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僕が殺した人と僕を殺した人 の商品レビュー

4.1

63件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2022/02/06

台湾が舞台で、読みにくいかなと心配やったけど、一気に読んだ。 スタンドバイミーみたいな感じ。 連続殺人鬼と弁護士、逆だと思ってた。

Posted byブクログ

2022/01/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いやー、年明け早々から面白い本を読ませてもらった。台湾が舞台ということで人物や地名、習慣なんかがなかなか馴染めなかったけど読んでいるうちにその文章力に引き込まれて気にならなくなった。 台湾版スタンドバイミーを彷彿させるような14歳の思春期(恋愛はない)によるいろいろなわだかまりを持った3人の少年の生活がそしてその後の話が衝撃的だった。 後半思ってた人物が、あ、そっちだったのね!ってやられてしまって一層作者やるなぁと感心した。 文末にジョージ・オーウェルの『1984』が出てきて、あー読んだ読んだ、あの糞ったれな小説って思い出しながら、面白くなくても読んでいてよかったな、おかげで言っている意味がなんとなく分かったわってなれてよかった。やっぱり小説は和洋折衷織り交ぜてなんでも読んでおくものだね。 それにしても牛肉麺、ちょっと食べたくなった

Posted byブクログ

2021/09/25

題名からミステリーを想像して読んだが、ミステリーの要素を含む少年達の青春小説のように感じた。少年たちの葛藤などとても上手く描写されていると思う。

Posted byブクログ

2021/05/24

大掛かりな叙述トリックではないはずなのに(そもそもミステリ小説ではない?)読み終えた後もう一度冒頭数ページを読み直してしまった。話中に出てくる「僕」がポイントで、タイトルの「僕」が誰のことを指しているのかということにも繋がってくる。 ユン、アガン、ジェイの同期生の3人は台湾で生...

大掛かりな叙述トリックではないはずなのに(そもそもミステリ小説ではない?)読み終えた後もう一度冒頭数ページを読み直してしまった。話中に出てくる「僕」がポイントで、タイトルの「僕」が誰のことを指しているのかということにも繋がってくる。 ユン、アガン、ジェイの同期生の3人は台湾で生まれ育った。それぞれの家庭が違うかたちでの問題を抱えていて、どこか鬱屈とした日々を過ごしていた。喧嘩や暴力が絶えず側にあった。彼らは13歳だった。 ある日、ジェイを思うからこそのとある危険な提案をユンがして、それがきっかけで3人の日常は悪い方に一変してしまう。 そしてそれから30年以上が経ち、アメリカでは殺人鬼「サックマン」による少年がターゲットの連続殺人事件で7人が殺害され、1人の弁護士が逮捕された「サックマン」を弁護するために彼と接見していた。 冷酷非道な殺人鬼というのは、現実にも時々現れる。平凡に生きている自分には理解できる範疇にはないものの、中にはこの物語のように、幼い頃に負った心身の大きな傷によって残酷な事件を起こしてしまうパターンもあるのだろうかと考えたりした。だからと言って、納得できるわけではないが。 話中に登場する些細な流れが、勘の良い人にとっては充分この物語のすべてを把握する要素になりそうだけど、私はわりと最後の方になるまで「僕」が誰なのかというのを掴むことが出来なかった。要は、騙されながら読んでいた。 最後まで読んで物語のつくりを理解した時に合点がいき、そして冒頭の数ページを読み直した。 3人の少年時代の環境がここまで過酷ではなかったら、「サックマン」はこの世に誕生しなかったかもしれない。小さな間違いが少しずつ積み重なって、大きな間違いを生むことは現実にもある。 だけど、3人は確かに友だちだった。辛い中でも日々を楽しんだり、本気で喧嘩をしたり、子どもらしい時間を過ごしたこともあった。 それだけに、辛い物語でもあった。 作者は台湾生まれだそうで、台湾の庶民たちの暮らしの描写が、私からすると異国情緒溢れていてとても良かった。 確か直木賞を受賞して話題になった作品もあったはずだから、他の作品も読んでみたい。

