表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
俺も見たいよ、青いカリブ海。 2016年夏にキューバへの一人旅を敢行したオードリー若林のエッセイ第3弾。笑いあり涙あり、これまでの若林エッセイ集とは一線を画す本作。作中に「家に帰って前作を本棚から取り出してゴミ箱に捨てた」とあるくらい、彼の価値観を変える体験をしたキューバへの旅行記だ。 本作は写真が多く字が減り、前2作のエッセイ集に比べればボリュームも少なく、あくまで旅行記なので彼の日々の思想哲学的な話は随所には出ているけど、やはり少し物足りない。 それでも、終盤の亡くなった親御さんの話には「ああ若林も一人の人間なんだな」と思えたし、一人でビーチまでバスで行く話は「確かに一人での海外旅のドキドキってこんな感じだよなー」と楽しみながら読めた。なかでも、景色、とくにカリブ海や現地ならではの食事の描写は素晴らしく、このコロナの状況もあいまって、「今すぐ行きたい」と思えるほどのものだった。 彼の過去作を読んだ人には、今までとは違う若林を垣間見れる本作をぜひ勧めたいと思う。過去作を読んだことがなくても、「キューバってどんな国?」を知りたい人にはいい旅行記だと思う。 (難癖をつけるとしたら、これだけ写真が多いエッセイ集なのに、なぜカラー刷りにしなかったのか。海も食事も遺跡もタイトルにある犬も、どうせならカラーで魅せて欲しかった。価格とのバランスもあるのだろうけど、もったいない) 以下、私的な余談。 「私はオードリー若林が好きだ」。この事実に気づくまでに時間がかかった。 これまでのエッセイ2作、「ナナメの夕暮れ」(15年12月)、「完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込 (角川文庫)」(18年8月)のどちらも読んで、「なんであんなに尖った芸風なのに、こんなに人の胸を打つ、こそばゆいところをくすぐる文章が書けるのだろう」と感銘を受けたのは間違いない。 それでも、「若林が好きだ」と思えなかったし、人にも言えなかった。熱狂的なファンの多いオードリー、強めのツッコミの割に陰キャ丸出しで内輪ノリ激しめな若林を、かつての自分は心から好きになれなかった。 自分が年をとったからなのかもしれない。久々に聞いたオールナイトニッポンも、以前より聞きやすかった。何より、結婚した若林は、人が変わっていた(と感じた)。以前のようなエグみや力みは無くなり、また社会に対する意識が変わったように聞こえた。(本書の中に答えはあるのだけど) 私のほうが年下だけど、結婚して所帯を持ったオードリーの今後を楽しく見ながら聞きながら応援したいと改めて思った。
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旅は日常に色を与えるためのもの的なメッセージがグッときた。キューバ、モンゴル、アイスランド旅行記。父親とのエピソードが印象的。 本筋からは少し外れてしまうかもしれないが、人見知りで、既存の社会システムや価値観に疑問を感じている若林さんが、「仕事」というところに一つの安息地を見出す...
旅は日常に色を与えるためのもの的なメッセージがグッときた。キューバ、モンゴル、アイスランド旅行記。父親とのエピソードが印象的。 本筋からは少し外れてしまうかもしれないが、人見知りで、既存の社会システムや価値観に疑問を感じている若林さんが、「仕事」というところに一つの安息地を見出すのはとても共感できた。良い仕事をする、良いものを作るっていうのは一定の普遍性があってそこに安心するんだよなぁ。
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全く興味が無かったキューバ・ハバナ。 空気感が伝わり、とても興味が湧きました。 本人のお父さんとの関係も、男性同士ならではの、でも奥深くで繋がっている。 じんわり心が温まりました。 文章から風景が見えてきてあっという間に読みきりました。 キューバ行ってみたい!あー一人旅したい!!...
全く興味が無かったキューバ・ハバナ。 空気感が伝わり、とても興味が湧きました。 本人のお父さんとの関係も、男性同士ならではの、でも奥深くで繋がっている。 じんわり心が温まりました。 文章から風景が見えてきてあっという間に読みきりました。 キューバ行ってみたい!あー一人旅したい!! そして若林さんがが好きになりました。
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文庫版を読みました。 昨年の年越し、初めてカンボジアに一人で行ったあの感覚が読んでて蘇った。自分も"血の通った関わり"を持ちたくて海外に行ってたのかもしれない。一時期人に会うことが全く無くなって、一人でずっと過ごすことになった時期、面と向かって人と話せなくて...
文庫版を読みました。 昨年の年越し、初めてカンボジアに一人で行ったあの感覚が読んでて蘇った。自分も"血の通った関わり"を持ちたくて海外に行ってたのかもしれない。一時期人に会うことが全く無くなって、一人でずっと過ごすことになった時期、面と向かって人と話せなくて気がおかしくなるかと思う時期があった。人とずっと関わっていると面倒になって、人と会えないと関わりたくなって。人ってそういう生き物なんだよな。そんなことを思った。 コロナで今まで通り仕事ができない今だからこそ読んでよかった。オススメです。
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お笑い芸人のオードリー若林氏の旅行記というスタイル。 行き先がなぜキューバなのだろうと思っていたが、最後にナットク。 社会主義の国に生きるというのはどのような感じなのか、想像も難しい。 ただ、南国で音楽にあふれたキューバなら、何とかなりそうな気がする。 ゲバラやカストロについて興...
