僕が殺した人と僕を殺した人 の商品レビュー
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2016年のデトロイトで、連続少年殺人犯として逮捕された”サックマン”。その弁護を依頼された弁護士が警察署に面会に行く。 青春時代である1984年と、「サックマン」が逮捕された2015年を行ったり来たりする展開だが、 1984年の台北で中学生だったユンは仲間の2人の少年たちと日本の漫画やアメリカの音楽、ブレイクダンスなどに傾倒していたが、一人が継父からの激しい暴力を受けていることに怒り、毒蛇を使って殺そうと計画するのだが、手違いで悲劇が起きる。 死体を見たアガン(ザックマン)が、マンションから転落してしまった。 サックマンも、脳の損傷による凶暴化を指摘される。「わたし」は、「脳の損傷」が起こってしまった出来事を知っている。それに自身もかかわっている。つまり、三十年前のあの出来事のせいで、現代のアメリカで七人もの少年たちが命を絶たれてしまったのではないか。 兄モウが何者かによって殺害されたことから、彼の家庭は不幸の坂を転げ落ち始める。精神の均衡を崩した母を転地療養させるため、両親はアメリカに旅立った。ユンにとっては幼馴染みのアガンと、その親友で喧嘩が強いジェイとの交わりこそが人生の中心になったのだ。隠れて吸う煙草、万引き、流行り始めたブレイクダンスへの挑戦、そんなことに没頭する日々が過ぎていく。
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東山さんによれば『流』が光を『僕が〜』が影を強調したとのことで。台湾を舞台に青春と影を。友情と街の雰囲気、ストーリー展開は良かったかなあ。ですが、私のど真ん中にはきませんでした。好き嫌いの問題かなあ。サックマンは誰か判明したあとは、多少引き込まれました。
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両親と別れて過ごすことになったユン、幼馴染みのでぶのアガン、喧嘩っ早いジェイ。3人少年が出会い、かけがえのない日々をともに過ごす。30年の時を経て、彼らは連続殺人鬼、国際弁護士、成功した商売人となり再び人生が交錯する。 それぞれが複雑な家庭環境のなかでもがき苦しみながらも精一杯生...
両親と別れて過ごすことになったユン、幼馴染みのでぶのアガン、喧嘩っ早いジェイ。3人少年が出会い、かけがえのない日々をともに過ごす。30年の時を経て、彼らは連続殺人鬼、国際弁護士、成功した商売人となり再び人生が交錯する。 それぞれが複雑な家庭環境のなかでもがき苦しみながらも精一杯生きていくが、同時に両親もまた日々の苦しみにもがき続けている様が綴られる。ミステリーというより、友情や孤独を描く青春小説。面白かった。
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20015年アメリカで7人の少年を殺した連続殺人鬼が逮捕された。犯人は台湾人…。というところで舞台は80年代の台湾に移る。兄を亡くし両親と別れて暮らすユン、牛肉麺屋のアガンとその弟、喧嘩っ早いジェイ。4人が過ごした少年時代が描かれる。その中の一人が後の殺人鬼に?!。牛肉麺屋で煮立...
20015年アメリカで7人の少年を殺した連続殺人鬼が逮捕された。犯人は台湾人…。というところで舞台は80年代の台湾に移る。兄を亡くし両親と別れて暮らすユン、牛肉麺屋のアガンとその弟、喧嘩っ早いジェイ。4人が過ごした少年時代が描かれる。その中の一人が後の殺人鬼に?!。牛肉麺屋で煮立つ八角とスープの香り、街の雑踏や、暑い夏の空気…。目の前にありありと浮かぶような描写の数々…。ストーリーは映画「スタンド・バイ・ミー」や「ミスティック・リバー」を思い出させます。青少年時代のノスタルジックで苦い思い出と現在の交錯する傑作小説!
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とても良かった!兄を亡くし、両親と別れて過ごすことになったユン、でぶのアガン、喧嘩っ早いジェイ。3人が過ごした少年時代が描かれている。ページを開くと、一気に1984年の台湾に連れて行かれる。蒸し暑く、いろいろな匂いの入り混じった台湾の夏。ところどころで現在の殺人鬼サックマンの話が...
とても良かった!兄を亡くし、両親と別れて過ごすことになったユン、でぶのアガン、喧嘩っ早いジェイ。3人が過ごした少年時代が描かれている。ページを開くと、一気に1984年の台湾に連れて行かれる。蒸し暑く、いろいろな匂いの入り混じった台湾の夏。ところどころで現在の殺人鬼サックマンの話が差し込まれるが、とにかく少年時代の濃密な日々に惹き寄せられる。彼らはどこかで決定的に間違えてしまった。「これから彼といっしょに、長い長い螺旋階段を降りていくことになる。楽園にたどり着けるとは思わない。ただ、いっしょに歩いていく」
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30年前、それぞれの事情のもと、絶望し、怒り、それでも家族を愛し、葛藤しながら友と過ごした日々。秘密を、闇を、贖罪を抱きながら別々の道を歩んだ彼らが、30年後に見た現実は?正しいことは何なのか?受け入れること、与えること、罪の重さ、友情。何とも云えぬ読後感だ。
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サックマンという連続殺人犯と台湾を舞台にした1984年の悪ガキ三人組.二つの重ならないはずの物語が交差した時,震えが来るほどの衝撃を受けた.どこで運命が狂ったのか,どこにも持って行きようのない運の悪さに,哀しみだけが残った.表紙の絵もどことなく不気味な予感がして,いい.
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著者初読み。 直木賞を受賞した作家さんであることは知っていたけど、受賞作にはあまり興味がなく、この作品もネットニュースで取り上げられていたこと、タイトルからミステリーだと思い込んで読んでしまった… 7人の少年を殺害したことで、アメリカで逮捕された「サックマン」この事件の謎を解く話...
著者初読み。 直木賞を受賞した作家さんであることは知っていたけど、受賞作にはあまり興味がなく、この作品もネットニュースで取り上げられていたこと、タイトルからミステリーだと思い込んで読んでしまった… 7人の少年を殺害したことで、アメリカで逮捕された「サックマン」この事件の謎を解く話かと思いきや、「サックマン」が犯罪に手を染めてしまった原因があったと思われる青春時代の話を描いている。 「サックマン」の正体、この物語の書き手である「わたし」が分からないように、ストーリーが展開する。青春時代である1984年と、「サックマン」が逮捕された2015年を行ったり来たりする展開だが、主点が変わるので、私には読みにくかった。舞台が台湾なので、普通にカナ表記されるものを漢字で表しているのも、かなり苦戦した。 友情の物語と称賛している意見も多いが、少なくても、私はこの4人に感情を移入することも出来ず…残念…
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初出 2016〜17「別冊文藝春秋」 まるでノンフィクションのように社会的なリアリティと重みのある作品。この読後感をどう表現したらいいものか。 2016年のデトロイトで、連続少年殺人犯として逮捕された”サックマン”。その弁護を依頼された弁護士が警察署に面会に行く。 1984年の台北で中学生だったユンは仲間の2人の少年たちと日本の漫画やアメリカの音楽、ブレイクダンスなどに傾倒していたが、一人が継父からの激しい暴力を受けていることに怒り、毒蛇を使って殺そうと計画するのだが、手違いで悲劇が起きる。 2つのストーリーが意外な形で繋がっていく。
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複雑ぅ~。 なるほど、あの人がああなって この人がこうなって で、あの伏線が…… でも結局、子供たちを殺してしまわなければ ならない理由にはならんなぁ。 映画「セブン」を思い出した。
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