地の星 なでし子物語 の商品レビュー
遠州の山の中にある凋落した遠藤家の女主人になった耀子の自立していく姿を描いた作品。小説の半ばあたりから、池井戸潤さんの『下町ロケット』や『陸王』のような雰囲気が漂ってくる。読み進むうちに、熱い思いが込み上げてきたので、ちょっとおまけで評価5にした。
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数年前に,「なでし子物語」を読んで非常に感動し,続きが読みたいと思っていました。 最近,続編が出ていることを知り,早速手に取りました。 本書では,耀子が立海ではなく,龍治と結婚していましたが,「龍治」って誰よというのが正直なところで,全く印象に残っていません。 なぜ,あんなに強...
数年前に,「なでし子物語」を読んで非常に感動し,続きが読みたいと思っていました。 最近,続編が出ていることを知り,早速手に取りました。 本書では,耀子が立海ではなく,龍治と結婚していましたが,「龍治」って誰よというのが正直なところで,全く印象に残っていません。 なぜ,あんなに強い絆で結びついていた立海が結婚相手ではないのか,意味が分かりませんでしたが,物語自体は面白く,一気読みでした。 耀子が龍治と結婚するまでを描く物語も既に出版されているとのことで,読むのが楽しみです。 なぜ時系列ではないのか疑問はありますが,きっと作者の何らかの意図があるのでしょう。 ラスト近くの立海とのやり取り,刹那すぎましたが,何となくこのままでは終わらなさそうと思っていたら,本書以降を書く連載があるとのことで,こちらも楽しみです。 G.W.の最後にこのような物語に心ゆくまで浸ることができ,とても幸せでした。
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まず言いたいのは、第2冊目だけれど、順番的には3作目「天の花」から読むことをおすすめする! 耀子はおあんさんとなり、一児の母に。 耀子、控えめながらも芯のある、大人の女性になったねえ。昔の面影もちゃんとある。 今作では耀子が自分の力で、道を切り開いていく様子が中心。耀子の決意や奮闘が、しっかりした文章で丁寧に描かれているが、立海や龍治の登場はわずか。(そこが個人的に少し残念)。立海も立派な青年になっているみたいだけど出番も少ないし、“リュウカくん”の印象が未だ強くて、読んでいてもあまりイメージが沸かなかった。 さて、2人はこれからどうなるんだろう。 後半の2人のシーンはドキドキしたし、こうなってほしいとずっと思ってたけど、結ばれないからつらい…… 理瀬もいるし、不倫が見たいわけでもなし。もやもや。(立海のお別れの言葉も気になる) う〜〜こうなってくると1巻目に戻って、懐かしくて尊いあの頃の2人に会いたくなってしまう… 大人になって、現実はより重く、複雑に。 守られる存在から、“守る”存在へ。 なかなかめでたしにはいかないけれど、まだ続くとのことなので最後まで2人を見守ろう…
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耀子、強くなったな。 続編が出たことも驚いたけれど、 思ってもみなかった2人の結婚にも驚いた。 この本の続きを読みたいけれど・・ 次は過去にさかのぼるようですね。 この道を選んだ耀子に会うのが楽しみです。
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女の子だったはずの耀子が、一児の母になっていることに動揺。前作から時は流れ、名家だった遠藤家も凋落し、常夏荘を売り払う話も出ている。耀子はそんな常夏荘の女主人・おあんさん。結婚もして子どももいて、小さかった耀子とは別の人のように感じるけど、耀子を支えているのは、あの時に言われた言...
女の子だったはずの耀子が、一児の母になっていることに動揺。前作から時は流れ、名家だった遠藤家も凋落し、常夏荘を売り払う話も出ている。耀子はそんな常夏荘の女主人・おあんさん。結婚もして子どももいて、小さかった耀子とは別の人のように感じるけど、耀子を支えているのは、あの時に言われた言葉たち。自立、顔を上げて生きること。自律、美しく生きること。「どうして」ではなく「どうしたら」できるか考えること。時が流れても、変わらないものがある。お仕事小説っぽさもあった。最後の終わり方が好き。やらまいか!やらまい、やらまい!
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龍治と結婚し、かわいい子をもうけ、おあんさんとして生きる燿子。 大人になるまでの肝心な部分はおあずけだけど、 自立しようとする燿子の姿、由香利、千恵、女性の生きる姿がよい。 立海との間も気になるし、 これはまた3冊揃ったら最初から読み返したい。
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「なでし子物語」の続編。耀子が照子の息子龍治と結婚して「おあんさん」になっていた。なぜ立海ではなく龍治だったのかと違和感を覚えながらも、物語は耀子の会社立ち上げまで進む。「なでし子物語」がよかっただけに、少し消化不良。青井先生にも登場してほしかったなあと思った。だが来年、「なでし...
「なでし子物語」の続編。耀子が照子の息子龍治と結婚して「おあんさん」になっていた。なぜ立海ではなく龍治だったのかと違和感を覚えながらも、物語は耀子の会社立ち上げまで進む。「なでし子物語」がよかっただけに、少し消化不良。青井先生にも登場してほしかったなあと思った。だが来年、「なでしこ物語」と「地の星 なでし子物語」をつなぐ、「天の花 なでし子物語」が発売されることを知り、ここで完結できるのかなと期待する。早く読みたい。
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あれから18年。 耀子も28歳になり常夏荘の「おあんさん」になっていた。 耀子の現状を知り、始めの頁から驚かされる。 この18年間にいったい何があったのか? 14歳の夏に起こった出来事とは? 今の自分はあの頃なりたいと望んだ自分になれているのか、不安に思う耀子。 大人になればもっと生きやすくなるのかと思っていたけれど、自分を取り巻く世界や人間関係は更に複雑になっていく。 でも大丈夫、耀子にはあの頃の青井先生の教えがちゃんと根付いている。 自立と自律、魔法の言葉「どうしたら」。 「どうして」と嘆いたところで何も始まらない。 「どうしたら」と考え続けて前へ進めば、今とは違う景色が広がるはず。 だから自信を持って顔を上げて、美しく毅然と生きよう! 一本の撫子は弱いかもしれないけれど、みんなで束になれば例え風に揺られても決して折れることのない強さがある。 やらまいか! 最後は感動して涙が溢れた。 自分で選んだ道を自分の足で突き進んでほしい。 次回の物語は耀子の少女時代に戻るけれど、耀子の先の物語も読んでみたい。
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前作から十数年後、すっかり大人になり「おあんさん」を継いだ耀子。 今作では部落の女性たちの働き場所を確保するために奮闘する。 濃密な人間模様は変わらず、前作から成長した子供たちが色を添える。
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なでし子物語がとても良かったので楽しみにしていて,この本も素晴らしかったです.成長した耀子がその優しさはそのままに強く会社を立ち上げていく姿に感動しました.ただ,前作でリュウカ君とヨウヨが結ばれると確信していたので,最初はずいぶん戸惑いながら読んでいたところもあるのですが,最後の...
なでし子物語がとても良かったので楽しみにしていて,この本も素晴らしかったです.成長した耀子がその優しさはそのままに強く会社を立ち上げていく姿に感動しました.ただ,前作でリュウカ君とヨウヨが結ばれると確信していたので,最初はずいぶん戸惑いながら読んでいたところもあるのですが,最後の方の二人の場面,感無量でした.
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