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宇喜多の捨て嫁 の商品レビュー

4.3

59件のお客様レビュー

  1. 5つ

    27

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    6

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2018/09/02

まだ織田信長が覇権を握る前の戦国時代、備前で活躍した宇喜多直家を中心とした権力争いが様々な人達の視点で描かれており、それが描写がグロテスクなまでにリアルで面白い。 各章の出来事が全てに繋がっており最後はキチンとオチがある。できれば一気に読んだ方が理解できて面白く読める。

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2018/08/31

これが、予想外の面白さ!でした。 この本は、全国の高校生たちが集まって、 直近の直木賞候補作品の中から1作を選ぶ {高校生直木賞}に選ばれた本です。 「高校生直木賞」なんて言うのがあることさえ知らなかったけれど、 高校生が、この本を選んだとということに、 ...

これが、予想外の面白さ!でした。 この本は、全国の高校生たちが集まって、 直近の直木賞候補作品の中から1作を選ぶ {高校生直木賞}に選ばれた本です。 「高校生直木賞」なんて言うのがあることさえ知らなかったけれど、 高校生が、この本を選んだとということに、 なんだかうれしさがこみ上げてきました。 戦国時代の大名・宇喜多直家の生涯が 様々な人の視点から描かれている。 自分の娘たちの嫁ぎ先を攻め滅ぼすこともいとわず、 悪徳非道の男であるはずの直家だが、 読み進めていくうちに、様々な思いがよぎる。 ラストのシーンが切ない。 面白い本を読んで、本を閉じた時、 すごい満足感というか、感動というか・・・ 胸にあふれるものがあるのだけど、 それを、どんなふうに表現したらいいかがわからない。 これを、ボキャブラリーが足りない、というのでしょうね・・・

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2018/07/25
  • ネタバレ

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ああ、今どきの時代小説だなあ。なんというか、鮮やかさの質が動画っぽい。色々と視点を変えて一つの家を描く。

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2018/07/24

高校生直木賞受賞作。他の候補作を措いて、この作品が高校生に評価されたことに興味を持った。 戦国の梟雄と言われた宇喜多直家。そんな男の真実を、彼と彼の一族たちの視点を用い、描き出した連作短編。 自分の娘さえ謀略の手駒とし、彼女たちを捨て嫁と言わしめた表題作。 次の作品では一転、不幸...

高校生直木賞受賞作。他の候補作を措いて、この作品が高校生に評価されたことに興味を持った。 戦国の梟雄と言われた宇喜多直家。そんな男の真実を、彼と彼の一族たちの視点を用い、描き出した連作短編。 自分の娘さえ謀略の手駒とし、彼女たちを捨て嫁と言わしめた表題作。 次の作品では一転、不幸な才能ゆえ苦難な彼の幼少期が描かれる。 他の短編でも、謀略暗殺を駆使し、隙を見てはまた裏切る、そんな繰り返しの彼の人生を、時系列を前後しながら、綴られる。 時代の拘束の中で、梟雄とならざるを得なかった彼の哀しい運命が焙り出された。 ドロドロとした戦国の世界が描かれているが、読後また読み返したくなる歴史小説。

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2018/06/01

あの宇喜田家がどのように興ったのか予備知識もないままに読みました。 秀家の先代に当たる直家を中心として、少しずつ時期をずらした連作短編集で、もちろん、短編単独としても、読みごたえ十分ですが、読み進むたびに直家や直家を巡る人々の像が浮かび上がってきます。権謀術数の権化のような直家...

あの宇喜田家がどのように興ったのか予備知識もないままに読みました。 秀家の先代に当たる直家を中心として、少しずつ時期をずらした連作短編集で、もちろん、短編単独としても、読みごたえ十分ですが、読み進むたびに直家や直家を巡る人々の像が浮かび上がってきます。権謀術数の権化のような直家が、魅力的で少し悲しい人物として描かれます。 興味を感じたので、ウィキで調べたら、直家のことを「策謀の対象とした敵を手厚く葬り、暗殺の実行者を使い捨てず厚遇するなど、穏やかで極めて理知的な一面も持った人物であったとされる」とあって、なるほどと思いました。 巻末には、高校生がNO1の本を選ぶ「高校生直木賞」のことが掲載されています。これも、また、興味深かったです。

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2018/05/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三章めに突入し、本書が短編の集まりで長編化してあることに気付き、積読とした。面白かったが短編と長編では面白さが別。読みたい本・読むべき本を整理する訓練として、本書はパス。

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2018/03/13

五逆の戦慄・・・からの奥義が発動したことに100拍くらい遅れて気づいた時の戦慄・・・からのそれって本気の殺意を示してることに気づいた時の戦慄。畳み掛けてくる。このシーンが圧倒的に好きだ。 宗景の謀略は大成功して直家を傑物にしたのですね。息子に会いに行けなかった母君の想いが辛すぎる...

五逆の戦慄・・・からの奥義が発動したことに100拍くらい遅れて気づいた時の戦慄・・・からのそれって本気の殺意を示してることに気づいた時の戦慄。畳み掛けてくる。このシーンが圧倒的に好きだ。 宗景の謀略は大成功して直家を傑物にしたのですね。息子に会いに行けなかった母君の想いが辛すぎる。 高校生直木賞大賞を読んだのは2作目だけど、既にどんな賞よりも信頼度が高くなった。

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2017/12/06

今年の1番! 人は多面体である。見る人に寄って、評価は変わる。もちろん、自分で自分を評価することもある。 しかも、乱世である。宇喜多直家を、自らも含め、様々な人々から描く。人は、かくも複雑なり。

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2017/11/21

宇喜多直家をめぐる連作短編集。 1作1作語り手が違うため、色々な視点から同じ出来事が掘り下げられていて面白い。 最初は登場人物が多く難しいかと思ったが、物語に引き込まれていき、途中からもう一度把握した上で読み返すのが楽しみになった。

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2017/09/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高校生直木賞受賞の触れ込みでリストに入れていた本。そんな話のみ聴いていたので、てっきり高校生の読むような「女性自立」とか「内助の功」とかその手の話だとばっかり思っていたのだが。 予想は飛んでもない方向に外れてしまった。これエルロイやん、戦国時代の備州播州を中心に展開する血膿と裏切りのノアールやん。各短編の救いのない構成といい、詩にも似た文章といい、全くスゲー小説もあったもんで。 まぁ確かに、戦国日本の下剋上とアウトロー達の抗争は非常によく似た構図だと思う。ビジネスリーダーのモデルに「信長・秀吉・家康」なんて、お前らやくざのドンを見習いたいのか?と思う部分もあった俺だけに、こういう切り口で戦国時代を描く小説は結構ズンと入ってくる。 戦争なんて綺麗ごとじゃないってこと。それを実際の戦争を知らなくても、知っておくってことはとても大切だと思う。読書でも映画でも体験談でもいい。片鱗でもいい知っておいた上で、戦争をしないために何をすべきか、みんなで考え実行していくことである。 この本を高校生が選んだんか?と最初は驚いたが、この本を選んだ高校生たち侮れんなぁ、と今はそんな風に思っている。

Posted byブクログ