Posted byブクログ

2021/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初はメインのユン達を知ってくような形で過去の台湾での青春劇がほとんどです。 過去の青春劇とアメリカを舞台にした現在のサックマンについての話の両方が交錯するようになってから、トントン拍子で読みすすめられました。面白かったです。 思わずウッとなるくらい、薄汚い空気や匂いが伝わってくる文章で世界へ引き込まれていきました。 犯人が分かったときは「そっか」ってポロっと一人言を呟いて少し泣きました。その事実と向き合いたくなかったなって思えるくらい、ユン達を愛おしく感じてたんだなと...そのくらい彼らの青春は薄汚いけどキラキラしていて、みんながみんな苦労人で好きで愛しいです。 読み終わったあとにすごく家族と学生の時の友人が恋しくなりました笑 20代後半の自分と同じくらいの人が友達や周りの大切さをどこか再認識できるような作品なのかと。。 ある程度本が読めて、暗いのもそんな気にしないよ!って方には、希望が全くないわけでもないのでオススメです。 ただ、被害者のこと考えてよ!ってタイプは苦手かも。。

Posted byブクログ

2020/09/22
  • ネタバレ

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引き込まれた。いろいろ抱えた少年達の30年後に驚いた。サックマンの正体に、途中「えっ⁈」となった。懐かしい描写がここかしこにあって、興味を惹かれた。1984年が一つのキーワードになっていて、3人にとって別の今に繋がる道はなかったのかと思った。エピローグで、この文章の意味が理解できました。

Posted byブクログ

2020/09/06
  • ネタバレ

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タイトル、そして直木賞を受賞している作者に惹かれて読んだ本。 面白かった。 アメリカと台湾、過去と現在が行き交い話が進んでいく。 主にユンの視点から、ジェイ、アガンを加えた3人の台湾での学生時代の話が始まる。 それぞれ家庭の問題を抱えつつ、ある日ジェイを虐待する義父の殺害を計画するところから、3人の人生は大きく変わり、ずっと縛られていくことになる。 ずっとユンの視点から語られていると思っていたが、異なることに気づく場面があり、何度も読み直してしまった。 「きっとだれのせいでもなく、ぼくがすこしばかり大人になったせいなんだろうなと思うようになった。」 ユンは他の2人より大人で、だからこそ壊れてしまったのではないかと思う。 タイトルの『僕が殺した人と僕を殺した人』この僕についても考えさせられた。

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2020/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初作家さん。 複雑な家庭環境の中育ち、喧嘩しながらも芽生え行く少年三人の友情。あの夏に立てた継父殺害の計画は失敗に終わるがもっと悲惨な未来が待っていた。   サックマンの正体には驚いた。  ほんの数日の出来事が、時を経て尚、大人になった三人をまた繋いで行く。 切なくて悲しくて懐かしいようなそんな話だった。

Posted byブクログ

2020/08/18

はじめの2、3ページでもう面白いと思った!! はまる、無我夢中で読める面白かった。 ある何かが起こったからそれに対してこうするとか 因果がすごくはっきりしていた そこが印象的であり面白かった 台湾の人の人格?のようなものなのかなぁ。 すべての行動に理由を持っているように(つけ...

はじめの2、3ページでもう面白いと思った!! はまる、無我夢中で読める面白かった。 ある何かが起こったからそれに対してこうするとか 因果がすごくはっきりしていた そこが印象的であり面白かった 台湾の人の人格?のようなものなのかなぁ。 すべての行動に理由を持っているように(つけているように)感じた 色んな言葉(台湾ならではの言葉もあるが分かる言葉もある)の成り立ちが、ストーリーが話されていて、今使われてる言葉も生み出された言葉も全てにストーリーや何かがあるのだなと思わされた。 少し残虐的なものもあり、日本の統治時代の台湾なども出てきたから、今まで知らなかった歴史を知れる。 途中ではっ!っと気づかされるところがあって面白かった 時代がたくさん飛ぶが、その時代によって生活している場所が異なるなど、するためどこの時代のことを話しているかわかる この世界にひきこまれるように読んでいた 少しだけよくわからなかったジョージオーウェルの「一九八四年」を読んでよかったと思わされた  

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2020/08/10

小説全体としては納得のいかないところもあるが、少年時代の郷愁に満ちた物語には文句なしに満足できた。満ち足りていないものが多かったからこそ、その反エネルギーが彼等の少年時代を満たしていたのだった。 納得のいかないところは2点。実は語り部か2人いたというトリッキーさは必要だったか?と...

小説全体としては納得のいかないところもあるが、少年時代の郷愁に満ちた物語には文句なしに満足できた。満ち足りていないものが多かったからこそ、その反エネルギーが彼等の少年時代を満たしていたのだった。 納得のいかないところは2点。実は語り部か2人いたというトリッキーさは必要だったか?というのと、何よりもサックマンの犯罪に必然性が見いだせないところだ。全編を郷愁が覆っている作品だけに、この猟奇的な犯罪があまりにも突出して奇異な印象が払拭できなかった。

Posted byブクログ