1,800円以上の注文で送料無料

満願 の商品レビュー

4

631件のお客様レビュー

  1. 5つ

    170

  2. 4つ

    276

  3. 3つ

    135

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2024/05/25

登場人物の魅力ではなく、語り手のストーリーの面白さのみで推し進めていく本。短編なのに濃い。変に連作としてストーリーを関連付けないのが、各々の作品の良さがみれていい。

Posted byブクログ

2024/05/19

最近は研修で忙しく、久しぶりに読書の時間がとれた。大切な時間に何を読むかかなり悩んだ。久しぶりの読書が長編だとハードルが高く感じたので、短編で探すことに。そして目に入った短編三冠の帯。これは期待が高まる。 面白いの一言。これに尽きる。 特に「死人宿」は自分の好きなタイプの小説...

最近は研修で忙しく、久しぶりに読書の時間がとれた。大切な時間に何を読むかかなり悩んだ。久しぶりの読書が長編だとハードルが高く感じたので、短編で探すことに。そして目に入った短編三冠の帯。これは期待が高まる。 面白いの一言。これに尽きる。 特に「死人宿」は自分の好きなタイプの小説で良かった。イヤミス好きならお勧めです。 謎解きもありつつ、後半にかけて焦燥駆られる気持ちで読み進め、頁を捲る速度が早くなる感じ。最後も良かった。 その他には、「柘榴」の終わり方が印象的だった。 後半になるにつれて、段々と雲行きが怪しくなってくる感じが怖かった。 父親目線で語らなかったのが、あえて良かったのかも知れない。 全てを虜にする魅力かぁ。娘をも狂わせるとは。 親権について勉強して、作戦を立て、自らの体を傷つけて母親を欺く。それほどまでに父親を奪い自分のものにしたかった。 やってやろうという覚悟が凄いですよね。愛というか、魅了されて洗脳に近い気がするような。

Posted byブクログ

2024/05/19

暗い。 イヤミスとかどんでん返し系とは違う裏切られ方。それはミステリーのそれではなく、人の憎悪からくるものなだけにめちゃくちゃ気が滅入る。 とにかく暗い内容。 文章は上手く読みやすい、テンポもいいし読者を惹き込むのが上手いと思う。 文章だけでここまで嫌な気持ちさせることは、小説と...

暗い。 イヤミスとかどんでん返し系とは違う裏切られ方。それはミステリーのそれではなく、人の憎悪からくるものなだけにめちゃくちゃ気が滅入る。 とにかく暗い内容。 文章は上手く読みやすい、テンポもいいし読者を惹き込むのが上手いと思う。 文章だけでここまで嫌な気持ちさせることは、小説としてはすばらしいんだと思うけど。 ただ、人には薦めない。 暗く重い、人にその擬似体験をして欲しいと思わない。

Posted byブクログ

2024/05/19

とにもかくにも後味の悪さといえばこの作品。短編集だが、どれもほぼ救いがないラスト。中でも「万灯」は特に秀逸。

Posted byブクログ

2024/05/11

最初の警察官のお話で、グッと惹き込まれました。ええ!そういうことなの!?となりました。 他のお話も全て薄気味悪い感じのお話ですが、面白いです!!さすがです!

Posted byブクログ

2024/05/10

人の業を感じさせるミステリー短編集。 人間の欲望や闇が描かれていて、後味が悪いがクセになる作品。ホラーの様なゾクっとするオチが素晴らしかった。特に『柘榴』『万灯』はまさかの結末で思わず声が出たほど。 どの話もハズレなし。気軽に読めるイヤミスです。

Posted byブクログ

2024/05/10

全6編の短編小説で、それぞれは独立した物語ですが、すべての物語の結末でなんともいえない感情になります。 特に夜警の物語が好きで、序盤の伏線から最後の結末まで完璧でした。

Posted byブクログ

2024/05/07

こちらも昔ハマっていてよく読んでいた作家さん。 たしか、「折れた竜骨」以来になるかな。 気づけば10年以上ご無沙汰していた。 さて、そんな超お久しぶりの米澤穂信作品。バラエティに富んだ6つの独立した小説が収録されている短編集。前回出席した読書会で出会い、タイトルはその評判とと...

こちらも昔ハマっていてよく読んでいた作家さん。 たしか、「折れた竜骨」以来になるかな。 気づけば10年以上ご無沙汰していた。 さて、そんな超お久しぶりの米澤穂信作品。バラエティに富んだ6つの独立した小説が収録されている短編集。前回出席した読書会で出会い、タイトルはその評判とともに知っていたので、気まぐれに手に取ってみた。 まずは1番目の夜警ですっかりやられてしまった。 なさけ容赦なく本格派なミステリーだ。 読んでいるときはそうとも気づかないような些細ないくつもの伏線が、こんなに短い物語の中でひとつの事象に回収される。小気味良いとともに、物語としては胸をざわつかせる不穏な後味を残す。 2作目以降、キャラクターや舞台設定は全然違うし、ストーリーの構造もひとつひとつ全部違う。 だけど読み終えるたびにその種明かしにうわぁっとなり、やはり気持ちがざわついてあとをひいてくる。 その中でも夜警と万灯、最後の表題作、満願に特に気持ちを持っていかれた。 小説のはじめから最後まで、その物語の状況や人物の描写が、読み終えたときに過不足なく、揺るぎなくそこにあったと気づかされる。 定義はいろいろあって人それぞれ違えども、私にとっての本格ミステリーってこういうのだわ…と改めて思った。 めちゃくちゃ面白かった。 しかし前回読んだ辻村深月さんといい、追いかけたくなる作家さんが増えて困るな。

Posted byブクログ

2024/05/06

ミステリ短編集。どの作品も面白かった。最後の真相パートでの伏線回収では「やられた!」と思うとともに、後味の悪い読後感が堪らない。特に『万灯』は後半の展開のスリリングさとラストの衝撃が凄かった。『儚い羊たちの祝宴』を彷彿とさせる傑作短編集。

Posted byブクログ

2024/05/02

前情報通り、最高のミステリー短編集でした…! 六篇の作品全て、息が詰まるほどスリリングな傑作。 特に『夜警』『柘榴』『満願』が良かったです。 米澤先生の本、他にも気になってるのが沢山あるから、連休中に買いに行こうかな。

Posted byブクログ