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つぼみ の商品レビュー

3.4

60件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

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2024/06/22

どのお話もみんな迷いながら、まだその渦中にあるままの主人公達 今度迷うことがあったら後悔しないように でも一歩も進めなくなったなら心地いい方へ踏み出すことにしよう。という[晴れた日に生まれたこども]のフレーズと、つぼみという題名がしっくりきました。

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2022/12/14

短編集として読んでいたら、登場人物が重なっていたり、連作なんだと思って読んでいたら、話が全然繋がってなかったり・・・ 登場人物の心情描写はとてもよかった。 「スコーレ№4」を先に読んでいたらもっと楽しめたかも。

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2021/10/31

中に悶々と抱えているものがある人たち。まだ開花しない。まだつぼみ。でもそこには大きな予感がある。つぼみだから。きっと咲く日が来るはず。

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2021/10/30

全6話中、前半3作は「スコーレNo.4」という小説のスピンオフということを読後知った。活け花で繋がる人々の話が続くと思ったら、後半3作は活け花の話ではなかったので、少し混乱して一旦読むのを止めてしまっていた。スピンオフの話はおもしろかったので、「スコーレNo.4」を読んでから再読...

全6話中、前半3作は「スコーレNo.4」という小説のスピンオフということを読後知った。活け花で繋がる人々の話が続くと思ったら、後半3作は活け花の話ではなかったので、少し混乱して一旦読むのを止めてしまっていた。スピンオフの話はおもしろかったので、「スコーレNo.4」を読んでから再読したらまた違った評価だろうと思う。

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2021/08/03

受験の時に読んだことがある話だった。僕は恋愛についての話は苦手だけど子供たちだけでなく大人が成長していく姿とそれを支える周りの人の関係がとても感動した。特に印象に残ったものは、生花の話で、まずは基本を極めてから自分なりのやり方を極めていくということがなるほど、と思った。自分もその...

受験の時に読んだことがある話だった。僕は恋愛についての話は苦手だけど子供たちだけでなく大人が成長していく姿とそれを支える周りの人の関係がとても感動した。特に印象に残ったものは、生花の話で、まずは基本を極めてから自分なりのやり方を極めていくということがなるほど、と思った。自分もそのように生きていきたい

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2021/07/26

6編からなる短編集でそのうち前半の3編が『スコーレNo.4』のスピンオフ的なお話でした。麻子の叔母・和歌子、父の元恋人・美奈子、一番下の妹・紗英の3人を主人公に、また生け花を軸に描かれています。後半の3編はそれぞれ独立したお話でした。 スピンオフはやっぱり読んでいて楽しいですね...

6編からなる短編集でそのうち前半の3編が『スコーレNo.4』のスピンオフ的なお話でした。麻子の叔母・和歌子、父の元恋人・美奈子、一番下の妹・紗英の3人を主人公に、また生け花を軸に描かれています。後半の3編はそれぞれ独立したお話でした。 スピンオフはやっぱり読んでいて楽しいですね。特にあの「お豆さん」だった紗英が高校生になって、小さい頃の天真爛漫さに加えて、自分らしさを求める強い意志を持つとても魅力的な女の子に成長していました。 う〜ん、やっぱり七葉の物語が読んでみたい、と改めて思ってしまった。宮下さん、ぜひ描いて欲しいなぁ。 ちょっと不思議なお話もありつつ、でもどのお話もタイトル『つぼみ』のように、未来への期待をそっと胸に抱くような優しいお話でした。 装画も装丁もとても素敵です。

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2021/07/02

宮下奈都さんの静かで澄んだ雰囲気に浸りたく、手にした本作は、表紙の女の子が可愛さで選んだ。 短編集ではあるが、初めの3作の「手を挙げて」、「あのひとの娘」、「まだまだ、」が連続したストーリーではないが登場する人物において繋がりがありワクワクしながら読んだ。恥ずかしながら、このワク...

