僕が殺した人と僕を殺した人 の商品レビュー
初読作家さん。 最初の10ページで引き込まれ、その後150ページ位まで展開がなくて、読むのをやめてしまおうかと何度思ったことか。 でも、200ページ位から再び引き込まれてちゃんと読み終える事が出来た。 終盤の私の(読んでる側の)物語に夢中になったのは 読むのをやめてしまおうかと...
初読作家さん。 最初の10ページで引き込まれ、その後150ページ位まで展開がなくて、読むのをやめてしまおうかと何度思ったことか。 でも、200ページ位から再び引き込まれてちゃんと読み終える事が出来た。 終盤の私の(読んでる側の)物語に夢中になったのは 読むのをやめてしまおうかと思っていた、少年たちの日常があったから。なので、ちゃんと読んでて良かった。 少年たちの幼くて荒い正義感がまさかの事態になって、そして悲しい結末。 友達の心を守るために、自分が醜いものに感じてしまうという表現がわかり過ぎてしんどかった。 しかも、主人公の場合それが報われない形になるし。 かなり、重くてキツく感じたけど、読んで良かった。 でも、やっぱ悲しいな。
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『僕が殺した人と僕を殺した人』を読みました ボクは東山彰良を比較的近年知ったのですが、どの作品も読み応えがあってとても素晴らしい作家ですね 今作も読み応えがありました 例えるならば台湾を舞台にした『スタンドバイミー』でしょうか 少年たちの複雑な家庭環境、そして台湾の外省人と内省...
『僕が殺した人と僕を殺した人』を読みました ボクは東山彰良を比較的近年知ったのですが、どの作品も読み応えがあってとても素晴らしい作家ですね 今作も読み応えがありました 例えるならば台湾を舞台にした『スタンドバイミー』でしょうか 少年たちの複雑な家庭環境、そして台湾の外省人と内省人の社会も絡み合いながらもアメリカで発生した連続◯人事件の謎を追う展開にドキドキしました
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良くも悪くも男の子同士の友情の姿であり、良いことも悪い事もすべてを共有してきた仲だからこそだな。青春、悲しいけど。
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一万円選書の一冊。アメリカで起きた連続殺人事件サックマンの生い立ちを辿る物語。幼少期を台湾で育った4人の仲間のうち、誰がサックマンになってしまったのか。なぜ犯行を行うのか。読んでいて台湾の暑苦しさや、成長しきれていない社会の未熟さ、子供たちの毎日の必死さがとても伝わる作品だった。...
一万円選書の一冊。アメリカで起きた連続殺人事件サックマンの生い立ちを辿る物語。幼少期を台湾で育った4人の仲間のうち、誰がサックマンになってしまったのか。なぜ犯行を行うのか。読んでいて台湾の暑苦しさや、成長しきれていない社会の未熟さ、子供たちの毎日の必死さがとても伝わる作品だった。ただこれがミステリーかといわれると……自分のなかではちょっと違うかなという感じ。ただ途上国の生活感のリアルさは読んでいて新鮮だった。
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弁護士は殺人鬼サックマンの正体を知っていた。現在アメリカ:冒頭布袋劇の人形師が子供を連れ去る犯行場面 過去13才台湾:布袋劇は人生で輝いた瞬間 最後,ジェイとユンの出会いが瑞々しい。 (少年は事故で死にかけた,壊れた脳が殺人鬼をつくり出す)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2022.12 図書館借本 . 最初は世界観が難しくて読み進めるのが遅くなった。 昔の話はユンが語り手だから現代の話もユンが弁護士だと思ってたから、サックマンがユン、弁護士がジェイだと判明した時に一気に面白く感じた。 ジェイの言う、ユンは14〜15歳で止まっているから子供を誘拐して殺人するという理論はよくわからなかった。
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1984年の台湾と2015年のアメリカを舞台に、4人の少年たちの運命を描いたミステリー。 台湾にもアメリカにも行った事はありませんが、情景が目に浮かび、物語に入り込みました。 冒頭で少年達が殺人鬼「サックマン」と結びつくのがわかります。それでも、少年時代の貧しくも満ち足りた日々...
1984年の台湾と2015年のアメリカを舞台に、4人の少年たちの運命を描いたミステリー。 台湾にもアメリカにも行った事はありませんが、情景が目に浮かび、物語に入り込みました。 冒頭で少年達が殺人鬼「サックマン」と結びつくのがわかります。それでも、少年時代の貧しくも満ち足りた日々を読むのは楽しく、ずっとこのまま続いて欲しいと願わずにいられません。他愛無い事で笑ったり、何かが燻っている日々は正に青春。でも不穏な空気は消える事なく徐々に濃くなり…. 明暗がはっきり分かれるだけに切なく苦しい。 悲惨な中にも少し光を感じる、ラストに救われました。 仕掛けにあっと驚き、展開に目が離せず、読み応えがありました。
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台湾の80年代を過ごす少年たちの日々が共感しにくかったが、読み進む内にそれが伏線と呼ぶには大きすぎるものであることがわかった。…読み応えありました。文章と比喩の美しさに敬服
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泥臭く、もの悲しい思い出が、時を経てこれほどまで鮮明に生き続けるものなのか。ちょっとした羨望さえ感じる。想像を裏切る結末に、何故?が止まらない。自己が崩壊したのか、新しい自己が生まれたのか…。一寸先が危うい。
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「ノスタルジックな中に潜む危険な香り」 過去は必ずしも「美しい」記憶ではない。 冒頭、2015年アメリカ連続小児殺人事件のことで始まり、過去の台湾の少年三人、ユン、アガン、ジェイの話へ移る。 1980年代台北、家庭の事情を抱えた三人は感情を発散するようにつるんでいた。 「大人...
「ノスタルジックな中に潜む危険な香り」 過去は必ずしも「美しい」記憶ではない。 冒頭、2015年アメリカ連続小児殺人事件のことで始まり、過去の台湾の少年三人、ユン、アガン、ジェイの話へ移る。 1980年代台北、家庭の事情を抱えた三人は感情を発散するようにつるんでいた。 「大人の事情」に揺さぶられながらもこらえていたことが、やがて溢れ出す。 セピア色の中に潜む怪しい影が、徐々にエスカレートするさまは、不安定な少年期の心の情景そのもの。 「記憶にふたをする」 こんな“ドラマ”ではなくても、みんなきっとある。 翅を取って遊んだあと埋めてしまった蝉のこと 嘘をついて水泳記録会を休んだこと。 返却しなかった図書室の本を、卒業後そっと捨てたこと。 嫌なのは自分なのに、他人を追いつめたこと。 「サックマンは誰か」が明らかになってからの終盤、30年間ふたをした記憶に徐々に光が当たっていく様子が、涙腺を熱くする。 読み終えて「幸せな気持ち」にはなれないが、なにか一つ心が落ち着いた。 これも「贖罪」なのか……。
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