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砂漠 の商品レビュー

4.1

298件のお客様レビュー

  1. 5つ

    114

  2. 4つ

    102

  3. 3つ

    59

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

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2023/12/14

2020年大学に入る前に読み、法学部に通う身として『こんな大学生活羨ましい!自分もこんな風になったらなぁ』と胸を膨らませましたが入学後からコロナでほとんど行けませんでした。入学後ほとんどオンライン講義で時間があったので再読したら何故か涙が出てきそうになりました。今は四年になり、大...

2020年大学に入る前に読み、法学部に通う身として『こんな大学生活羨ましい!自分もこんな風になったらなぁ』と胸を膨らませましたが入学後からコロナでほとんど行けませんでした。入学後ほとんどオンライン講義で時間があったので再読したら何故か涙が出てきそうになりました。今は四年になり、大学生活も卒業です。全く思い描いてた通りではなかったし、後悔が残るものでした。しかし、久々にこの小説を読むと、こんな4年間でもいつか懐かしく尊いものになるのではと思わせてくれました。ノスタルジーに浸れる小説だと思います。

Posted byブクログ

2023/12/06
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伊坂著書で割と人気の高い作品と認識。 読んでみて、なんとなくその理由がわかるような気がする。いつものキザな感じやオタク感のような不思議な伊坂節は変わらないはずなのにとても読みやすく、尚且つ学生生活っぽさが前面に出ていてとっつきやすい。 何より、登場人物の西嶋の姿勢が清々しいほど一貫していて愛くるしい存在だと感じる。 節々で出てくる格言もいつものことながら感心させられる。心のどこかで「全力で訴えれば伝わる」と思ってるのに実際は命をかけても伝えられず絶望した三島由紀夫の話とか。 果たして私は砂漠に雪を降らせることは出来るだろうか。

Posted byブクログ

2023/12/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

逆ソクラテスに続き、伊坂幸太郎さんの作品は2作目だが、他の作家さんに比べ、作品に入りこみやすく尚且つ面白く感じます。 西崎のキャラがとても好きでした。自分の中に確固とした信念、筋があって、それを軸にして未熟な学生ながら世界を変えることができると信じ、行動している。そんな西崎をかっこいいと思う反面、直近のフィリピンで起こった地震の通知を1スワイプで消してしまうような自分は、西崎のようにはなれないと、ことごとく痛感しました。 いつか砂漠、つまり社会の中を我武者羅に自分を信じて突っ走っていける人になりたいです。

Posted byブクログ

2023/11/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

名作。 登場人物がみんないい味出してる。お互いを尊敬してて、認めあってるところがいい。 心に響く言葉も沢山あれば、ユーモアにも溢れている。伏線回収もよかった。 大学1年の話かと思ってたらいつの間にか4年経っていたのに驚く。

Posted byブクログ

2023/11/26

再読。終始麻雀に興味がわかず、心底一人が好きなので人間関係の贅沢や仲間の素晴らしさに惹かれることもできず、大学生活に憧れも思い出もなにもないので、みんなと同じように彼らの日常を楽しむことができずちょっと悔しいです…。 それでも好きだったのは、西嶋。噛めば噛むほどいい味を出していま...

再読。終始麻雀に興味がわかず、心底一人が好きなので人間関係の贅沢や仲間の素晴らしさに惹かれることもできず、大学生活に憧れも思い出もなにもないので、みんなと同じように彼らの日常を楽しむことができずちょっと悔しいです…。 それでも好きだったのは、西嶋。噛めば噛むほどいい味を出しています。クセが強いけれど彼の自分を信じるまっすぐな心にはとても惹かれます。 なにかを助けられる余裕があるときでいい、助けたいと思い助けることができるものには迷わず手を差し伸べたいと思いました。 ところでラモーンズって実在したロックバンドなんですね。 YouTubeで検索していくつか聴いてみました。 かっこいいじゃないですか。めちゃくちゃ痺れるじゃないですか。レコードショップに駆け込んで彼らのアルバムをレジに持って行ったら東堂のように男性店員さんから三度見ほどされました。 なんてことは、まるでないけれども、現実とリンクしている部分があるこの作品をより身近に楽しめた気がします。 自分の世界を変えることは出来る。そしてその小さな変化がいつか砂漠に雪を降らせるという大きな奇跡を起こせるのかもしれない。 4年に一度でも、奇跡が起こせたらなぁ。 学生時代に出会いたかった、そして映像として観てみたいと思える作品でした。

Posted byブクログ

2023/11/23

伊坂幸太郎さんの小説中で1番大好きな「砂漠」。改めて久々に再読をしてあの頃の「好き」を思い出せるかなってちょっと不安もあったけど、なんてことはない。 やっぱりこの小説は最強で最高だ。

Posted byブクログ

2023/11/12

時々ふっと笑わせられるような文章があってよかった。 期待値が高かったので、少し低めの評価にしているけれど面白かったと思う。 登場人物が好みではなかったのと、私の学生時代にこんなことはなかったからか、ファンタジーの色が強すギルように思った。 麻雀をやりたくなってアプリを入れたけど、...