お笑い芸人のオードリー若林氏の旅行記というスタイル。 行き先がなぜキューバなのだろうと思っていたが、最後にナットク。 社会主義の国に生きるというのはどのような感じなのか、想像も難しい。 ただ、南国で音楽にあふれたキューバなら、何とかなりそうな気がする。 ゲバラやカストロについて興味がわいてきた。
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オードリー若林のキューバ旅行記。 社会主義キューバの幸せと資本主義日本の幸せについて考えさせられる。 何もかもが便利なのは日本。人との競争、比較が多いのも日本。 幸せは人と比べて決めるわけじゃないのに。 どちらが幸せなのか。 とか考えてしまう。
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理由は自己分析出来ていないのだが、キューバにどうやら惹かれている キューバに感する知識も大してなく本当に勝手なイメージなので人前であまり口にはしない でも野生の勘は結構当たるのできっと何か自分の中にあるのだ アメリカとの国交が回復した時、よし!これでキューバに行ける!と胸が高ま...
理由は自己分析出来ていないのだが、キューバにどうやら惹かれている キューバに感する知識も大してなく本当に勝手なイメージなので人前であまり口にはしない でも野生の勘は結構当たるのできっと何か自分の中にあるのだ アメリカとの国交が回復した時、よし!これでキューバに行ける!と胸が高まった そんな理由から帯に「キューバ」という文字を見つけ、本屋さんでパラパラと… き…気になる 決して彼のファンではないが(ファンの方申し訳ございません)テンション低め、人見知り、世の中を斜にみる、そんな部分の共感と、一人旅のできる人を常に尊敬している、そしてなによりキューバ! というわけで読んでみた 一人旅の不安と興奮が伝わる そうそう夜中に異国の地に着くときのあのドキドキは、嫌なものだ タクシーの中で暗くてよく見えないのに周りを凝視し、ドライバーには隙を見せまいと力が入るが、たいてい無意味だ 初めての国の景色や周りを見たところで、大した情報にもならないのだから そして大抵は運良くホテルに着いて肩すかしとなる そして翌日太陽が昇り、ホテルの窓から外の街並みを見ると…ゲンキンなもので一気に高揚感MAXになる! ああ! 来たんだ! キタキタ〜 みたいにね …わかります! なかなか掴みはOKじゃないか ちなみに現地では日本語の話せるガイドを雇っている なるほどこういう旅行もアリかも… いきなりキューバで一人行動はちょっと勝手がわからない キューバの情報量も他の観光地に比べ少なかろう というわけで想像しづらい人見知りの日本語の上手なキューバ人ガイドと、現地在住日本人女性がガイドであった あまり詳しく書くとネタバレになるが… 闘鶏場なんてものがあり、軍鶏が闘う野蛮でディープな世界に行きたがるあたり 広告の看板がない社会主義を垣間見る部分 カストロ4〜5時間ぶっ通しの演説にエネルギーとエンターテイメント性を見出す このように、着眼点などなかなか面白い 一人で行きたいビーチに行く方法もユーモアとスマートさがある また巨漢のタトゥー男に、引き下がらず立ち向かうところもやるじゃん若林!(笑) 旅エッセイ以上の膨らみを持たせているなかなか面白い構成ではあるが、個人的には、計算され過ぎの苦手部分も… これはひとえに私個人が、そうとうなひねくれ者で協調性に欠けるからである ファンの方お許しください 心に残ったのは、 直接話のできる血の通った関係 当たり前だけどいいなぁ Wi-Fiが繋がらないところにしか生まれないのか… そうでないことを願う… こういうキッカケをうまく利用して、カストロやゲバラに関する本を読んでみたい
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世界に合わない、って言う違和感と それが世界じゃなくて資本主義だと分かったときの安心感、完全にリンクした。 そして学ぶほどに、社会主義が資本主義に負けた理由(人間は根源的に欲望が肥大する生き物である)という嫌な確信と。 人間が多様である以上、全員に合ったシステムは存在しなくて...
世界に合わない、って言う違和感と それが世界じゃなくて資本主義だと分かったときの安心感、完全にリンクした。 そして学ぶほどに、社会主義が資本主義に負けた理由(人間は根源的に欲望が肥大する生き物である)という嫌な確信と。 人間が多様である以上、全員に合ったシステムは存在しなくて、生活レベルに関係なく、一定数は生きづらさを感じるもんで。 でも、旅行なりエンタメなり、社会の価値観の外に答えや休息を見出して生きられれば、それでいいんじゃ無いか。 そんなことまで考えた。
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ふむー キューバへの旅行記かな いまいち表参道のセレブ犬の意味がわかんなかったけど その気になればどこにでもいけるんだなあ キューバが南米の中ですごく安全な国であるのはほんとすごいことだと思う
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読んでいる途中で、お笑いの人だと気がついたが、あまり興味がないのでスルー。 キューバへの旅の実況中継的な本。一人旅って楽しいな。
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