ならではの感性、それに大人が読んでも違和感のない文章力が調和して、とても素直で元気な作品に仕上がっていると思います。 涙が潤んでしまう場面もあり、将棋の藤井聡太君や最近ではオセロの福地君など天才児がたくさん世に出ているけれど、著者も間違いなく天才児だと思いました。 今後が楽しみ。

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2018/10/19

末恐ろしいというか、今でも十分恐ろしいが、もう既に完成された作品。書き下ろしの「花も実もある」の終わり方なんて老成された円熟の味。「いつかどこかで」を小学6年生が書いたなんてとても信じられない。才能に歳なんて関係ないとはいえねえ。好きな作家が志賀直哉と吉村昭ってローティーンのセリ...

末恐ろしいというか、今でも十分恐ろしいが、もう既に完成された作品。書き下ろしの「花も実もある」の終わり方なんて老成された円熟の味。「いつかどこかで」を小学6年生が書いたなんてとても信じられない。才能に歳なんて関係ないとはいえねえ。好きな作家が志賀直哉と吉村昭ってローティーンのセリフじゃないな、谷崎潤一郎や山本周五郎でなくてよかった。待望の2冊目が出たようなので早速食してみましょう。いやあスゴイ、圧巻。

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2018/10/17
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入院中夫に買ってきてもらった本。自分だったら手に取らなかったかも、ナイスチョイスでした。これはフィクション?ノンフィクション?とどちらにせよ、ぐいっと惹かれるものがあった。気取った文体じゃないからこそな気がします。 この世にはいろんな事情で片親、連れ子、貧乏な家、裕福な家な家があると思います。けど、何が幸せなのかわからない。裕福なばかりが幸せではないし、貧乏が絶対不幸というわけでもない。田中家の母と三上家の母、どっちがいいのだろうか。どうしても大人になると、親になってしまうと子供と同じ視線では物事を考えられなくなる。当たり前のことだけどそれは真実。これは大人向け書籍ですな。 お母さんの「学歴はどうにもならないけど教養はつく」、いい言葉だな。

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