ある奴隷少女に起こった出来事 の商品レビュー
ノンフィクションと分かって読み始めたけど、読み進めるにつれてこんな残虐なことがリアルにあったと、想像するのは本当に難しかった 白人が黒人を奴隷として所有する「当たり前」、奴隷は人としてではなく物として扱われる「当たり前」 現代では考えられないような「当たり前」が数え切れないほど出...
ノンフィクションと分かって読み始めたけど、読み進めるにつれてこんな残虐なことがリアルにあったと、想像するのは本当に難しかった 白人が黒人を奴隷として所有する「当たり前」、奴隷は人としてではなく物として扱われる「当たり前」 現代では考えられないような「当たり前」が数え切れないほど出てきたけど、それを「当たり前」で終わらせずに必死に抗い、自分の信念に従って動いてきたジェイコブスさん 自分が当時のジェイコブスさんだったら同じ行動がとれたのか、はたまたドクター・フリントだったら? 今生きている現代にもたくさんの「当たり前」があるけれど、全部「当たり前」と思っていいのか 色んなことを考えるきっかけをくれた本だった
Posted by
19世紀奴隷として生まれ、人として認められないその過酷な制度から、不屈の精神で、考え逃げて時に戦い遂に自由を掴んだ少女の手記。 書かれている全てが事実というところがベストセラーの所以。人はどこまで冷酷になれるのか、理解を超える事実もある。 文章はわかりやすいが、話のつなぎとか流れ...
19世紀奴隷として生まれ、人として認められないその過酷な制度から、不屈の精神で、考え逃げて時に戦い遂に自由を掴んだ少女の手記。 書かれている全てが事実というところがベストセラーの所以。人はどこまで冷酷になれるのか、理解を超える事実もある。 文章はわかりやすいが、話のつなぎとか流れがぎこちないところがあり、多少想像しながら読み進める。もちろん奴隷制度の証言としても重要だと思うが、一人の少女の自由への渇望の物語。
Posted by
文章力のせいなのか、辛さが半分(もっと少ないかも)しか伝わってこない。 よーく考えればそんな狭い場所ではもっと辛かっただろうな。とか、それはすごい恐怖だろうな。とか、わかるんだけど。 最近問題になっている日本ハムの豚だったり、長野の崩壊ブリーダーだったりのニュースで心が痛いけど、...
文章力のせいなのか、辛さが半分(もっと少ないかも)しか伝わってこない。 よーく考えればそんな狭い場所ではもっと辛かっただろうな。とか、それはすごい恐怖だろうな。とか、わかるんだけど。 最近問題になっている日本ハムの豚だったり、長野の崩壊ブリーダーだったりのニュースで心が痛いけど、豚や犬が文章を書ければこんな感じなのかな? 恥もあろうがどうせ書くならもっと事細かに書いても良かったんじゃないかな。
Posted by
奴隷制度の闇をリアルに綴った作品。なんと感想を書いたら良いかわからないが、とにかくみんなに読んで欲しい。どんどんのめり込んでしまい、すぐ読み終えてしまった。 現代まで残る白人至上主義の根源を見たような気がする。
Posted by
まだ奴隷制度が終わっていなかった頃のアメリカの現実について著者の奴隷だったときの具体的な体験を交えて知ることができ、さらに今私たちがいかに恵まれているのかを実感することができる貴重な本。
Posted by
知らないといけないけどあまりにも残酷な現実。 しかし、今も解決されていない問題だからこそしっかりと向き合わなければならない。
Posted by
アメリカ奴隷制度時代の被害者の自伝。作者から見た社会、征圧者に対する思いが一方通行ではあるが、過去実際にあった歴史に目を開くべきだろう。神がいつもそばにあり、「アンクル・トムの小屋」を思った。一女性の生き様としてもで少女向け推薦図書といえる。2021.9.4
Posted by
猛威を奮うこの世の中。 当たり前に感じていた自身の日常生活が当たり前ではない時代. 私達は知らなければならない、知らなかった。では済ませてはいけない。
Posted by
父も優秀であったが、祖母が周辺の黒人はもとより白人にも一目置かれる人格者であった。子どもに教育も受けさせ奴隷にしては自由な家庭環境。おそらく彼女はそういう環境で育ったからこそ大胆な行動をとれたのだろう。彼女は恵まれていた。 もう一つ恵まれていたのは、美しかったこと。リンダは白人...
父も優秀であったが、祖母が周辺の黒人はもとより白人にも一目置かれる人格者であった。子どもに教育も受けさせ奴隷にしては自由な家庭環境。おそらく彼女はそういう環境で育ったからこそ大胆な行動をとれたのだろう。彼女は恵まれていた。 もう一つ恵まれていたのは、美しかったこと。リンダは白人の女性が美しい事は武器になるけど、黒人女性が美しい事は災難が一つ増える事だと言う。その通りかもしれない。現にドクターからセクハラを受けている。 ただ、多くの奴隷の少女達は有無を言わせず力ずくで犯されてしまったと思う。その点ドクターは医者としてのプライド故か、手荒な事までは至らなかった。案外本気でリンダに惚れていたのかもしれない。 リンダが逃亡した後、ドクターは多額の報償金をかけて広告を出している。またニューヨークにリンダがいると噂に聞くと自ら出掛けて行って探す。彼女に対する執着は異常だ。 隠れ家に追手が迫って来ると、主人公に同調してこちらまではらはらドキドキしてくる。こんなに同調出来るキャラも久しぶりな気もする。 これは小説のようだが実話らしい。全くもって厭な人間も出てくるけど、中には凄く親切な人も出てきて、なんとなく救われる気がする。そしリンダやその家族達の直向きな姿には素直に共感させられる。
Posted by
小説だと思われ一度忘れ去られたが、126年後の1987年に実話とわかり米国でベストセラーに。私はちょうどこの頃、南部が舞台の『風と共に去りぬ』に没頭。併読したかった。「奴隷制は、黒人だけではなく、白人にとっても災いなのだ」。奴隷であった著者の言葉。素晴らしい知性の持ち主だ。 奴...
小説だと思われ一度忘れ去られたが、126年後の1987年に実話とわかり米国でベストセラーに。私はちょうどこの頃、南部が舞台の『風と共に去りぬ』に没頭。併読したかった。「奴隷制は、黒人だけではなく、白人にとっても災いなのだ」。奴隷であった著者の言葉。素晴らしい知性の持ち主だ。 奴隷制の現実は凄まじい。スタンフォード大学の監獄実験ではないが、役割・制度が人を狂わせるのかもしれない。虐げ続けた白人の主人の多くは、神の教えに自らが背いていたことを認めるためか、死ぬ間際になりたまらなく恐ろしくなったという。 人間の愚かさについて、知りすぎるということはないな。
Posted by