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十六夜荘ノート の商品レビュー

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54件のお客様レビュー

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2023/06/03

力作ですね! 現代青年の雄哉は 仕事バリバリ人間 無駄は嫌い 出世と仕事だけの人 そこに東京の一等地 十六夜荘が 大叔母によって譲られる 面識もない人 と思う そこから雄哉が会社を辞める 周りで働いている人たちの気持ちを理解するゆとりもなかった。 現代の生活と 大叔母の玉...

力作ですね! 現代青年の雄哉は 仕事バリバリ人間 無駄は嫌い 出世と仕事だけの人 そこに東京の一等地 十六夜荘が 大叔母によって譲られる 面識もない人 と思う そこから雄哉が会社を辞める 周りで働いている人たちの気持ちを理解するゆとりもなかった。 現代の生活と 大叔母の玉青が生きた 戦中戦後の世界が交互に描かれる 会社を辞め 自分が認められている存在だ という プライドは なくなっていく。 十六夜荘に住む人たちは超個性的で 雄哉には理解できなかった。 自分のプライドがなくなっていく分 十六夜荘の人たちを受け入れることができるようになっていく。 玉青さんの生き方はかっこいい 最後に ひとりで生きてきた気になっていた雄哉が 実は 愛されていたんだ と気がつく ドラマになっても映画になっても よさそうな本です。

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2023/04/24

十六夜荘というお屋敷を巡って 現代と昭和初期の第二次世界大戦あたりの時代が 交互に進められています。 本当の豊かさとは何なのか、人生とは生き方とは などエリート人生まっしぐらの雄哉と 大伯母にあたる玉青の物語を通じていろいろ 考えさせられました。 戦後大混乱の中、家族を背負って...

十六夜荘というお屋敷を巡って 現代と昭和初期の第二次世界大戦あたりの時代が 交互に進められています。 本当の豊かさとは何なのか、人生とは生き方とは などエリート人生まっしぐらの雄哉と 大伯母にあたる玉青の物語を通じていろいろ 考えさせられました。 戦後大混乱の中、家族を背負っていきぬいた 玉青さんや家族、仲間達 平等でもなく理不尽すぎる世の中に 押さえ込まれながらも温かさや、人としての尊厳を曲げず一歩一歩歩く姿に惹かれ 今現在 そこに住む奇妙だけれど、真っ直ぐに生きている住民達にいつしか心動かされ、雄哉も自分の心や 居場所を見つけていく そんなお話です。 毎日毎日追われるように生きる人生だけど 一度しかない人生 たまには 空に向かって大きな深呼吸をしよう。 それだけでも幸せな気分になります。

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2023/02/11

バリバリと音がしそうな程に働く大崎雄哉は、大伯母「玉青」の遺産として、十六夜荘の相続人となる。十六夜荘には訳の分からない住人がいて、雄哉の記憶にない大伯母は、親戚から「変わり者」と評されている。 戦中の玉青の話と、現代の雄哉の話が交互に進む。 パワハラで仕事を失った雄哉は、相続...

バリバリと音がしそうな程に働く大崎雄哉は、大伯母「玉青」の遺産として、十六夜荘の相続人となる。十六夜荘には訳の分からない住人がいて、雄哉の記憶にない大伯母は、親戚から「変わり者」と評されている。 戦中の玉青の話と、現代の雄哉の話が交互に進む。 パワハラで仕事を失った雄哉は、相続のための手続きを進めるが、疎ましく思っていた十六夜荘の住人と関わるうち、亡き大伯母の想いを知る。 戦時中の軍人たちの振る舞い、戦後の食糧不足や混乱、ショックな表現も多かったけど、最後の小野寺教授の告白では涙が出たなぁ。 雄哉は仕事無くなって大変かもしれないけど、遺産だけではない大きなものを得たのでしょうね。

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2022/11/02

突然遠い親戚の遺産で、 都内の一等地が手に入るなんて… なんて夢のような話。 赤字のシェアハウスとして使われているあたりから様子がおかしくなってきくる。 現代と戦時中が交互に進んでいくが、 個人的には戦時中の話の方が引き込まれて 現代に戻らなくていいのになあと思いつつ、 結構夢...