時々ふっと笑わせられるような文章があってよかった。 期待値が高かったので、少し低めの評価にしているけれど面白かったと思う。 登場人物が好みではなかったのと、私の学生時代にこんなことはなかったからか、ファンタジーの色が強すギルように思った。 麻雀をやりたくなってアプリを入れたけど、あまり理解できなくてやめてしまった。

Posted byブクログ

2023/10/29

自分にもあった学生時代に思いを馳せながら読みました。大したことない会話の繰り返しや、当時の自分たちには大きな問題。あんな時間を今はすごせてないなぁ。羨ましいと思いながらも、間違いなく自分にもあった時間。読後は、登場人物のその後も想像しながら。身近な人との関わりを大切にしようと思っ...

自分にもあった学生時代に思いを馳せながら読みました。大したことない会話の繰り返しや、当時の自分たちには大きな問題。あんな時間を今はすごせてないなぁ。羨ましいと思いながらも、間違いなく自分にもあった時間。読後は、登場人物のその後も想像しながら。身近な人との関わりを大切にしようと思ったり。まったり余韻に浸っています。気持ちの良い本でした。ありがとうございました。

Posted byブクログ

2023/10/16

残り少なくなってきた仙台での大学生活。今読むことに意味があるかもしれないと思い、手にとってみた。 私の大学生活は、北村、西嶋、東堂、鳥井、南のような、キラリというか甘くて酸っぱいというか、モラトリアム期間を思う存分味わえたような気はしていないが、それでもきっと、あの時は良かった...

残り少なくなってきた仙台での大学生活。今読むことに意味があるかもしれないと思い、手にとってみた。 私の大学生活は、北村、西嶋、東堂、鳥井、南のような、キラリというか甘くて酸っぱいというか、モラトリアム期間を思う存分味わえたような気はしていないが、それでもきっと、あの時は良かったなー、と懐かしむ日が来るのだろう。戻りたいとは思ってはいけない、前進するのみ、今あることから目を背けてはいけない、と思いながらも、どうしてもこの日々を愛おしく思ってしまう日が来たとしたら、それはきっとそれだけ社会の荒波に揉まれてしまって、疲弊をしている時、もしくは歳を重ね過ぎてしまった時かもしれない。 砂漠に雪を降らす。なんてことない言葉かもしれないけど、じーんとした。いま地球上のどこかで、生きるのに苦労している人がいる。というか、最近の物騒なニュースを見ると、西嶋の言わんとしていることが、不思議と理解できてしまう。一方で鳥瞰型の私にとっては、現実的ではないから考えないようにしよう、と言うこともできる。だけど、なんか西嶋を見ていたら、心の動きとか人間らしさのようなものが刺激されて、目の前のことでもいいからやってみよう、本能に従ってみよう、という気になった。  伊坂さんはこんなにも昔から、欧米、アメリカ偏重の在り方にもしかしたら疑問を持っていたのかもしれない。物事を冷静に見ている。でもそれだけではなく、熱くて暖かさもある。彼自身が北村で、西嶋のような友人と東北大学で出会ったのかもしれない。OBの伝えようとしていることを受け取れた気がする、かもしれない。

Posted byブクログ

2023/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「こんなんだからね、学生は世界のことを考えないんですよ。自分の周囲のことで精一杯でね、どうせ、会社に勤めても一緒ですよ。将来のこと、将来のこと、いつまで経っても将来を考えて、余裕なんてないわけですよ。あのね」 「スプーンを曲げられるからと言って、だからどうなんだろう?  スプーンを曲げて人生が豊かになるなら、ペンチを使えばいい」 「超能力を否定する人たちっていうのは、超能力以外の別のものも否定してるような気がする」 「人間であるということは、自分には関係がないと思われるような不幸な出来事に忸怩たることだ」 「そう。どうやって生きればいいか、なんて誰も教えてくれない。お好きなように、と指示されるのって、逆につらいと思うんだよね」 「結局さ、そういうのに頼らず、『自由演技って言われたけど、どうすればいいんだろう』って頭を搔き毟って、悩みながら生きていくしかないんだと、わたしは思う」

Posted byブクログ