宮下奈都さんの静かで澄んだ雰囲気に浸りたく、手にした本作は、表紙の女の子が可愛さで選んだ。 短編集ではあるが、初めの3作の「手を挙げて」、「あのひとの娘」、「まだまだ、」が連続したストーリーではないが登場する人物において繋がりがありワクワクしながら読んだ。恥ずかしながら、このワクワク感が「スコーレNo.4」に続いていたことは読後に知ることになった。(だから、表紙や感覚で選ぶのはやめようといつも思うのだが、なおらない…泣) この3作は津川里子の実妹・薙田和歌子の話し、里子の夫の高校の時の彼女・美奈子の話し、そして里子の娘・紗英の話し。ストーリーの連続性はないが、一つの物語と並行した別の物語が存在している。人の思いの数だけ物語が存在していることに、私の世界以外で生きている人のことをいつも不思議におもっていた幼い時の感覚を思い出し、懐かしい気持ちにもなる。 手を挙げて… 「もう一度生まれてきたとしても、きっとあなたは今の相手と結婚すると思う人、手を挙げてください」 手を挙げたふたりのうちの一人は、主人公・薙田和歌子の母であった。 おずおずと隣で挙げられた母の手に対し、高くまっすぐに伸ばされた手。 姉・津川里子が和歌子に言った。その母の手は「ふり」。母は、その言葉を本心にしたかったということだと言う。 心のどこかでこうありたい…それを言うこと、あるいは態度で示すことで、自分をそう思わせる。そんな気持ちを本当は知られたくないだろうなぁ… そしてもうひとりの高くまっすぐに挙げられた手に、和歌子はプロポーズする史生の手を重ねる。未来への期待と未知なる不安を暗示する。 余談ではあるが、たった2人しかあげなかった。『そんなもの?』と、思ってしまう。そう思うのは、きっと私が満足しているからだと思う。幸せに感謝しないと… あのひとの娘 私・美奈子が高校一年の時に初めて恋した津川泰郎。その娘の津川紗英が私に生花を習いに来る。 丸形のラケットを選択する気持ちに真剣さが伺える。なんのためにテニスを始めるのか…上手くなりたいから。だから丸形ラケットを選ぶ。なぜ卵形ラケットを選ぶのか…楽しみを広げたいから。 どちらの選択肢もあり得ることだ。 紗英の生花への気持ちの真剣さが、丸形ラケットを選んだ紗英の父と被る。 まだまだ、 津川紗英の淡い恋の話し。前章の「あのひとの娘」で生花に真剣に向き合う紗英の原点になる話し。 中学の同級生の浅倉くんは、勉強ができて、野球部では一塁手。友達も多く、女子にも人気がある。そんな彼が生花を習いに来る。 ふたりの会話のやりとりに微笑む。 「いつか私だけの花を活けて、浅倉くんをはっとさせたい。姉のことなんか目にも入らないくらい私の花を見つめてくれたらいい。そっと盗み見たら、浅倉くんはまだ困っているみたいな横顔で籠の中の花を見ていた。」 紗英の女の子の気持ちを思い、自分の遠い昔の記憶を探し始める。 晴れた日に生まれたこども 「後悔しない道を選べっていったんじゃないんだ、後悔しないように考えるから選べなくなるんだって、ほんとうに迷ったら切羽詰まったら、少しでも心地いいほうへ進め…」 と、彦がコーに話す。母が泣いていた時に、父が母に言っていた言葉。 晴れの日に生まれたふたりの姉弟。晴子と晴彦。お互いをコーと彦と呼んでいる。 『え?後悔しないほうに進むでしょ?』と、彦の記憶に苦笑する。 なつかしいひと 僕・園田太一の前に現れた中村さん。「名前はなんていうの。その見かけない制服はどこの学校のものなの。何も聞けなかった。聞かなくても知っていた。家に帰って、おばあちゃんに古いアルバムを借りればわかること。」 僕の母親が亡くなり、父と妹と3人で母の実家に転居する。表札には、僕の姓、園田と母親の旧姓中村の表札を母の両親が準備していた。 親の子を思う気持ちと、子の親を懐かしむ気持ちに切なく感じると言うよりもあたたかい気持ちになった。 この章、かなり好きかも。 ヒロミの旦那のやさおとこ 美波と岡村ヒロミ、三好知花は、小学校の同級生。ヒロミのあだ名はドラ。声がドラ声だからか、態度がドラ猫然としているからか、いわれは思い出せないが、気がついたときにはヒロミはドラだった。 どんどん強くたくましくなっていくヒロミ。 今はヒロミも結婚し、みよっちゃんも結婚し(離婚して出戻ってきているが)、独身は美波だけ。 そんなヒロミがいなくなったと、ヒロミの旦那のやさおとこがヒロミの実家の家の前に古い白い車で探しに来る。 ヒロミの男前な性格に感心する話ではあるが…女友達ってんな感じだよなぁと思いながら読んでいた。それでもやっぱりドロドロした恋愛の話でもなく、登場する人物もストーリーもやっぱりみんなあっさりして、ピュアな感じがした。

Posted byブクログ

2021/05/22

『新たな一歩を踏み出そうとする人達の物語』 6編の短編集。母を亡くした僕の不思議な体験を綴った『なつかしいひと』がお気に入り。宮下奈都さん作品の、なにか一歩前に踏みだしたいと感じさせる読後感が、大好きです。

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2020/10/11

いくつかの章の主人公の女性の心のうち、天の邪鬼かなあと感じられました。 「なつかしいひと」では、ホッとされました

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2020/10/02

やっぱり宮下奈都さんだ 言葉の選び方 語り方 しっくりきて好き 大人になろう と思ってなった人って 少ないと思う だけど いつの間にか 大人になっていて こんなに何も知らないのに 大丈夫だろうか? と不安になったり その不安を隠すのが 絶妙にウマくなっていったり そいう自分を見...

やっぱり宮下奈都さんだ 言葉の選び方 語り方 しっくりきて好き 大人になろう と思ってなった人って 少ないと思う だけど いつの間にか 大人になっていて こんなに何も知らないのに 大丈夫だろうか? と不安になったり その不安を隠すのが 絶妙にウマくなっていったり そいう自分を見つけると やっぱりオトナなんだな って 落胆したり... そんな心の中の小さな迷いとかを 短編の中に散りばめていて うんうん、そうか そうか 私だって 結構がんばってるんだな えらいぞ、私! って 小さな勇気をもらった

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