笑いのカイブツ の商品レビュー
お笑いを職業にすること。それを狂気的に突き詰めると人間はどうなるのか。 恵まれない境遇で四苦八苦しながら何とか生き永らえるような感覚や、 絶望と焦燥を感じながらもお笑いを続けていく様子の描写に引き込まれる。 オードリーとの関連やお笑い業界の裏話としても面白く読めた。
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何かを突き詰めようとする人間の熱量は凄まじい。まさにカイブツだ。まして他者と上手く交われない…情熱が陰へ陰へ向かう様が、手にとるようにわかるテンポの良さ。かつての恋人を「あなた」と呼称し、彼女を語るときだけ筆致が柔らかくなるような強弱も見事。弱さをさらけ出し、「死にたい」と連呼し...
何かを突き詰めようとする人間の熱量は凄まじい。まさにカイブツだ。まして他者と上手く交われない…情熱が陰へ陰へ向かう様が、手にとるようにわかるテンポの良さ。かつての恋人を「あなた」と呼称し、彼女を語るときだけ筆致が柔らかくなるような強弱も見事。弱さをさらけ出し、「死にたい」と連呼しつつも、こちらに悲壮感を与えない適度な湿り気がとても秀逸で、前のめりで一気読みした。
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かっこわるいけどかっこいい。 お笑いに対して、ブレずに真っ直ぐ生きる。けど、とんでもなく不器用。 ラジオを聴いて存在は知っていたが、ここまで著者が「人間関係不得意」だとは。 作者は「あの人」と「アナタ」に会って、人と関わることや人とつながることを実感できたのだろうか。 文中にも...
かっこわるいけどかっこいい。 お笑いに対して、ブレずに真っ直ぐ生きる。けど、とんでもなく不器用。 ラジオを聴いて存在は知っていたが、ここまで著者が「人間関係不得意」だとは。 作者は「あの人」と「アナタ」に会って、人と関わることや人とつながることを実感できたのだろうか。 文中にもちらっと出てきたが、西村賢太の小説を思い出した。
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「伝説のハガキ職人による自伝的小説」ときいて、気楽に読み出したら、まあこれは壮絶であった。異様な熱量に貫かれている。あまりにも思い込みが激しく、あまりにも不器用。目を背けたいのに本を置くことができず、結局一気読みして熱が出そうだった。
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お笑い芸人のネタに、構成作家がいると初めて知り、少し悲しかった。 でも、ツチヤタカユキの生き方はすごい。 寝食をしなくてもいいくらい夢中になれることを、羨ましく思った。
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これほど剥き出しに、血を流しながら書かれた本はめったにお目にかかれないのでは。 笑いの神様には全てを捧げなければならない。全てを捧げた、捧げてしまったとき人はどうなるのかが書かれている。 個人的にはピンクとドライブに行った時の会話劇が好き。お前は退屈を倒しとんねん。
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命を削る凄さまじい努力によって、圧倒的な結果を出すものの、全く社会から認められなかった一人の青年の話。 こういう人にこそ光は当たらなければいけない。 悔しさで途中から涙が止まらなかった。 この本によって、彼の人生が少しでも報われることを願う。
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今までに出会ったことのないような人間の姿を本の中に見ることができた。 自分がずっと聴いているラジオのハガキ職人さんが書いた本。 「人間関係不得意」のくだりもリアルタイムで聴いていた。 ラジオの中で出てくる名前を聴いては、才能の塊のような人だとは思っていたけれど、才能ではなくて、...
今までに出会ったことのないような人間の姿を本の中に見ることができた。 自分がずっと聴いているラジオのハガキ職人さんが書いた本。 「人間関係不得意」のくだりもリアルタイムで聴いていた。 ラジオの中で出てくる名前を聴いては、才能の塊のような人だとは思っていたけれど、才能ではなくて、本気で笑いに浸かり、本気で笑いに取り組み、本気で笑いを考える姿がそこにはあった。 自分には趣味や好きなものがあるが、生きることを優先し、それに全てを捧げる人生は出来ない。 だからこそ1分1秒無駄なく笑いに取り組む姿は、鮮やかで衝撃的であった。 そして、憧れを通り越して、尊敬しか浮かばない。 ツチヤタカユキさん、最高です。
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この生き様は全てに届くのだろうか。 物語ではなくほぼノンフィクション、このような現実を受け止めるのはそう容易くはない。 それでも、生きとし生けるものには明日が平等にやって来る。
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ブクログさんから献本でいただいた。 笑いに対して貪欲ですごい!お笑い芸人さんを見る目が少し変わりそう。
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