僕が殺した人と僕を殺した人 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
1月25日読了 熱が伝わってきそうな混沌とした台湾の下町の中で育まれた3人の友情が濃く描かれるのは以前に書かれた『流』と同じだが、なんらかのことで冒頭の連続殺人事件に繋がることがはっきりしているのでその点で、暗い影が漂う作品になっている。しかし、そうは言っても時に暴力で泥だらけになりながら、汗まみれでつるむ様子が微笑ましかった。それだけに事実に引き戻された後の結末は辛かった。識者の方の書評で三人のことを「ぼく」は牛肉麺屋のアガンとダーダーそして正義感の強いジェイと友情を育み…と書いてあってジェイって元々正義感、強かったっけ?と私、ちゃんと読んでいないのではないかと不安になり、また、フーダニットの意味で読むと肩透かしをくうと書いてあったのも、私は十分びっくりしたので、不思議に思った。もちろん、驚かせる目的で書かれた作品ではないけれど、そこは、なぜあのようなことになったのかを描くための重要な要素であるとおもう。その点、アマゾンの説明欄で読んだ、週刊文春に書かれたという羽田圭介の書評は納得でき、私自身の読み方について安心できた。
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東山さん流スタンド・バイ・ミー て感じ。 なんとなく翻訳ものっぽい文章やったし。 誰かな誰かな…お前やったんかーぃっ! は思ったより早めに来たから、多分そこはこのお話には大したこっちゃなかったんやろね。 問題はきっと『想い』なんだろうな。 1984年。 やっぱこの年って本好き...
東山さん流スタンド・バイ・ミー て感じ。 なんとなく翻訳ものっぽい文章やったし。 誰かな誰かな…お前やったんかーぃっ! は思ったより早めに来たから、多分そこはこのお話には大したこっちゃなかったんやろね。 問題はきっと『想い』なんだろうな。 1984年。 やっぱこの年って本好きには思い入れのある年なんだねぇ。 まぁ かく言う私にとってもそうだったんだけどさ。
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すっかりだまされて読み進めていってしまった 子供時代も大変ながらも愉快 愉快だけどつらい かえって大人になってからの方がつらさが増して しんしんと寂しさがしみる つらい思いをした子どもたちは 幸せになってほしい 頼むからダークサイドに引っ張られないで
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昔観たスタンドバイミーの映画を思い出しました。 3人の少年時代 友情、家族との葛藤、笑い、怒り いろんな感情が丁寧に描かれている。 30年が、一人は殺人鬼 そして弁護士、依頼人となって再会。 誰がサックマンなのか。。。 救いはあるのか気になって読み進みました。
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幹! って日本語だと「クソ!」なんだ。 台湾って親しみ感じている国だけど、知らないことが多いな。歴史も含めてもっと知りたいな。
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初東山彰良。一気に読めた。 話は全然違うけど、ミスティック・リバーやワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカの雰囲気を纏う良い感じでした。 読もう読もうと思っていたブラック・ライダーへの起爆剤になりそうです。
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『流』に続いて2冊目。東山さんの文章は、金城一紀さんに似ていて好きだな。 さて、今回もやっぱり台湾が舞台。現在の『私』と小学生から中学生までの『僕』とで、2つの時代の物語。 現在では、「サックマン」なる連続児童殺人鬼が捕まり、その弁護士としての「私」の目線から一人...
『流』に続いて2冊目。東山さんの文章は、金城一紀さんに似ていて好きだな。 さて、今回もやっぱり台湾が舞台。現在の『私』と小学生から中学生までの『僕』とで、2つの時代の物語。 現在では、「サックマン」なる連続児童殺人鬼が捕まり、その弁護士としての「私」の目線から一人称で語られる。 また、1980年代には、悪ガキたちの瑞々しい日々を「僕」目線で一人称で語られる。 現在と過去が交互に語られるわけだが、サックマンはあの男なんだろうなぁと思いながら読むも、終盤でえっ⁉︎となった。 私が勝手に騙されたのか、全くの思い違いをしていることになる。 この物語は、サックマンが誰かという点と、何故連続児童殺人鬼になったのかという点がメインになっている。誰かという点についてはすっかり騙されてしまったが、何故という点については、少し弱いような気も。 でも、逆に納得できたかも。でも、切ない。 それはさておき、この作者、悪ガキの日常を描かせると本当に上手い。痛いほど少年たちの心情が伝わって来るし、私自身、その少年たちの仲間になったような気持ちで読むことができた。 ミステリとしても、青春ものとしても良い小説でした。
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想像通りでした。が、 面白くて一気読みしたいのに なかなか時間が取れず、チョコチョコ読み。 最後がなぁ…
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スタンバイミー風のミステリー的文学作品 漢字が多くとても読みづらかったが、なんとか読了。筋は半分くらいで読めた。あとは子供時代と犯罪者時代の隙間を知ること。この隙間は深くて暗い。この隙間は絶望的ではなく、希望的な暗さって表現したいな。なかなか新鮮な作品だった。
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作者の得意とする台湾土着物だが、なぜか米国での連続少年殺人事件が絡む。 途中で読者の先入観が覆され、瞬間混乱するが、後半できちんと回収される。 「路」ほどのインパクトはないが、作者の特長は十分味わえる。
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