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つぼみ の商品レビュー

3.4

60件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2017/10/18

【収録作品】手を挙げて/あのひとの娘/まだまだ、/晴れた日に生まれたこども/なつかしいひと/ヒロミの旦那のやさおとこ  「手を挙げて」「あのひとの娘」「まだまだ、」は『スコーレNo.4』のスピンオフ。それぞれ、麻子の叔母・和歌子、麻子の父の高校時代の恋人・美奈子、紗英が主人公。「...

【収録作品】手を挙げて/あのひとの娘/まだまだ、/晴れた日に生まれたこども/なつかしいひと/ヒロミの旦那のやさおとこ  「手を挙げて」「あのひとの娘」「まだまだ、」は『スコーレNo.4』のスピンオフ。それぞれ、麻子の叔母・和歌子、麻子の父の高校時代の恋人・美奈子、紗英が主人公。「なつかしいひと」は重松清っぽい。

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2017/10/14

女性が中心的な主人公でそれぞれの物語を描く、短編集。どの話も静かにゆったりと時が進むような感じで、途中、相手をイメージで想像してしまい、膨らみすぎて飽きてしまったがゆえの大きなパプニングがあっても、それをうまく丸めて収まったり、それぞれの物語の人物との関わりで、喜怒哀楽に加えて切...

女性が中心的な主人公でそれぞれの物語を描く、短編集。どの話も静かにゆったりと時が進むような感じで、途中、相手をイメージで想像してしまい、膨らみすぎて飽きてしまったがゆえの大きなパプニングがあっても、それをうまく丸めて収まったり、それぞれの物語の人物との関わりで、喜怒哀楽に加えて切なさや癒しや心温まる所があったり、時間の流れが波がありながらも美しい流れだと感じる。一つ一つの物語は一見、関連性が内容に見えても、思いが共通するなど、どこかで繋がりが感じられる。『スコーレNo.4』の方も読んでみたい。

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2017/10/06

2017/10/6 短編集。 宮下奈都さんの本は、読み出すとスーッと気持ちが静かになっていくのがいいな、と思う。 大事件や感動的なイベントが無くたって人生で気持ちが動かされることはたくさんある。

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2017/10/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

6つの短編小説。宮下奈都の作品は、どれも優しく温かい。 中でも気に入ったのは、「なつかしいひと」。母を亡くした中学生の「僕」と小学生の「妹」。母が亡くなり、世界が色を失ったと表現する「僕」。そんな「僕」の前に謎の少女が表れ、オススメの本を紹介していく。その謎の少女の正体が分かった時、涙が出るだろう。

Posted byブクログ

2017/10/03

短編集6編 恋人であったり,親子であったり,友達であったりするが,そこに漂う気持ちの揺れ動く様子と関係性がが非常に丁寧に分析してあり,面白かった.特に,生け花のことを扱った「手を挙げて」と「まだまだ」が良かった.

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2017/09/30

ままならない人生に どう折り合いをつけるのか 宮下なっちゃんの優しさがにじみ出てる。 あぁ、甘えてしまいたい。

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2017/09/18

ゆっくりゆっくり読んだ。 なんだろうこの温かい気持ち。 言葉にならない。 もう一度じっくり読み返そう。

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2017/09/13

スコーレNo.4から10年なんですね。読み返したくなった、あんま覚えてなくて。はじめの三編がスコーレNo.4に出てきた子につながる連作短編的な。 わたしが読んでて泣きそうになったのは、なつかしいひと。よかった。誰かを亡くしたことがある人は涙腺崩壊に注意。どれも好きなんだけど、はじ...

スコーレNo.4から10年なんですね。読み返したくなった、あんま覚えてなくて。はじめの三編がスコーレNo.4に出てきた子につながる連作短編的な。 わたしが読んでて泣きそうになったのは、なつかしいひと。よかった。誰かを亡くしたことがある人は涙腺崩壊に注意。どれも好きなんだけど、はじめの手を挙げても好き。些細な受け取り方の違いをこううまく描かれると、お、ってなる。そしてその些細な受け取りの違いがまた戻るとき、キュンって。 ちいさな言葉の端々が瑞々しくて、やっぱり宮下さんの描く話、好きだわーってあたたかくなった。

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2017/08/19

器用に生きている人が無性にうらやましくなることがある。いろんなことをうまくかわしてすいすいと進んでいく人が。そういう生き方が、一番コスパのいい人生なんだろうな、と思う。 自分のことを好きになれなかったり、そばにいる誰かの、本当は親切で言ってくれてる言葉にいちいちイラついたり、ずっ...

器用に生きている人が無性にうらやましくなることがある。いろんなことをうまくかわしてすいすいと進んでいく人が。そういう生き方が、一番コスパのいい人生なんだろうな、と思う。 自分のことを好きになれなかったり、そばにいる誰かの、本当は親切で言ってくれてる言葉にいちいちイラついたり、ずっと昔の言動を思い出しては何度も咀嚼して後悔しなおしたりする。そんなとき、もやもやで詰まった心をすっと透明にしてくれる、それが私にとっての宮下小説なのです。 なにもかも全てがうまくいかなくたっていいじゃない?不器用だったとして何が悪い?あの日選んだ道が、自分にとって心地よいモノであれば、それでいいんだよ、と笑顔でささやいてくれる。 人生を半分以上過ぎて来た人にとっては、自分の人生をまるっと肯定してくれる心のビタミンとして、これから長い人生をいくつもの選択を超えて生きていく人には、お守りとして、きっと宝物になる、そんな一冊でした。

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2017/08/08

弟の彦は、高校を中退し、勤めた会社もすぐに辞めて、アルバイトをいくつか変わった後、大検を受け、やっぱり働くと宣言して、いつもふらふらひらひらずるずるしている。彼は新しい将来を思いつくと、そのたびに姉に根拠のない自信を話す。不器用な弟と振り回される姉。そんな二人には、離婚した父と母...

弟の彦は、高校を中退し、勤めた会社もすぐに辞めて、アルバイトをいくつか変わった後、大検を受け、やっぱり働くと宣言して、いつもふらふらひらひらずるずるしている。彼は新しい将来を思いつくと、そのたびに姉に根拠のない自信を話す。不器用な弟と振り回される姉。そんな二人には、離婚した父と母はまったく違う人物に見えていた。(「晴れた日に生まれたこども」) 『スコーレ№4』のスピンオフ。主人公麻子の妹・紗英、叔母・和歌子、父の元恋人・美奈子、花を活ける女性たちそれぞれが「自分は何者でもない、何者になれるのかもわからない」と悩み葛藤する物語3編。(「まだまだ、」「手を挙げて」「あのひとの娘」) ほか、「なつかしいひと」「ヒロミの旦那のやさおとこ」を含む宮下奈都11年の軌跡。人生の心地よさを追求してきた著者の、たおやかで凛として心揺さぶる6編の作品集。

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