突然遠い親戚の遺産で、 都内の一等地が手に入るなんて… なんて夢のような話。 赤字のシェアハウスとして使われているあたりから様子がおかしくなってきくる。 現代と戦時中が交互に進んでいくが、 個人的には戦時中の話の方が引き込まれて 現代に戻らなくていいのになあと思いつつ、 結構夢中で読んでいた。 古内さんの作品はマカンマランなど読みましたが、 雰囲気は違うけど、伝えてくることは似ているような。他の作品も読んでみたい

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2022/08/31

歴史のつながりと人のつながり。見えなかったものが、見えるとき、そのぬくもりを感じることがある。知らないことは、悪くないが、知ることで前に進める。過去の人とのつながりは確かにある。

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2022/07/17

ある日突然、面識のない大叔母・玉青の遺言で、高級住宅街に建つ"十六夜荘"という屋敷の相続権があると知らされた主人公・雄哉。 しかし十六夜荘は現在、ほぼ利益など出ないシェアハウスとして運用されており、雄哉は住人たちを追い出そうとする。 一方、謎の大叔母・玉青の若...

ある日突然、面識のない大叔母・玉青の遺言で、高級住宅街に建つ"十六夜荘"という屋敷の相続権があると知らされた主人公・雄哉。 しかし十六夜荘は現在、ほぼ利益など出ないシェアハウスとして運用されており、雄哉は住人たちを追い出そうとする。 一方、謎の大叔母・玉青の若かりし頃が、雄哉の生きる現在と交互に描かれる。 果たして、玉青が雄哉に十六夜荘を遺した真意とは? 華族に生まれ、戦中にあっても芯を失わず前を向く玉青には、気高さと強さを感じました。率直に凄いなと。 ただ、自分の祖父母らの第二次大戦の話をかつて聞いた身としては、やはり玉青の環境は一般人のそれとは違うよね……と感じ、なんだかなあと、もやっとした読後感になってしまいました。 古内さんの他の著作はとても好きなんですけどね。

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2022/06/14

文章が好き ◯ 作品全体の雰囲気が好き ◯ 内容結末に納得がいった ◯ また読みたい ◯ その他 本当に自由に生きるための勇気。 「乙女チック」な内容かと、さらっと読み流すつもりが、後半予想外の展開。

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2022/04/22

今、現在進行形でウクライナの戦争のニュースを見る時、この小説の80年前の第二次世界大戦中の日本での戦時の描写がすごく身近に感じていたたまれなくなりました。百年近く経っても戦争は似たような状況で、苦しむのは市井の民で、人間って愚かしいと、なんにも変わらない結果に胸が痛くなりました。

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2022/04/21

あらすじ  現在。飲食店プロデュース会社で働く雄哉は、知らない大叔母から遺産を継ぐ。高級住宅地の大きな屋敷、十六夜荘だ。しかし、シェアハウスとして住んでいる住人はバックパッカー、学生、外国人、売れないミュージシャン。さらに建物自体は古すぎるため、退去させようと画策する。  戦時中...

あらすじ  現在。飲食店プロデュース会社で働く雄哉は、知らない大叔母から遺産を継ぐ。高級住宅地の大きな屋敷、十六夜荘だ。しかし、シェアハウスとして住んでいる住人はバックパッカー、学生、外国人、売れないミュージシャン。さらに建物自体は古すぎるため、退去させようと画策する。  戦時中の改装。屋敷の住人、玉青は華族の娘であるが、教職に就こうとしている。兄が伯爵を継いでいるが、屋敷を若き画家達に開放し、自分もピアノを好む。しかし、だんだん戦況が厳しくなってきた。    面白かったー。柔らかい文体で書かれているのですいすい読めるけど、こうして振り返ってみると、玉青パートでの画家達が印象深い。売れない、認められない、戦時中だから展覧会にも来てもらえない。でも自分の描きたいものに向き合っている熱意がすごい。作品の終わりになると、玉青の兄の戦死、他の仲間の別れが書かれていて、やるせない。作品全体は希望のある終わり方。

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2022/03/03

今の自分の価値観は絶対ではないのだな、と改めて思った。 いつの時代も周りの評価や価値観に左右されず、自分の芯をしっかり持って、好きなように生きなきゃね。 戦争や大災害なんかで、世の中いっぺんでひっくり返ってしまうのだから。 月が満ち欠けするように、見えてなくても確かにある大切なも...

今の自分の価値観は絶対ではないのだな、と改めて思った。 いつの時代も周りの評価や価値観に左右されず、自分の芯をしっかり持って、好きなように生きなきゃね。 戦争や大災害なんかで、世の中いっぺんでひっくり返ってしまうのだから。 月が満ち欠けするように、見えてなくても確かにある大切なもの。 暗いからこそ、周りの輝く星がよく見えるってこともあるのだな。

Posted byブクログ